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7章3話
それがロキの奸計であることをオーディンは知っていたが、無辜のホズに死を与えることにした。即ち、復讐である。しかし、息子の仇討ちのためにに息子を手に掛けるわけにはいかないので、リンドと関係を持ち、生まれた息子ヴァリが認知される前にホズを討たせた。
復讐の為、既に成人の姿で生まれたヴァリは紫色のマントを羽織り長剣のみを携え、ホズの元へ赴いた。ヴァリは言った。
「何故バルドル兄様を殺した?」ヴァリはバルドルを知らぬ。何ならホズのこととてこれっぽっちも知らぬ。よってこの問は実の無いものであった。ただ復讐者として誠実に生まれた、その性質により辛うじて発された形式ばかりの猶予に、盲目の神は空虚で答えた。
「知らないさ、未来永劫」
そして復讐者は兄の首を落とし、その永劫の未来を奪った。




