表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セフレもち男を好きになるということ  作者: 一華花
第一部 23歳のもやもやする初恋
57/58

薄曇り


昼食を食べ終わって、園田さんを主任に押し付けた私は「煙草いってきます~」と早々に離脱しようとする玉地を追いかけた。


私がついてくるのを黙って横目に見つつスルーしていた玉地は、一本目を吸い終わりやっと口を開いた。


「珍しいね。

いつも匂いつくからってついてこないのに」


「ん~?な~んか面白そうなネタの匂いがしたからさ」


東京湾が一望できる喫煙スペースの階段に腰かけると、ふっと鼻で笑った玉地は無言で2本目を出した。


「なんやネタって。

別になんもないよ」


「なんもなかったら」


ちらりと玉地を見上げる。


「園田さんの下の名前を聞いて美知留さんとの家族関係にピンと来るはずないんだよなぁ~

我が社には何故か園田という苗字の社員が集っているという奇跡があるからねぇ。」


「…」


目を細めて遠い目をする玉地をみてちょっとした確信を得る。


「…まさかあの難攻不落の女帝を、七瀬さんの前に攻略している男がいるとはねぇ。

君よく七瀬さんの下でしれっとしてたな。俳優なれるよ」


本当に関心しながら言うと、


「いやいや」


ふうぅと煙を吐き切った玉地は首をゆっくりと振った。


「俺はあの城は落としてないよ。

女帝の気まぐれで施しを受けただけ。


王様は最初から七瀬さんだけだよ」


「その”施し”すら倍率はエベレスト級だったと思うけどね」


「どうかねぇ」


ひょいと肩をすくめる玉地を見つつ…実は少し驚いていた。


セフちゃんズがいるくらいだからたいして女性には困っていないのは知っていたけど、まさか私以外にも社内の女性と繋がっているとは思わなかった。


それに、ちょっとしたカマのつもりが、本当にそういう関係があったようなことを認める玉地に衝撃を受けていた。


いつもなら軽く流しそうな玉地が素直に認めたのは私を信用しているのか、昔の女の旦那と弟が同じチームにいる事実に少なからず動揺しているのか、、それか他の理由か。


いずれにせよ、私にとっては都合の悪いことだ。


私が玉地に信頼されていることも、玉地が女帝に気を許されるほどの男であることも。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ