表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩集擬き  作者: 針山
84/355

滑略(かつらく)



どんなに頑張っても認められなくて

どんなに頑張っても解ってもらえない

今日もこんなに働いて

今日もこんなに学んで

今日もこんなに生きているのに

私の努力を

みんなは普通と言う

出来て当たり前と得意気に

やって当然としたり顔で

知らない常識人は言葉にする

これくらい出来ないと

これくらい知らないと

世界からはみ出てしまうと

基準を決めてくる

どんなに頑張っても

それは普通だと言われて

どんなに頑張っても

それじゃ足りないと言う

世界なんかいらないと

口にしてしまえば

犯罪者のような目を向けて

言葉を向けて

ナイフを向けて

私の存在を否定する

常識だから普通だから

出来て当たり前が出来なければ

きっと人は世界にいられない

だから私は

昨日のあの人と同じように

脱落するのだろう

誰も見ていないところで

誰かの見ているところで

足を滑らした

登山家のように

落ちていくのだろう

落ちてしまうのだろう

世界は

とても高いから

息苦しいほどに

高いから

今日も落ちて潰れる

音がした

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ