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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第12章 魔国編

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魔王城の談話室 — 交わされる約束

重厚な木製のテーブルを囲み、サティ、リリアナ、そして勇者レイナは静かに顔を合わせていた。


窓の外では黒い雲が垂れこめ、城の重厚な雰囲気を一層際立たせている。


リリアナが口を開く。


「まずは、魔国の現状を詳しく話しましょう。

黒霧の拡大は予想以上で、私たち魔族にとっても脅威になりつつあります」


サティは資料を広げながら頷く。


「その霧の拡散は、我々人間界にも影響を及ぼし、異常気象や魔物の暴走が増えている。

もしこれを放置すれば、双方の滅亡もあり得る事態です」


レイナは資料に目を走らせつつ、言葉を継ぐ。


「人間の側でも危機感は共有しているが、魔族との対話は容易ではない。

長年の敵対関係が根強いから」


リリアナはため息をつき、静かに言った。


「だからこそ、こうして三人が集まったのです。互いの誤解を解き、協力の道を探る。

それが今、最も必要なこと」


サティは二人を見つめ、静かな決意を込めて言う。


「私たちは過去の憎悪に囚われず、新しい未来を築かねばなりません。

魔族も人間も共に生きるために」


レイナは険しい表情を少し和らげ、頷いた。


「簡単ではないけれど、私も信じたい。共存の可能性を」


リリアナが微笑み、手を差し出す。


「では、この約束をもって、私たちの協力関係の第一歩としましょう」


サティとレイナもそれぞれ手を重ね、三人は新たな盟約を交わした。


窓の外の黒雲が少しだけ晴れ間を見せ始めたように感じられた。


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