第18話 Eランク昇格
え〜と、ホーンラビットは飽きました。他の動物性タンパク質が食べたいです。と言う事で川の場所を教えてもらいました。
はい、現在向かっています。
食料品店の親父に川魚は需要はあるが誰も取りに行かないと聞き向かっている。これは豊漁の予感。
さて川に到着しましたよ。キラキラと水面が輝いていますね。
ピチャンと魚が跳ねる。
川の中に大きな結界の箱を作成。水だけ透過させながら引き上げる。
おお!ぴちぴちと魚が大量だ。
うん?キモい魚がいるな。と鑑定、
《ピラニー(G-)魔魚・・・不味い》
もう1尾、
《バスニー(G)魔魚・・・ペッ!ペッ!激不味》
何か鑑定さんもお断りな感じ。
他には、
《イナワ・・・普通食べられる》
《ヤナメ・・・普通食べられる》
《マネス・・・普通食べられる》
この3種が食べられるが全部で20尾程・・・魔魚は2種合計118尾とか。
結界を条件変更。結界の下に結界の箱を作り、普通の食べられる魚だけ透過。うん、出来た。
残った魔魚は焼却。消え去れ汚物!
何回か繰り返して採れた食べられる魚は44尾で全て締めた。釣りに連れ出してくれた上司ありがとうここで役に立った・・・・焼却した魔魚は302尾。定期的に来て魔魚は殲滅だ。
さてお昼だ。焚き火をしてイナワを2尾、内臓を取り出して串を刺して遠火で焼く。途中で塩を振り遠火でじっくり焼く。プツプツと焼けて食欲をそそる匂いが漂う。
もういいか?もう少しだ。
ああ、もういいよね。大丈夫そうだ。1尾を手に持ち魚に背からガブリ。
ああああ、美味い!遠火で焼いた魚は香ばしく、そして身がプリッとしている。味は悪くない。川魚特有の臭みも無い。
美味いぞ。
そして少し醤油を垂らしてガブリ・・・・・・あ゛あ゛あ゛。まさに至高。美味すぎる。
何かが頬を伝う。ああ、俺は涙していたのか。
これは魔魚は殲滅するしかないな。そういえば海はどこだ?どこにある?ギルドで聞こう。海の魚も美味いに違いない。
刺身。美味いだろうなぁ。そうだ山葵が無い。これは海にいく前に探さねばならない。
城塞都市に戻りギルドへと行く。
「え?海は遠いの」
「はい、海がある場所はどちらの方向も、北以外へ行くしかないのですが、最低でも3カ国越えて行かなければならないです。それも敵対国家の場合は通行も出来ません」
と受付のミリーさんに冷たく言われる。
「はぁ〜」
肩を落として宿へと帰る。
翌日に海がダメなら米は?と言うことで朝から食料品店に行くと、
「その説明からだとライシィの事かな?それは一度入って来たが、今は無いな」
「ちゅっ、注文できます?」
「無理だな。東国から流れて来たんだが現在はそっちは長いこと紛争中でな無理だ」
ああ、神はいないのか?いるのは知っているけど。
ダメだ立ち直れない。
気分を変えて醤油が出来たんだからと味噌も作る。何か塩を多く入れ過ぎたのか赤味噌になった。
味噌が出来たと言う事で味噌汁を作る。
魚の骨を焼いて出汁を取る。そこにキャベツ、大根、人参を入れて煮込み。味噌を入れて完成だ。
あ〜これも良いなぁ。ほっこりする味だ。
いつかいつの日にか海へと行ってやる。絶対だ。
数日間、黙々と狩と採取を続けていたらEランクになった。買取カウンターで、
「坊主、お前Eランクになったんだろ?」
「はい、なりました」
「なら、これを読め」と冊子を渡される。
「これは?」
「周辺の簡単な地図と狩れる魔物と使える部位が書いてある。そろそろ他の魔物を狩れ」
「う〜ん、何が良いですか?」
「ほら、ここに書いてあるアサルトボアとホーンディアだな。どちらもそんなに強くねえ。Fランク魔物だ。だがなお前と違って他の奴らはパーティーを組んでいるだろ。勿論、収納なんてスキルもねえ。Fランクの安い魔物なんて狩りゃしないわけだ。そこでお前だ。収納持ちでFランクを単独で狩れる腕前だ、頼む。アサルトボアとホーンディアは意外と需要があるんだが現在は在庫がねえんだよ。少し色つけても良いから狩って来てくれ」
「そうですね。分かりました」
「そうか!やってくれるか」と背中をバシバシと叩かれる。
痛いんだけど・・。
お読みいただきありがとうございます。
明日からは1日1話に戻ります。
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