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THE GLOBAL  作者: YATA0401
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第一章 地下に残された人類

くそおもんないです。

設定もクソもないです。

西暦2086年。


空は、もう青くなかった。


人類は長い年月をかけて地球を壊した。


止まらない環境汚染、異常気象、暴走した化学物質、崩壊した生態系。


やがて地表は、人類が長時間生きられない死の世界へと変わった。


都市は有毒な霧に覆われ、海は黒く濁り、大地は草木すら育たない荒野となった。


人類は地上を捨てるしかなかった。


世界中の生存者は巨大な地下都市へと避難し、人類最後の文明を地下で維持していた。


だが、それも永遠ではない。


食料、酸素、エネルギー。


すべてが限界へ向かっていた。


このままでは、人類は地下で静かに滅びるだけだった。


だから世界は一つになった。


かつて争い続けた国々は手を取り合い、国際連合を中心として新たな組織を設立する。


その名は――


GE(GLOBAL EARTH)


目的はただ一つ。


「地球を再び、人類が住める星へ戻すこと。」


GEの科学者たちは、人類の常識を覆す技術を完成させた。


それは、無数に存在する"世界線"への干渉技術。


歴史が少し違う世界。


文明が大きく発展した世界。


未知の物質が存在する世界。


環境を自在に制御する技術を持つ世界。


GEは、それら無数の世界線から人類再生に必要な技術、資源、エネルギーを回収する計画を開始した。


しかし、その計画は危険と隣り合わせだった。


未知の世界には未知の脅威が存在する。


そこでGEは、回収班を護衛するための特殊部隊を結成した。


その中でも最も実績を持つ部隊。


特殊部隊Aチーム。


そのリーダーが、俺――ハウンドだ。


地下都市、GE本部。


巨大な格納庫では輸送機や装甲車が整備され、研究区画では昼夜を問わず科学者たちが働いている。


廊下を歩く俺に、一人の男が声を掛けた。


「よう、ハウンド。」


振り返ると、肩に大型ロケットランチャーを担いだ男が笑っていた。


フォックス。


俺と同じ特殊部隊Aチームの隊員だ。


好戦的で、戦いを楽しむ危ない性格だが、誰よりも仲間を信頼している。


「今日も訓練か?」


「らしいな。」


「退屈だぜ。早く実戦がしたい。」


俺は苦笑した。


「そう言うな。生き残るためには訓練も仕事だ。」


「はいはい。」


フォックスは肩をすくめた。


その時。


遠くの射撃場から銃声が響いた。


パンッ。


パンッ。


パンッ。


「またやってるな。」


射撃場では、一人の隊員が黙々と標的を撃ち抜いていた。


スナイパーライフル。


百メートル以上離れた小さな的が、一発ごとに正確に撃ち抜かれていく。


ファルコンだった。


少し気が弱く、慎重な性格。


だが、一度狙いを定めれば外さない。


俺たちが最も信頼している狙撃手だ。


「……あ、ハウンド。」


こちらに気付いたファルコンが小さく手を振る。


「調子はどうだ?」


「悪くないよ。でも本番はやっぱり緊張すると思う。」


「その慎重さがお前の強さだ。」


ファルコンは照れくさそうに笑った。


その瞬間。


照明が一瞬だけ消えた。


「……またか。」


フォックスがため息をつく。


次の瞬間には、俺たちの背後から低い声が聞こえた。


「隙だらけだ。」


いつの間にか一人の男が立っていた。


黒い戦闘服。


腰には一本のマチェット。


シャドウだった。


「うおっ!」


フォックスが思わず飛び退く。


シャドウは表情一つ変えず言った。


「敵なら今ので終わってる。」


「相変わらず気配消すのうますぎだろ。」


「訓練だからな。」


シャドウは短く答える。


危険を恐れず、一人で敵陣へ突っ込む悪い癖はある。


何度も俺に怒られているが、それでも仲間が危険なら真っ先に飛び込む男だった。


俺は四人を見渡した。


個性はバラバラ。


性格も全然違う。


それでも、このチームならどんな任務でも乗り越えられる。


俺はそう信じていた。


その時だった。


館内放送が鳴り響く。


『特殊部隊Aチーム。至急、ブリーフィングルームへ集合。』


聞き慣れた声。


司令官、オーバーウォッチだった。


GEすべての特殊部隊を指揮する男。


冷静で優秀な指揮官であり、現場の隊員を誰よりも大切にしている。


俺たちは顔を見合わせる。


「始まるか。」


フォックスが笑う。


「嫌な予感しかしない……。」


ファルコンが苦笑する。


シャドウは静かにマチェットを腰へ収めた。


「行こう。」


俺は歩き出す。


まだ、この時の俺たちは知らなかった。


GEの歴史を変えるほどの任務が、もうすぐ始まろうとしていることを。


そして、人類の未来は無数の"世界線"の先に待っていることを――。


第一章 終

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