↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永遠のブルー  作者: 結城 遼介
第一章 レッド選抜試験

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/26

1. レッド選抜試験 ①


「神城さんが何考えてんのか、相変わらずさっぱし分かんないんすけど」

「わかんねえなら考えるな。バカが考えても答えは出ねえんだから、時間のムダだ」


 この口のクソ悪い、性格が最低な女性がダイレンジャーの司令官、神城(かみしろ)さんだ。レンジャーみんなそれぞれ彼女に敬意を払い、彼女の命令に素直に従っている。

 青木誠(あおきまこと)ことブルーレンジャーの俺が神城司令の言うことをきくのは、ひとえにめちゃくちゃカワイイからだ。清純派女優ばりにカワイイくせに、性格が極悪なギャップがたまらなすぎる。


「青木、おいお前」

「なんですか?」


 アイドルばりにカワイイくせに、ドスのきいた睨みがエグすぎる。冷静を装って何の気なしに返事をしたものの、胸のトキメキが止まらねえ。


「なんか私の悪口言ってないか?」

「言うわけないじゃないですか。自分、神城さんのためなら死ねるっす。なんでまた、そんなことを」


 神城さんはニヒルな笑みを浮かべ、「カンだよ、カン」という。


 そのあんたのカンが怖えんだよ。

 慌てて、話を変える。


「なんで俺がレッドの採用試験を受けることになってるんですか。神城さん、前からずっと言ってましたよね。お前は名前が青木だから、永遠にブルーだって」

「キャラ的には三枚目だから、イエローだけどな」


 こいつ、死ぬほど可愛くなかったら、百回は殺してるな。


「だけど、ずっとレッドに憧れてる。だから、他の戦隊のレッド面接、受け続けてるだろ」

「なんで、そのことを……」

「お前が面接受けるたびに、事務所に電話かかってくんだよ。お宅のブルーレンジャーがレッド面接受けに来てるんですけど、って。そのたびに、適当にあしらっといてくださーい、って答えるこっちの身にもなれよ!」


 いや、真面目に面接受けに行ってんのに、裏でそんなやり取りがあったなんて衝撃の事実をグチまみれで聞かされるこっちの身にもなってくれ。


「まあ、そういうわけだから」

「どういうわけなんすか!?」

「お前がレッドになりたいなら、ダイレンジャーのレッドレンジャーを目指せ。赤星なき今、お前にとっちゃチャンスだろうが。人生一度くらい本気で生きてみちゃあどうだ」


 いやいやいや、すげえいいこと言ってるみたいなドヤ顔してんだけど。今までダイレンジャーで神城さんの指令で、生きるか死ぬかみたいな戦いを繰り返してきたんすけど。俺、今まで一度も本気で生きてないと思ってんの。いや、マジで脳みそ腐ってんのか、こいつ。


「いや、やりますよ、やってやりますよ。けど、俺以外の他のメンバー、なんなんですか。ライバル社のゲキレツファイターのゲキレツレッドはまあわからんでもないですが。一度ヒーロー免許取り消しになった業界では誰もが知る問題児のサムライブラック、横領で前社をクビになったガンバルマンピンク、あとはアカデミー上がりのド新人って。死ぬほど応募きてましたよね! よりによって、なんでこんな人選なんですか!?」

「ピーピーうるせえ奴だな。お前は何も考えず、私のために戦って死ぬだけの存在だろ。私が決めた人選にグダグダ言うなや」


 私のために戦って死ぬだけの存在……。あれ、俺の聞き間違いか? なんでこの人、そんなことしれっと言えるんだ。うちのボス、悪魔じゃねえか。


「なんでこの人選なのか。私の独断と偏見に決まってんだろ。どこにでもいるようなありきたりなヒーローをうちは求めてねーんだよ。黙って従って死ね、バーカ」


 これで話は終わりとばかり、ズカズカ歩きながら神城さんはダイレンジャーの本部を出ていった。多分ニコチンが足りなくなったのだ。

 いろいろ釈然としないことはあるにせよ、神城さんがそういうならやるしかないのだ。


 憧れのレッドになるために。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。