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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
170/347

#154 合法

マル食品羽町工場付近……


彼は走っていた。任務を終え無事東京本部へと戻るために……



ガチャッ!


織部は近くに止まっていた車の扉を開けた。そして中に入ると車は走り出した


「任務お疲れ様。血が出ているようだけど何かあったの?」


車を運転している女性は織部にそう聞いた


「逃げる時に対策官に撃たれまして…… さすがに強引過ぎましたかね」


織部はそう言うと苦笑いした。織部の撃たれた部分は腕のため命に関わるほどではなかったが、多少の痛みはあった


「とりあえず病院に向かうよ」


「及川さん。さすがに大丈夫です。弾は貫通してますし、適当に包帯でも巻いてたら治りますよ」


織部は慌ててそう言った。すると及川はチラッと織部の傷口を見た。そしてこう言った


「駄目よ。貴方はこんなので潜入捜査官を辞めちゃ駄目よ」


及川はそう言いながら病院へと車を走らせた。織部はその言葉に何か意味でもあるのかと思ったが、織部は及川の過去を知らなかった。なのでその言葉に深い意味があることに気が付かなかった……




マル食品羽町工場B館……


マル食品羽町工場には三つの建物がある。その三つの建物はA館、B館、C館と呼ばれており、伊中はその三つの中のB館にいた。そんなB館に警察官二人が入ってきた


「ネイブとテンは倒されたのかよ。弱い奴等だ」


そう言ったのはエイトだった。このB館はセブンとエイトで侵入者を殺すことになっていた


「しかもあの二人剣を持ってるよ。警察官は剣を持てないから奪われたのかな?」


伊中は警察官を見るとそう言った。警察官は剣などの殺傷能力の高い近接武器の所持を基本認められていない。なので本来警察官が剣を持つなどあり得ないことなのだ


しかし、そんな警察官が剣を持っているということはA館を守っていたネイブとテンが倒されたということを意味していた


「俺が適当に会話しているうちにセブンは後ろから殺れ」


「分かったよ」


エイトはセブンからの返事を聞くと天井を破った。そして天井裏から飛び出した。エイトの出たところはちょうど探していた警察官の後ろだった……



「そこの君達!君達は何が目当てなのかな?」


エイトはこの建物を捜査していた戸田と青池にそう言った。すると青池はエイトにこう質問した


「ネイブ?テン?」


エイトはそう聞かれると笑いそうだった。なぜならネイブとテンはこの二人が倒したはずなのに、再び襲ってくるわけがなかったからだ。しかしここでその事を教えるわけにもいかず、エイトはこう言った


「残念。ネイブでもテンでもないよ。僕はエイト、そう言えば分かるかな?」


エイトはそう言うと剣を抜いた。そしておどおどしている戸田に向かってこう言った


「そこの男性警察官も剣を構えたらどうだ?女性の方は戦えそうにないみたいだし」


戸田はそう言われると慌てて剣を抜いた。エイトはそんな頼りなさそうな戸田を見るとニヤついた



「用意は出来たね。じゃあいくよ」


エイトはそう言うと戸田に素早く近付いた。そして戸田のことを蹴り飛ばした。すると戸田は後ろにあった壁に強くぶつかってしまった


「やっぱ剣なんて一日じゃ使えるようにならないよ」


エイトはそう言うと倒れている戸田にゆっくりと近付いた。そして剣を戸田の腹に刺そうとした……



ガンッ!


「剣を振れたようだけど、弱い」


エイトはそう言うと後ろを見た。そこには剣を持っている青池がいた。エイトは攻撃してきた青池を蹴り飛ばした。すると青池は床に倒れこんでしまった。まさかこんな簡単に倒せてしまうとは思ってなかったので、エイトはつまらなそうに戸田に止めを刺すために近付いた……



パンッ!


突然一発の銃声がした。その銃声がすると同時にエイトの右腕に突然痛みが走った。エイトはゆっくりと銃声のした方向を見た。そこには先ほど蹴り飛ばした青池が拳銃を構えていた


「残念でした。当たってないよ」


エイトはそう言うと青池に近付いた。そして青池の髪を引っ張った。すると青池はその痛みから拳銃を落としてしまった。エイトは青池が落とした拳銃を拾うと遠くに放り投げた。そして再び剣を持つと戸田の所に向かった



「それじゃあそろそろ逝こうか。バイバイ」


エイトはそう言うと剣を大きく上げた。そして思いっきり剣を振り下ろした。そんな時だった。伊中はエイトの開けた穴から廊下へと飛び降りた……


ガンッ!



そんな鈍い音がした。戸田は自分が死んでいないことに気が付くと、目を開けた。するとそこには剣を構えた一人の男性がいた


「おいセブン、じゃまするな」


エイトは伊中にそう言った。しかし潜入捜査中の伊中は警察官を殺させるわけにはいかなかった。なので伊中は素早くエイトと距離を詰めると、エイトの腹に剣を突き刺した


「うぐっ!」


エイトはそんな声を出すと剣を落としてしまった。そんな無抵抗のエイトを伊中は斬りつけた。するとエイトは血を流して倒れてしまった……




「青池さん。大丈夫ですか?」


戸田はそう言うと立ち上がり、青池の所に走りよった。すると青池は剣を使って自力で立ち上がった。そして戸田にこう言った


「戸田、私が援護するから、近接はお願い」


「分かりました」


戸田はそう指示されると剣を構えた。その後ろでは青池が拳銃を伊中に向けていた。伊中は自分が敵だと思われていることに気が付くと慌ててこう言った


「君達は勘違いをしていないか?俺は君達の仲間だ」


セブンはそう言うと剣をしまった。そして着ていたマントを脱ぎ捨てた


「俺はゾンビ殲滅局の潜入捜査官だ」


伊中はそう言うと二人に信じてもらうために対策手帳を見せた。そこには「ゾンビ対策官」という文字とともに「伊中俊」と名前が書かれていた。青池はそれを見ると拳銃をしまい、戸田にこう言った


「戸田、下ろしていいわ」


「了解です」


戸田はそう言われると剣を下ろした。すると青池は伊中にこう言った


「信じていいの?」


青池はそう言うと伊中の目を見た。すると伊中は少し間をあけてからこう言った


「もちろん」


戸田は伊中からその言葉を聞くと剣をしまった……



それから戸田と青池はB館の捜査をするためにこの場から離れてしまった。伊中はそんな二人を守るために追いかけた。しかしこの場には戸田と青池、伊中以外にもいた



ゲホッ!


エイトは口から血を吐き出した。エイトは伊中に剣で斬られたため、体のあちこちから血が吹き出していた


「あの野郎。まさか五年前に……」


エイトはそう言うと回想に入る間もなく死んでしまった。全世界共通の法律、ゾンビ対策法にはこう書かれている


「ゾンビに関する悪質な人物はその場での殺傷を認める」


このように書かれているため伊中のやったことは合法的な行いだった……




大原拓馬おおはらたくま


警視庁ゾンビ対策課一班、警部補


武器……短刀

拳銃

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