#105 討伐
バチチチッ!
宮島は上から落ちてきたものに向けて電撃棒を使い、高圧電流を流した。すると宮島の足下に黒焦げになったゾンビが転がった。
「あれが白神?」
そう言ったのは小牧だった。すると笛中がこう言った。
「あれは違う。白神は全身白い」
笛中がそう言ったときだった。E-7に繋がる下水管から誰かがこちらに来ていた。その音に気がついた宮島は音のした方向を懐中電灯で照らした。するとそこには頭から足まで真っ白のゾンビが立っていた……
「全員散開!援護を頼む」
宮島がそう言うと有川と布田は宮島のいる所まで歩き始めた。
「林はE-7、新宮はE-2、桜庭と小牧はE-5からくるゾンビを倒せ。絶対に中に入れるなよ」
「了解!」
笛中がそう言うと四人は指示された場所に中央を避けて移動し始めた。その間、中央では宮島が白神への攻撃のタイミングをはかっていた。
「動かないなら仕方がない。こちらから攻めるとしよう……」
宮島はそう言うと電撃銃を取り出した。そして標準を白神に合わせて一発撃った。すると宮島の放った弾丸は白神の頭に命中した。しかし、普通のゾンビならこれだけで倒れるはずだが、白神は倒れなかった。それどころか何事もなかったかのように棒立ちしていた。
「手応えなしか……」
「仕方ないので直接殺りましょう」
宮島はそう言うと電撃棒を持った。そしてゆっくりと白神に近付いていった。しかし宮島が近付こうと白神は全く動かなかった。
バチバチバチッ!
宮島が電撃棒のスイッチを入れるとそんな音が鳴り始めた。宮島はすぐに白神との間合いを詰めると電撃棒で白神の頭を突き刺した。その瞬間、電気が一瞬にして白神の体に移った。
「布田!」
「OK!」
そう言うと有川と布田も白神の所に走ってやってきた。そして有川は大鎌で白神の右足を、布田は剣を首に突き刺した。普通のゾンビならあきらかにここまでやれば倒せているだろう。しかし白神は倒れていなかった……
「駄目だ。固くて斬れない」
そう言ったのは有川だった。有川は大鎌で白神の右足を切り取ろうとしていたが、あまりの固さに斬れなかったのだ。しかし白神が固いというのは作戦前からすでに分かっていることだった。なぜなら過去の作戦で白神を倒せなかった理由は固くて剣では斬れなかったからだ。なので今回はちゃんと対策をしてきていた。
「宮島、少し下がれ」
布田がそう言うと宮島は白神から離れた。すると布田は背負っていたランチャーを取り出した。そしてグレネード弾を入れると白神に向けた。
「全員防げ!」
布田がそう言うと周りにいる対策官達はすぐに持ってきていた防弾盾に身を伏せた。
ドンッ!
グレネード弾は白神に見事命中した。ランチャーは威力が強いので白神のいた天井も壊れ、レンガが落ちてきた。
「倒したか?」
しかしその思いは届かなかった。白神は土の中から這い上がってきたのだ。そして近くにいた小牧に近付いた。
「離れろ!」
小牧と一緒にE-5に向かう下水管を守っていた桜庭が小牧の前に飛び出した。そして刀で白神の体を斬ろうとした。しかし当然の事ながら斬れるわけがなかった。
「どうなってんだ?この体は?」
桜庭がそう言ったときだった。突然白神は桜庭に向かって飛び付いてきた。あまりに突然だったので桜庭は避けるのが遅くなってしまった……
ビチャッ!
桜庭の足下に血が飛んできた。そして白神を見ると、今まで剣やランチャーでも切れなかった体に、槍が刺さっていた。
「大丈夫ですか?」
そう聞いたのは小牧だった。桜庭はそう言われたものの小牧に質問したいことで溢れていた。
「なんで小牧の槍だけ突き刺さるんだ?」
すると小牧は白神から槍を抜くとこう言った。
「分かりません。助けようと白神に刺そうとしたら刺さったので……」
小牧はそう言うと白神の頭に槍を突き刺した。すると白神は倒れてしまった……
「倒したか?」
そう言って小牧と桜庭の所に宮島がやって来た。宮島は倒れている白神を見るとこう言った。
「小牧、槍を貸してくれ」
「分かりました」
小牧はそう言うと自分の槍を宮島に渡した。すると宮島はその槍で白神の首を突き刺した。すると白神はうめき声をあげると次第に何も言わなくなってしまった……
「これで大丈夫だろうけど、一応首を斬っておこう。ついでに対策5に渡すサンプルとして腕でも持ち帰ろう」
宮島はそう言うと槍で白神の首を完全に切り取った。そして白神の右腕を切り取った。
「返すよ。ありがと」
宮島はそう言うと槍を小牧に返した。そして全員にこう言った。
「白神を倒したことにする。この後はE-2を通って作戦終了とする」
宮島はそう言うとE-2へと続く下水管に入ってしまった。小牧達は急いで武器をまとめると宮島のあとを追い始めた……
宮島達がE-6から出ていってから一分後……
「エースか?E-6の守護神が殺られた。しかし何故あの素材を使った武器を対策官が持っているんだ?」
そう言っているのはシンクだった。今来たばかりのエースはシンクにこう言った。
「分からない。だけどまだ奥にある俺達の基地には来れないはずだ」
エースはそう言うとE-10へと行こうとした。しかし足を止め、シンクにこう言った。
「もしかしたらスパイがいるのかも知れない。ボスに話しておく」
エースはそう言うと歩いていってしまった。E-6に一人になってしまったシンクは懐中電灯の光を頼りに、小牧に倒された白神を見るために中央へと向かった。するとそこには右腕の無い、全身真っ白のゾンビが倒れていた……
桜庭爽斗
三等ゾンビ対策佐官
武器……刀
水圧銃
拳銃




