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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
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#106 転落

旧下水管B-1……


E-6の白神を倒した宮島達は地上に出るためにA-1へと向かっていた。しかし帰りでも油断は出来なかった。たとえ白神を倒したとしてもまだ発見されていない亜種やゾンビもいる可能性がある。なのでみんな耳を済ませて、ゾンビがいないか神経を使っていた。すると突然宮島が立ち止まった。小牧は何が起きたのか分からなかったが、他の対策官達はみなさっきよりも険しい顔になった。


「帰りだから強行突破する。A-4に入ったら各自散開してA-3への通路へ向かえ」


「了解!」


そう言うと笛中や有川といった何回も作戦に参加している対策官達は走ってA-4へと行ってしまった。しかし何のことだか分からない小牧と新宮はその場に残っていた。


「二人とも何してる?いくぞ」


宮島はそう言うと行ってしまった。二人は置いていかれないように宮島のあとを追い始めた。それからすぐにA-4に入った。A-4は下水管がかなり広くなっていて、よくゾンビのいるところだった。そんな中を宮島達は走っていた。


「ゾンビ発見!約十五体」


そう言ったのは先頭を走っていた布田だった。すると後ろを走っていた有川や笛中は下水管の真ん中を通らず左右に分かれた。


「小牧は右、新宮は左から行け。出来る限りゾンビと戦うな」


「了解です」


小牧と新宮はそう言うと左右に分かれた。旧下水管にいるゾンビは真ん中によりやすい性質がある。しかも真ん中は水が深く進みにくかった。なので何回も旧下水管を歩いている人じゃないと走ることすら出来ないのだ


「もう少しでA-3だぞ!」


先頭を走っていた笛中はそう言うとゾンビの足を斬った。普段ならとどめまで刺すのだが今回ばかりはそのままA-3を目指して走っていった。今回のように帰りの時に大量のゾンビと出くわしたとには出来るだけ戦わず、走り抜ける方法がよくとられていた。なので先頭を走る対策官はゾンビを倒さなくても良いが、じゃまなゾンビの動きを止めなければならないのだった


「小牧!少し頭を下げろ!」


「はい?」


宮島にそう言われると小牧は宮島を見た。すると小牧の目に入ってきたのは電撃銃を自分に向けている宮島だった。小牧もまさか撃たないだろうと思っていたが、その予想は外れ小牧に向かって弾丸が飛んできた……



バシュッ!


突然頭上からゾンビが落ちてきた。そのゾンビは倒せていないらしく唸っていた。


「ここのゾンビは地上と違って独自の進化を遂げている。気を付けろよ」


宮島はそう言うと電撃銃をしまった……


旧下水管のゾンビは地上とは全然違う。下水管ならではの進化を遂げたゾンビがいる。その例に天井に張り付いているゾンビがいる。このゾンビは気づけば問題ないのだが、旧下水管の中は暗いので気付きにくいのだ。と、いっても今回の作戦参加メンバーは小牧を覗いてみんなゾンビの音を聞いて場所を特定することができる。なのでこの作戦では、いかにゾンビの音を聞き気付くことができるかが生き残るか死ぬかの境目だった。



それから十分後……


無事に地上に出るための梯子のあるA-1に到着した。しかしまだ油断はできない。この東京地下処理作戦は地上に出て初めて終わりなのであって、まだここは旧下水管の中だ。梯子は先に初参加の小牧と新宮が登った。そのあとに林や桜庭といった数回だけ参加している対策官がのぼる。宮島や笛中達は何度もこの場所を訪れているため、最後に登ることになっている。この四人は何度もこの場に来ているので暗くてもどこに何があるかは分かっていた。なので彼らが最後に登るのだった……



「よいしょっと!」


宮島はそう言うと地上に出た。宮島は最後まで旧下水管にいたのでずっとゾンビが来ないか神経を使っていたかが、ようやく地上に出られてやっと緊張から解放された。


「これで第六回東京地下処理作戦を終了とする。本部に戻るぞ!」


宮島はそう言うと一般人立ち入り禁止のエリアから抜け出した。第六回東京地下処理作戦が始まってから四時間後…… 作戦に参加した全員が無事に本部へと向かいだした……




ゾンビ殲滅局東京本部……


「はぁはぁはぁ……」


本部の階段を一人の女性がかけ上っていた。彼女の名は蒔村花純、対策5の准高研究官だった。蒔村はふとしたことから、ゾンビの発生理由について分かってしまったかも知れないのだ。なのでそれを本部長に言うために階段を上っていた。


「あと一階!」


蒔村はそう言うと力を振り絞って階段を上っていった。ふと本部長室のある二十階に人がいるのが見えて蒔村は顔を上げた。そこには林班所属の中島がいた。


「蒔村准高、そんなに急いで何をしにいくのですか?」


中島は蒔村にそう尋ねた。なので蒔村は中島にこう言った。


「ゾンビ発生の理由が分かったかも知れないから本部長に伝えにいくところなの」


蒔村はそう言うと二十階に足を踏み入れた。すると中島は蒔村の進路を塞いでこう言った。


「なら死んでください」


中島はそう言うと拳銃を取り出し蒔村を撃った。すると中島の撃った弾は蒔村の肩に当たり、階段を転げ落ちてしまった。


「さて、さっさと殺すか」


中島はそう言うと階段を下りようとした。しかし下の階から声を聞くと足を止めた。


「運の良いやつめ。次は仕留めさせてもらう……」


中島はそう言うとエレベーターへと行ってしまった。そんな二十階の一つ下…… 十九階には蒔村と同じ対策5の伊中がいた。伊中は階段で倒れている蒔村を見るとすぐに駆け寄った。


「柚木!すぐに人を呼べ!」


一緒にいた柚木にそう言った。柚木はなんのことだか分からなかったが、倒れている人を見るとすぐに人を呼びにいった。その間、伊中は倒れている蒔村を見た。蒔村は拳銃で肩を撃たれていて、頭を打ったらしく意識がなかった……



伊中俊(いなかしゅん)


准高研究官


武器……短剣

拳銃


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