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地獄の業火で焼かれ続けた少年。最強の炎使いとなって復活する。  作者: さとう
第六章・魔法王国イエロートパーズ/天使の炎と地獄炎

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四等冒険者

 俺とカグヤは、その後も魔法学園に通って模擬戦の相手をした。

 新入生だけでなく、在校生の相手もさせられた。ぶっちゃけあんまり大したことがない……実戦経験はあまりないのかもしれない。

 そして、仕事終わりにフリオニールたちと飯を食うようになった。

 俺とカグヤとシラヌイ、フリオニールとラモンとレイラだ。ラモンはぽっちゃりの魔法剣士科で、レイラは魔法格闘科に所属している。どうも俺のアドバイスが欲しいようで、今日も仕事終わりに待ち合わせをして飯にする。


「おーい、二人とも!」

「お、フリオニールたちだ」


 待ち合わせ場所は、冒険者ギルド前。

 依頼の報告を終えると必ず三人でやってくる。

 ラモンが汗をハンカチでぬぐいながら言った。


「ふぃぃ、今日も暑いねぇ」

「いや、普通だと思う。ラモン、もっと痩せれば?」

「ははは。ボクは標準体重さ」

「えー……」


 とてもそうは思えん。腹は出てるし顔つきも真ん丸だし。

 レイラはシラヌイを撫でながらカグヤに言う。


「カグヤさん、カグヤさんの言う通りに戦ってみたら、上級生に一撃入れることができたんです!」

「うんうん。その調子で頑張りなさい!!」

「はいっ!!」

『わぅぅん』


 女の友情なのか、カグヤも満更ではなさそうだ。レイラもカグヤと俺を先生みたいに思ってるのか、いろいろ戦闘に関しての質問をしてくる。

 もちろん、フリオニールとラモンもだ。


「さ、食事にしよう。昨日は魚だったから、今日は肉にしないか?」

「お、いいねぇ~。ボク、お肉ならいくらでも入るよぉ」

「ふふ、そうですね。今日はいっぱい食べたい気分です! カグヤさん、一緒に食べまくりましょう!」

「もちろんよ。アタシ、毎日肉でもいいわ!」

「俺はやだぞ……まぁ今日は肉でいいけど。シラヌイもいいか?」

『わんわんっ!!』


 こんな感じで、魔法学園の依頼を指名で受けて十日……イエロートパーズ王国での生活になじんでいった。


 ◇◇◇◇◇◇


 そして、ついにその日がきた。

 

「ヴァルフレア様、カグヤ様。本日より四等冒険者に格上げとなりました。おめでとうございます」


 いつもと同じように、魔法学園での模擬戦相手を終えてギルドに報告すると……なんと、俺とカグヤの冒険者等級が上がった。

 いきなりのことで驚き、顔を見合わせる俺とカグヤ。


「え、い、いきなり?」

「ま、マジですか?」

「はい。依頼達成数が一定に達しましたので格上げです」

「じゃ、じゃあ……討伐依頼、受けれる?」

「はい」

「お、おお……やったぞ!! 四等だぞ四等!! あと一つ上げればダンジョンに挑戦できる!!

「あ、質問!! SSレート倒せば等級上がる?」

「はい。SSレート討伐はかなりの功績ですので、四等から三等に上がるのは間違いないでしょうね」

「「よーし!!」」


 俺とカグヤはハイタッチ。これで次の依頼は決まりだ。

 

「えー、魔法学園の指名依頼は如何なさいますか? 明日も指名で入っているのですが」

「えー……もうやんなくていいわよ。ね、フレア」

「そうだけど……まぁ、世話になったし、明日だけ参加して事情説明して終わらせるか?」

「うぇぇ~? 面倒くさいぃ」

「フリオニールたちにも言っておかなきゃだろ」

「……ま、いいかぁ」


 というわけで、明日一日だけ魔法学園の依頼を受け、その次は討伐依頼を受けることにした。

 ギルドを出ると、シラヌイを撫でるレイラ、話をしているフリオニールとラモンがいた。

 

「やぁ、お疲れ様。さっそく食事に行こう」

「ああ、そうだな。話したいこともあるし、さっさとメシにしようぜ」


 俺がそう言うと、三人は首を傾げた。

 ここ数日通っている大衆料理店で食事をして、俺とカグヤの等級が上がったこと、魔法学園の依頼は明日で最後にすることを報告する。


「そっかぁ。でも、等級が上がったのはおめでたいよねぇ」

「確かに!! フレアさん、カグヤさん、おめでとうございます!」

「ありがとね!」


 カグヤとレイラはグラスを合わせる。すると、フリオニールが大きく頷く。


「君たちが魔法学園の依頼を受けるのは明日で最後だが、食事はしてくれるんだろう?」

「もちろん。なぁカグヤ」

「ええ。アンタたちと食べるの好きだしね」


 そう言って、俺たちはもう一度乾杯した。


 ◇◇◇◇◇◇


 魔法学園の教師たちからは残念がられたが、最後の模擬戦を終えた。

 魔法学園は三年制で、結局俺とカグヤは殆どの生徒の相手をした。ま、誰一人として俺とカグヤを傷付けることはできなかったが。

 けっこうアドバイスもしたし、これからの生徒たちに期待しよう。

 最後に、教師たちからお礼の言葉をもらい、冒険者ギルドに報告。これからの模擬戦相手は他の冒険者に依頼するらしい。でも、気が向いたら受けてくれとのことだ。

 今日はフリオニールたちはいない。魔法学園は座学もあるので、宿題があるとか言ってた。というわけで今日は俺とカグヤとシラヌイだけ……なんか、フリオニールたちがいるのが当たり前だったからちょい寂しい。


「ふふん。四等四等~♪」

「なんだ、ご機嫌だな」

「まぁね。等級上がるの初めてだし」

「四等だけどな」

「ま、地道に行きましょ。で、今日は二人きりだし、何食べる?」

「そうだな……フリオニールたちはいないし、明日は討伐依頼を受けるし、前祝いで肉行こうぜ」

「お、いいわね。じゃあ焼肉!!」

「おっし。行くぞシラヌイ」

『わぅぅん!!』


 今日は焼肉を食べ、明日に備えて早く寝ることにした。

 そして翌日。再び冒険者ギルドへ……そして、依頼掲示板に貼ってある『アナンターヴァイパー討伐』の依頼書を剥がして受付へ。


「じゃ、これで!! ふふーん……今度は四等として受けるわ。問題ないわね!!」

「確認しました。依頼内容の確認です。標的はSSレート魔獣アナンターヴァイパー、討伐後は解体し、毒袋と牙と眼球を持ち帰ること。報酬は大金貨十枚。依頼者は魔法学園理事長ブリコラージュ様です」

「はいよ。毒袋と牙と眼球ね……えーっと、毒袋って普通の蛇と同じかな?」

「少々お待ちください…………過去の討伐記録によると、アナンターヴァイパーは八つの頭を持つ大蛇です。毒袋は頭部にあり、最も大きな頭部から取れる毒袋が好ましい……とあります」

「なるほど。つまり、頭を持ち帰ればいいってことだな」


 出現場所は、デスグラウンド平原の森。イエロートパーズ王国から徒歩で半日くらいの場所だ。俺とカグヤなら走ればすぐに着く。

 依頼を受け、俺とカグヤはギルドの外へ。


「ま、頭をぶった切って持って帰ればいいってことだ」

「楽でいいわね。それに、道中も魔獣がいたら狩るわよ」

「ああ、俺も第三地獄炎と第一地獄炎のオーバードライブをもっと試したい。のんびり行こうぜ」

「ええ、じゃあ行くわよ!!」

「はいよ。ってか仕切んなよ」

『わぅぅ』


 さーて、SSレート魔獣倒してさらに昇格するぞ!!

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お読みいただき有難うございます!
脇役剣聖のそこそこ平穏な日常。たまに冒険、そして英雄譚。
連載中です!
気に入ってくれた方は『ブックマーク』、『評価』、『感想』をいただけると嬉しいです
― 新着の感想 ―
[気になる点] ダンジョン探索は危険だから三級以上なのに討伐依頼とはいえSSレートを四級で受けれるって危険の意味よ……
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