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第3話 宅配司書と女学生 ⑮

 さて、『夜間飛行』のリヴェールは、至高の「何か」のために、絶対にミスを許さない人物でしたが、時には大失敗から人生がわたしたちに投げかける真意が垣間見えることもあるのかもしれません。



 次にご紹介するのは児童書です――『地獄の悪魔アスモデウス』の主人公アスモデウスは地獄に住む悪魔の男の子。いとこや腹違いの兄弟たちは口汚くののしり合ったり、けんかのし放題。なにせ悪魔の一族ですから。

 そんな中にあってアスモデウスは、ストーブの前に座って大人しく足の爪なんか洗っているのです。炎のぱちぱちいう音を聴いているのが好きという、悪魔としては少々変わり種の男の子でした。他の子からはいつもいじめられています。

 地獄の支配者である彼のパパはそこで、アスモデウスを旅に出します。地上に行って、誰かの魂を一つ、いただいてきなさいと。

 アスモデウスは魂を手に入れることができるのでしょうか。それとも――?

 お話を締め括る最後にして最大の彼のやらかしは、わたしたちの目にどう映えるのか。

 これは、劣等生と蔑まれた悪魔の子が導いた結末なのか。



 ならば劣っているとは。

 劣等とは一体なんなのか。

 それはもしかしたら、広大な世界のたった一つの物差しで測っただけの、普遍性などない偏った評価に過ぎないのかもしれません。

 劣等だけではなく、世のあらゆる不幸も――病気さえも。

 ブックトークの最後を飾るのは、遠く離れたアジアの島国の絵本。

『二平方メートルの世界で』をご紹介します。


 スウィーティは瞳に手をかざされるように閉ざし、耳を澄ました。

 ラヴェンナの弦楽器のような深みのある声が、物語を紡いでいく。



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