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永遠の時の中で  作者: スピオトフォズ
第四章 幽霊船と盗賊団
36/110

第36話「得体の知れない物って気持ち悪い」

前回のあらすじ……


担当:ジャミル・ハワード

空駆船が墜落したァ。

海まで真っ逆さまな俺らだったがHALとか言う謎の音声の的確な判断でどっかの建物?に激突した程度で済ンだみてェだ。

ンだが、俺は墜落の衝撃で脚になンか引っかかって取れなくなった。

マジありえねェ。

ンで助けを呼ぶがアイツらおちょくってばかりで助ける気ねェ!

頭に血が上ってそこから先はよく覚えてねェが、確かプライドを捨てて助けを呼んだ気がするぜェ。

ンでもって、いい加減助かった俺とお馴染みのメンバーは外へ出るンだが、俺らが見たのは幽霊船だったァ。

マジありえねェ(二回目)。

しかもアイツらァこの幽霊船を探索するとか言いやがる。

この得体の知れない幽霊船の中をだぜェ!?

マジありえねェ!!(三回目)



――――



「おいおい……どうなってんだ?」

 俺がそう言いたいのも分かってほしい。

 だって、俺達が足を踏み入れた瞬間、半透明な幽霊船が実体をもつようになったからだ。


「すごーい! なんか分かんないけど、すごいねー!」

 エル……頭の単純な奴はいいね……。


「おいリード、どう思う?」

 ここは頭のマトモそうな奴に声をかけるべき。


「どうって……まあ、気にしててもしょうがないし、とにかく先に進んでみよう」

 確かにな……。

 よし、ここは幽霊船なんだ。

 もう何が起こっても驚かねぇ!



――――



「しっかし……本当に不気味な所だなァ」

 しばらく進んでジャミルがしゃべった。

 確かに、薄暗いし、気味悪いし、いろんなものがボロボロだし……。


「あっれ~? 恐いの? 恐いんでしょ? 恐いんだ~」

 超楽しそうにルネがジャミルの顔を見る。


「なッ……バカ言ってんじゃねェぞ! こンなもン、余裕だっつーの!!」

「ふーん、そう……」

 あ、もう何するか分かった。

 ルネは大きく息を吸い込んで、


「わあああぁぁぁーーー!!」

「ギャアァァァーーーーーー!!! ってお前かッ! 脅かすンじゃねェ!!」

 うおおすげーびっくりしてる!

 ジャミルの意外な弱点発見!

 ……って、発見してどうすんだか。


「あっはっはっはっは!! おっかし~!!」

 ルネは腹を抱えて笑っていた。


「――静かにッ!!」

 リードが叫んだ!

 なんだ!?


「……何か聞こえる……魔物かも知れない」

 リードは耳を澄ましてそう言った。


「よぉし、なんだかしらねーが、どっからでも来やがれ」

 俺はそう言って腰からダガーを抜いた。

 リードは剣を、エルは杖を、ジャミルは拳銃、ルネは足を構えた。


「「「…………」」」

 直後、俺達は言葉を失った。

 だってそりゃ、



 壁を貫通して出てきたらビビるだろ!!



 おいおいどっからでもってそう言う意味じゃないんですけどぉぉーー!!

「……みんな、色々と言いたい事はあると思うけどとりあえず、やるよ!!」

 リードがまとめた。


 敵は球体で中心にギョロリとした目があった。

 気持ち悪ッ!

 数はちょうど5体。


「……っていうか、なんで浮いてんの? きもっ!」

 ルネが言った。


「知るかよ! 喰らえッ!」

 俺は球体に2振りの攻撃を浴びせた。


「もういっちょ喰らっちゃいなさい!! とぁッ!!」

 ルネが回し蹴りを食らわせる!

 目ん玉野郎は多少吹っ飛んだが、お構い無く目をカッ! と見開き電撃を俺に発射してきた。


「あぶねっ!」

 俺はそれをひらりとかわし、後ろに回って4撃素早く繰り出した。


「ぶわっ!!」

 かと思ったらいきなり俺に体当たりしてきた。

 野郎、やってくれるじゃねーか!


「クロスエッジ!!」

 正面から突撃し、技を決めた!

 最初に左ダガーを横に、そして右ダガーを縦に薙いで十字に切り裂く!!

 化け物は墜落し、消滅した。


「聖なる力よ……ホーリーブラスト!」

 エルは魔法を駆使して戦ってるが、あんまり当たってない。


「加勢するぜエルッ!」

 俺は横から飛びこんで化け物に素早く2撃!


「アーク! 後ろから援護するからよろしく!!」

「よし、新技披露してやる! 見てろッ!」

 俺はジャンプで高く飛び上がり、左ダガーを振りおろし縦に斬る、


「はぁッ!」

 その後右ダガーで横に斬る!


「ダイヴスラッシュ!!」

 横に振った右ダガーを左下から右上に斬りあげる!!

 ……化け物は消滅したようだった。


――ジャミル視点――


「凍っちまいなァ! アイスバレット!」

 俺は二挺の『ダブルバレット』を相手に向けて交互に4発撃った。

 あのバケモン動きが案外素早い。


 そォ言う時はコイツで凍らせて動きを鈍らせる!

 当たった弾丸はその場で凍り、ヤツの動きを抑えた。


「貰ったぜ!」

 俺はジャンプして一気に近づき、


「吹き飛びな、バーストバレット!!」

 零距離で右手の拳銃から強力な弾丸を放った!

 弾丸はバケモンを貫通し、バケモンは消滅した。


「ざっとこんなモンよォ」

「ジャミル~! そっちに一体行っちゃった~!」

「はァ!?」

 ルネが取り逃がした1体がコッチに来やがって、電撃を仕掛けてきた。


「舐めやがってコンチクショー!」

 俺は宙返りでその電撃をかわし、威力の高い攻撃をお見舞した。


「お返しだァ! 痺れろ雷撃ィッ、サンダーバレット!!」

 2本の電撃の槍はバケモンに突き刺さり大ダメージを与える。


「ジャミルナイスッ! はぁぁぁっ、旋風脚ッ!」

 ルネはブーツの力でバケモンへ急接近し、風を纏った回し蹴りでバケモンを仕留めた。


――リード視点――


「壁から透けて出てくるなんて、調子狂うねまったく!」

 呟いていても仕方ない。

 僕も戦おう。


 先手は球体の魔物。

 こちらに急接近して体当たりを仕掛ける。


「当たらないよ!」

 僕は素早く見切り、


「はぁッ!」

 すれ違いざまに一撃。


「三連斬!!」

 続けて、技を放つ。

 左から右に、右下から左上に、そして上から下へと素早く3回連続で敵を斬る!


 魔物は消滅した。

 どうやら勝ったようだ。


――再びアーク視点――


「どうやら、終わったみたいだね」

 リードが言った。

 俺がエルの相手をしていた化け物を倒した頃には全部片付いていた。


「でも、あの目玉はいったいなんなのかなー? 魔物って訳でもなさそうだし……」

 エルがあごに指を当てて悩む。

 相変わらずしぐさだけは可愛いなこの天然ちゃんは。


「知るかァ。むしろ魔物の幽霊じゃねェの? こンなのがいるって分かった上で進むこともねェだろ。戻ろうぜェ?」

 ジャミルが言った。

 やっぱ苦手なんだなこういうの。


「おわっ! ちょっとちょっと、また一杯出てきたわよ!!」

 ルネが言った!

 振り向いてみると……今度はたくさん出てきた!


 気持ち悪っ!

 ざっと10体以上はいるんだけど!!


「くそっ! 多いな……この数では……」

「――伏せてッ!!」

 女の声ッ!?

 俺達は言われるままに伏せた。


「――燃え盛る火炎よ、敵を蹴散らせ! フレアスプラッシュ!」

 敵の中心に炎の塊が凝縮していき、それは大爆発し、敵全体を炎で包んだ!


「今よッ!」

 敵は瀕死……行ける!


「クロスエッジ!」

 俺は右と左のダガーで十字に斬る!


「ホーリーブラスト!」

 エルは杖を翳し、4つ程の光弾を発射し、全段命中させる!


「サンダーバレット!」

 ジャミルは雷を纏った弾丸を発射し、敵を撃破!


「旋風脚!」

 ルネは風を纏った回し蹴りで一体を吹っ飛ばす。


「三連斬!」

 リードは一瞬のうちに三回細かい斬り込みを刻み、敵を倒した。

 ……なんとか全て倒せたようだ。

 ……にしてもこいつ誰!?


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