表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/37

刻印解析

灯はソファへ寝転がったまま、じっと自分の手を見つめ続ける春へ視線を向けた。

「何時間、私の手見てるの?」

「あと三時間あれば」

春は真剣な表情のまま答える。

灯は呆れたように息を吐いた。

「長いなぁ……」

——三時間後。

「終わりました」

春が静かに告げる。

灯は勢いよく身体を起こした。

「解放ー」

ようやく終わった事に心底安心したような顔を浮かべる。

「で、何か分かった?」

「大体は」

春はそう言うと、灯を見つめた。

その瞬間。

(聞こえます?)

「え!?」

灯が目を丸くする。

「何それ!?」

「テレパシーです。刻印保持者同士なら可能みたいですね」

「どうやるの? 教えてよー」

灯は興味津々に身を乗り出す。

だが春は首を横へ振った。

「言語化できない感覚なので無理です」

「なーんだ」

灯は残念そうにソファへ倒れ込む。

春は気を取り直すように資料へ視線を落とした。

「とりあえず、刻印レベルは9.8程度です」

「上昇速度の減衰を考慮しても、レベル10には到達すると思います」

「ほら、やっぱりー」

灯は満足げに笑う。

だが春の表情は変わらない。

「問題は、全人類の過半数の賛成と、神を殺す方法です」

「なんか案ある?」

灯が軽い調子で尋ねる。

春は少し考えてから口を開いた。

「神の奇跡で殺されない方法なら」

灯の目が細まる。

「いいねぇ。流石に開幕で奇跡使われて死ぬとか、戦いにもならないし」

「俺がテレパシーで、灯さんと自分の刻印をハッキングする感覚で回避します」

「……出来るの?」

灯は流石に少し引いた顔をした。

春は平然と答える。

「やらないと死ぬでしょ」

灯は数秒黙った後、楽しそうに笑う。

「やる気あるじゃん」

「で、過半数はどうするの?」

「それは自分で考えて下さい」

即答だった。

灯は露骨に不満そうな顔をする。

「なんでー」

春は呆れたように息を吐いた。

「ヴルカーン討伐の時みたいに、俺と犬飼さんを説得して連れてきたみたいに頑張って下さいよ」

「分かったよ」

灯は渋々頷く。

「じゃあ神を殺す方法は?」

春は静かに視線を伏せた。

「神を視認しないと解析できません。現状、刻印しか観測できてないので」

「つまり?」

「戦いながら考えます。思いついたらその場で作戦を伝えます」

数秒の沈黙。

灯が勢いよく立ち上がった。

「生き当たりばったりじゃん!!」

春も即座に言い返す。

「灯さんだけには言われたくないです!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ