表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/46

CARD11


 ◇

 

 結局日が暮れるまでゲームを続けた。初心者相手とは言え、さすがに疲れた。

「もう暗いし、送ってくよ」

 我ながら紳士。

 だが、ギャル子は想定外の言葉を返してきた。

「ってことは、送るだけの時間はあるってこと?」

「え?」

「送るのはいいから、その代わりにもう一戦しよ」

 俺ですら、数時間デュエルを続ければかなり疲れる。ましてギャル子は初心者で、しかも常に真剣にプレイし続けている。

「どうしてそんなにガチなんだ」

 俺は思わずそんな質問をしてしまった。確かにアーツはゲームとして面白い。だが、これほど長時間、集中してやるのは、決して楽ではない。

 すると、彼女は意外なことを口にした。

「五月には、大事な大会があるんでしょ?」

 全国高校生選手権。先輩が、いやアーツをやる学生ならだれでも目指している大会。

「このままじゃ迷惑かけちゃうから」

 彼女は心配しているのだ。大会はチーム戦。自分が勝てなければ、チームの、桜木先輩の足を引っ張ることになる。だから人一倍頑張らなければ、と。

 ギャルな見かけと裏腹に、どこまでもまじめだ。

「なるほどね」

 でも内心、俺は思った。そんなにマジにならなくてもいいのに。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ