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「ちょっと待って…どこに行くつもり?」
「若様…うぅぅ」
「ハルトちゃん…あとは私達に任せて!」
「やめてくれる?それより二人が行く方向はブリガインではなくヒューデンだよ」
「はい?そこはもう用がないんですが…」
「そうだよ…何故私達がそこに行く必要があるの?」
「レヴィ…フォルネウスから捨てられた民達を引き受けたよね」
「あ……」
「ジズさんも共犯だから…彼等のお勤めが終わるまで彼等の守りとラーズ国の人と揉め事をしないように監視役をしてくれる?」
「いやよ…ハルトちゃんと一緒にいたい!」
「だめです!ちゃんと責任を取ってよ…夜にはここに帰って来ていいから…さっさとヒューデンに行って下さい!」
「わ、わ、若様のばぁかー!うわぁん!」
「ハルトちゃんのアポー!うぇぇん」
二人は泣きながらヒューデンに戻ったが…今考えると捨てられた民達のトラブルより二人の方がもっと危険だと気付いた。
「頼むから…暴れないでよ」
「ハルト坊っちゃま?あのお客様達は?」
「恐ろしいほどの神力を感じるですが…神とは違う感じがします」
「うん…水色の髪の子はレヴィヤターンと赤い髪はジズさんだよ」
「そうですか?…ん?レヴィヤターン?」
「く、空帝と海帝…」
「これからここによく来るから…あっ!ティルナノークに帰っても二人に毎日会えるから仲良くしてくれる」
二人の正体を聞いたセシル達は重武装をして毎日外を交代で警戒していた。




