ミッドウェー海戦に第五航空戦隊が加わっていたら勝てたという話は本当なのか?
太平洋戦争の分岐点、それこそ分水嶺となったこの海戦について過去多くの考察がなされてきた。
そして、この海戦をテーマにした小説も多数つくられている。
ただし、多くは日本海軍が無双するもの。
日本人の願望とも言えるのだが、当時の状況を調べるとそれは簡単なことではない。
たとえば、有名な兵装転換。
以前、この場でやったのでそれを読んだ方はわかっているとは思うが、あれがなければ勝利できたのかといえばそのようなことはない。
そこに利根の索敵機の遅延がなかったことにすれば?
それでも足りない。
ハッキリ言ってしまえば、ミッドウェー海戦を日本軍の勝利にするには、日本軍だけではなくアメリカ軍も日本軍の都合の良いようにイジラナければ、巷に溢れる日本軍圧勝劇は出来上がらないのである。
まず、実際の状況について確認しておこう。
前回作成したものをそのまま流用します。
なお、時間は現地時間で統一する。
六月五日。
午前四時三十分。
空母四隻からミッドウェー島を空爆する第一次攻撃隊が発艦する。
一方、甲板下の格納庫にはすでに艦艇攻撃ができるよう兵装を整えた第二次攻撃隊が並べられていた。
五時十五分。
日本軍機動部隊アメリカ軍偵察機に発見される。
六時十三分。
ミッドウェー島上空で迎撃に上がっていたアメリカ軍戦闘機と交戦。
七時。
アメリカ軍、自軍空母部隊に攻撃命令。
七時十分。
第一次攻撃隊ミッドウェー島空襲を終了し、帰途につく。
この時点で、指揮官より、「効果不十分。第二次攻撃隊の要あり」と母艦に伝えられている。
七時十五分。
ミッドウェー島から飛び立ったアメリカ軍機の攻撃が始まる。
旗艦赤城に乗艦する指揮官南雲中将より、艦艇攻撃から陸上攻撃をおこなうための兵装転換の指示が入る。
七時に二十八分。
重巡利根より発艦した偵察機がアメリカ艦隊を発見したことを連絡。
ただしこの時点で艦種は不明。
七時に四十七分。
旗艦赤城より利根機に対し艦種確認するよう命令電文を送る。
午前八時から八時三十分。
第一次攻撃隊が帰還。
ただし、断続的なアメリカ軍の空襲のため、上空で待機。
八時二十分。
利根機より「巡洋艦五隻、駆逐艦五隻」の連絡。
八時三十分。
利根機より「空母一隻発見」の連絡。
再度の兵装転換命令。
九時。
この時点で各空母より赤城に対し「十時半ごろに第二次攻撃隊発艦可能」という連絡あり。
九時三十分。
第一次攻撃隊の収容完了。
九時五十分。
アメリカ空母機からの攻撃が始まる。
十時二十二分から二十六分。
三空母被弾。
つまり、日本軍が圧勝するには、三空母被弾を回避するということになる。
そして、一部ではこんな話もある。
当初予定されていた第五航空戦隊の翔鶴と瑞鶴が加わっていれば勝てた。
まずはこれを検証してみよう。
もちろん、日本人だから日本に対して甘くなるが、なるべく中立にということを肝に銘じて。




