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【書籍化】巻き込まれ転生者は不運なだけでは終われない【5巻9月20日発売】  作者: 雪菊
8章

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32.帰郷とお野菜



 光が眩しくて閉じた瞳を開く。すると、そこは緑いっぱいのど田舎だった。

 エリザベータは周囲を見て、「あら、家が少ない」という感想を述べた。



「田舎だからっすね」



 アーロンがそう苦笑すると、ペーターも「ここって、俺らが住んでたとこからどのあたり?」とキョロキョロする。



「少しだけ離れてるかな。東にずっと行った村だよ」



 同じ貴族の領地内ではあるものの、子どもの足で徒歩では数日かかるが、馬車では半日という距離だ。

 ペーターにはすでにその村が壊滅してなくなっていることは伝えている。なぜか妙に嬉しそうだったのを見たハロルドたちは「これはあの村、想像以上に何かやってたらしいな」と察した。



「じゃあ、行こうか」



 ハロルドの言葉に頷いて、全員で村に向かう。すると、アーロンの弟が「あれ?兄貴」と少し驚いた顔で立っていた。その手にはクックがある。背負っている弓矢から彼が自分で仕留めたのだろう。



「ただいま、グレン」


「おかえり。ミラが寂しがってたよ。ハル兄もおかえりなさい」


「うん、ただいま。そうだ。野菜いる?」


「……!!いる!!」



 ウッキウキでハロルドから野菜を受け取るグレンに、アーロンは「野菜に負けた気がする……」と少し遠い目をした。



「でもハルの野菜はうめぇからな」


「今年は例年以上だよ」



 ハロルドに与えられた夏の神エスターの加護。それによって増えたスキルの名は「太陽の恵み」。

 普段なら、エスターが与えるスキルの中でもトップオブいらねースキルなのだが、ハロルドが持つ緑の手と合わさった結果、効果がとんでもなく破格のものとなった。そして、夏の神が与えたスキルのせいか、『夏』との相性が抜群だ。結果としてめちゃくちゃ美味しい究極の夏野菜ができた。これを食べることでエスターの加護効果でちょっぴり健康になる。精神系の魔法は解ける。



(まぁ、他のスキルに比べたら大した効果ではないし)



 この野菜が何かをもたらすなんて、ハロルドは全然、全く、これっぽっちも考えていなかった。

加護付き夏野菜の効果:心身がちょっぴり健康になる

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― 新着の感想 ―
あれこれ妹ちゃん効果覿面だったり?
加護付き夏野菜の効果:心身がちょっぴり健康になる(神基準)
Q 精神系の魔法は解けるのに、信仰心が天元突破です 何故ですか? A 魔法や状態異常ではないからです 諦めましょう
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