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17ページ目

もしれないんだ。そうなったらどう責任とってくれるんだ!」

「ぷっくくく……あっはっはは……」

少女は腹を抱えて笑っている。目にうっすら涙まで浮かべて結構な本気笑いだ。あれ、なんかおかしいぞ?

「……いいよ。解毒剤……だよね? たぶん望んでるものと少し違うと思うけど、目が覚めるくらいの効果はあると思うよ」

「ん……? ああ、そうしてくれるとこちらも助かるが……」

もっと長期戦になると思ってたんだが、いやに素直に白状したな。そこまで簡単に手のひらを返されたら逆に怪しい気もするが。……ま、いいか。深く考えてもしょうがない。早く正常に戻らないと。

「はい」

少女は手をグーにして俺の前に突き出した。取れってことかな。手の大きさからして持っているのはおそらく錠剤。漫画とかでよく見る、緑色の液体が入っててラベルにどくろマークが描かれた小瓶なんかをちょっぴり期待してしまったが、まぁ、現実にそんなのがあったら絶対飲むのためらうだろうな。

俺は素直に少女の手の下に両手を敷いた。

「よし。開いていいぜ……え?」

俺の言葉に少女はぱっ、と手を開いた。が、何も落ちてこない。中はからっぽだった。

けど、それよりも少女の手のひらがこっちに向いてるのが気になった。もし俺をからかってるのなら、中身はなかったということで悪戯は終わりのはずだ。

「あの、これはいったいどういう……」

言い終えないうちに俺の言葉は切られ、

「天命を下せし君に誓う。我のために扉を開かれよ」

呪文のような掛け声とともに少女の手のひらから強い風が吹き始めた。

「うぉっ!?」

その突風は俺の髪を一瞬にして見事なまでのオールバックに変えてくれた。

あまりの風に体がのけ反り、俺は吹き飛ばされそうになるのを必死にこらえた。辺りの木はざわざわと揺れ、少女の足元の砂が俺の顔の高さまで舞い上がった。

「うわっぷ。いきなりなんだっ!? おい、やめろよ、おい!」

砂が口に入らないようあわてて顔を覆った。が、

「あれ? 砂が……まただ、なんだよこれは」

砂に意思があるかのように俺の体に砂がかからない。

バチバチッバチバチバチッ。

「……何の音だ?」

すぐ近くで鼓膜を貫くような激しい亀裂音がした。

音がした方向に目を向ける。つまり俺の前。それはまたつまり、


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