表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が1番まともです?異世界転生したら特性バリバリのアイドルグループの世話係でした  作者: めんだCoda


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/29

第4話 お前は誰だ?

「…あっ、そうだ、皆さん!明日の予定なんですが——」


 僕はハッと我に返り、自分の仕事を思い出す。

 明日は1年に1回行われる音楽の祭典があり、その年で1番ヒットした曲を決める。その様子は生放送され、ゲームの中でもメインイベントの1つだった。この音楽祭でどれだけ上手いステージを残せるかで、U-4のメンバーのこの先も変わってくる。


「明日のスケジュール表を作ったので、皆さんにも渡しておきます。集合時間も間違えないよう、よろしくお願いします」


 僕はスケジュールの紙を、アダム、リュウ、ナオト、ユウヤの4人に渡すと、4人は一通り目を通した後、帰り支度を始める。


「お疲れっした」


「お先失礼しまーす」


「じゃぁ、先に帰るねえ〜!また明日ぴょ〜ん!」


 アダム、リュウ、ナオトが控室を出ると、部屋にはユウヤと僕だけになった。


「ハルトさ」


「はい?」


「帰る前に、一緒にコーヒー飲んで少し話さないか?」


 ユウヤからの突然の誘いに僕は嬉しくなり、ユウヤに向かって笑顔で答える。


「はい!ぜひ!」


「…いつからなんだ?」


「…え?」


「ハルトは、コーヒーは苦手で飲めなかっただろ。それで、いつも紅茶だっただろ?」


「え…」


 ユウヤは切れ長の目を、じっと僕に向ける。


「今日のリュウの潔癖に対する反応、ナオトの本当の姿を見た反応は、今までのハルトと同じに思えない。君は、本当にハルトなのか…?」


(え…もうバレた…。どうする、本当のことを言った方がいいのか、それとも隠した方が…)


「本当のことを話してほしい。俺は、いつだってハルトの味方だよ」


「ユウヤさん……。実は…僕は…」


「うん」


「……あ…あの…その、…少し前に…頭を打ってしまって…。あの、僕が落ち込んでいたときに、皆さんが励ましてくださったあのときです…それで、ちょっと記憶の一部が飛んでしまったというか…」


 僕は目の前の床を見ながら話していると、ユウヤが僕の肩に触れるのを感じ、僕は恐る恐る視線を上げる。


「なーんだ!それならそうと、言ってくれればいいのにさ!大丈夫か?打った場所は?もう痛くないのか?病院へは行ったか?」


 安心したような満面の笑みのユウヤに、僕はチクリと胸が痛む。


「大丈夫です…。ありがとうございます」


 それだけを言うのが精一杯だった僕だが、ユウヤは優しく僕の頭に触れ、髪の毛をクシャッとして言う。


「ハルトが無事で良かったよ。俺は、ハルトも同じU-4の一員と思ってるからさ」


 アイドルを目指していた僕にとって、その言葉は嬉しいはずなのに、今の僕には後ろめたさで苦笑いしかできなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ