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僕が1番まともです?異世界転生したら特性バリバリのアイドルグループの世話係でした  作者: めんだCoda


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第3話 あれ…?①

 新曲の振付練習が終わった後は、弾丸ライブだ。このゲームの世界では2番目に大きいステージで、U-4だけのライブをする。


 移動中の車内ではグッタリ疲れ切って眠っていた4人も、ライブが始まりステージに立つと、あっという間にプロの姿。キラキラ笑顔にキレキレのダンスと最高に上手い歌と、合間のトークは盛り上げておきながら、しっとりバラードでファンを涙させ、最後は笑顔で手を振って深くお辞儀をする。


(完璧だ…これこそ、僕の思い描いてるアイドル像…!)


 最後は4人はファンの席近くへ降り立ち、タッチを交わしながらステージをはけ、汗を垂らしながらバックヤードに戻る4人は、眩しくてキラキラだ。


(かっこいい!ステージに立っていない僕まで、アドレナリンが出て興奮するな!)


 転生して初めてのライブを見終えて、1人興奮する僕。


 僕はライブ関係者と話をした後、U-4の4人が戻った控え室に行くと、勢いよくドアを開ける。


「皆さん!お疲れさまでし——……」


「汚い汚い汚い汚い汚い汚い…。無理無理、触るとかマジ無理なんだが…?勝手に触ってきやがって…マジやめろよ…マジきったねーなぁー…くっそ、手の汚れは落ちたか…?」


 リュウがドア近くの洗面台で、気が狂ったかのように手を洗い続けている。水を勢いよく出し続け、本人は必死の形相で指先で手を擦り続けている。


「え…あれ…リュウさ…ん?」


 僕が動揺していると、ユウヤがいつもの笑顔で近づいてくる。


「どうした、ハルト?いつもの光景だろ?何をそんなに驚いてるんだ?」


「え、見慣れ…あ、そ、そうでしたっけ……」


「…?どうしたんだ?まあ、いいが」


 僕とユウヤの会話も耳に入ってこないほど手洗いに集中しているリュウは、1回泡の手を水で洗い流すと、また泡をつけてガシガシ洗い出す。


「…あの、ユウヤさん、リュウさんあんなに洗って大丈夫ですか?手から血ー出るんじゃないですか?」


「あー、まあ出てること多いけど、ま、いつものように処置頼むよ、ハルト」


「え、しょ、処置!?」


 ユウヤは、僕の肩を笑顔で叩いて去っていく。


「あーーー落ちたんか?!これ!?綺麗になったんか!?分からへん!!」


 リュウは綺麗に折り畳まれたハンカチで手を拭くと、そのハンカチを近くのゴミ箱に捨てる。


「あ〜〜、まーた、そうやってハンカチ無駄にするんやから〜。あんた、それブランドのやろ〜?」


 ナオトがゴミ箱の中を覗き込み、呆れ顔で首を横に振る。


「別にいいやろ。あー、いてー手がヒリヒリするわ。ハルトいつもの頼むわ」


「え、あ、はい、いつもの…」


(いつもの…?)


 とりあえず僕は包帯を持って椅子に座るリュウの側に行くと、リュウに怪訝な顔をされる。


「お前、それ持つ前に手を洗ったんやろな?」


「え…いえ、洗ってないですけど…」


「アホか!俺に触るときは、手を洗え言うとるやんけ!」


「え、あ、すみません!」


 僕は慌てて洗面台の前に行き、手を洗う。


(え、リュウさんに怒鳴られた…優しかったのに…リュウさん…)


 すると、控室のドアがコンコンと鳴り、舞台関係者の人が顔を覗かせる。


「失礼します。今日のU-4さんの舞台を見にきた俳優さん達が、挨拶したいと来てますけど、いいですかー?」


「はい、大丈夫です!ありがとうございます!」


 ユウヤが代表して受け応えると、若いイケメンな俳優達が数人並んで挨拶をして、今日のライブがどれだけ良かったかを口々に話す。どうやら彼らは男性ながらも、U-4のファンらしい。

 4人は笑顔で彼らと言葉を交わし、お互いに立ったまま賑やかに話し終えて俳優人達は爽やかに退室して行った。


「えーーーー!ちょーーかっこいいー!」


 僕はカン高い声にギョッとして振り返ると、ナオトが両手を両頬に当てて、恥ずかしそうに笑っていた。


「ねえ、やばくなぁい?うちらのこと好きってことでしょ〜ぉ?ええーーナオト、彼らに触りたかったあ〜!もうキュンキュンしちゃう〜嬉しすぎ〜〜っ!やっだぁ〜〜!もう、ナオト唇カサカサだったじゃあん」


 そう言うと、取り出したリップを口にぬりぬりぬりたくり、唇をパッパッと開けたり閉じたりする。


「…え、ナオトさん…?」


 僕は口をあんぐり開けたまま、ナオトを見る。


「さっきの子たち、皆んなカッコよかったあ〜!えー、連絡先聞きたかったあ〜!」


 両手を顔の近くでふるナオトに、ユウヤは微笑んでナオトの背中を優しくポンポンと叩く。


「まあまあ、また今度機会があったら、聞いてみたらいいんじゃないか。でも、まあそのときはハルトも連れて行ってな。ハルトには、俺達の交友関係も把握してもらってるしな」


(え、そうなの?!)


 僕はまた想定外のことを言われて、1人動揺する。


「うん、わかったあ〜!ハルちん、そのときは、よろしくねえ〜!」


(ハルちん!?)


「あ…はい、わかりました…」


(え、ハルトって、こんなことも世話してたの…!?僕、初耳ばかりなのに大丈夫なのか…!?)

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