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フェアリー・ダブル  作者: 芝森 蛍
宵風に奔走する炎色のアボボラ
36/56

プレリュード

 揺れる殻。世界をつくり、覆う繭。

 綻び絡み掛け(たが)えるは、今を刻むその証。

 変わり続ける変わらぬ世界で、唯一つ信頼に足る真実がこちらを見つめる。

 ピスにとってのケスは世界の変調よりも尚変質し続けるいつも通り。

 たとえ幾ら景色が答えを変えようとも、この繋がりだけは決して解けることのない興味。

 ピスの知らないケスは存在せず。故にピスの知らないケスばかりがそこにいる。

 鏡合わせにまったく同じと周りは言う。

 しかしピスとケスは、鏡合わせだからこそ、全く反転した、別のピスで、ケスなのだ。

 そんな(いびつ)に差し込むもう一つの世界の(ことわり)を思い浮かべて、夢想する。

 彼には、見えているのだろうか。聞こえているのだろうか。

 この世界はもう、終わりと始まりが繋がっているのだと。

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