第四十四話拓巳編「夜のコンビニは出合いが待つ。」
おはようございます。
那祢です。
更新少しおくれました。
今回は少し長いコンビニ話。
コンビニ店長と言えば・・・
本編をお楽しみください。
「ふー。」
クエストを終えたあとの女性陣の質問攻め。
さすがにつらかった。
特に俺の部下達とドラグ。
しつこすぎる!!
全くあいつ等ときたら~!!
勘違いしちゃうだろう!
未歩や千鳥は若いからもっといい男を探してほしい。
これが若さか・・・羨ましいな。
俺の青春なんて何年前に終わったかな。
学生時代は・・・
思い更けてしまった!
ちょっとお腹が空いたなぁ。
この時間だしコンビニ行ってくるか!
ーガチャッ!ー
俺はジャージ姿のままコンビニに向かった。
15分後
「イランスミマセーン!」
いつもの店員だ。
「いらっしゃ~い」
と気が抜けた声も聞こえてくる。
おや?
今日は女性もいるのかな?
レジ前で外国人の人と話をしている。
俺は食べたいものを選ぶ。
まず、ジュースでしょ。
それと甘いものをちょっと食べるか・・・
・・・太らない程度で。
おっ?!
チェインリングスの雑誌が!
買っておくか。
俺が商品を色々探している時、レジから大声が聞こえてきた。
レジで女性の方が店員に絡み始めたようだ。
「今日りゅうちゃんは!」
「リュウサン、出勤ジャナクテ家デスヨ。」
「じゃあ、りゅうちゃん呼んでよ!」
「リュウサンニ電話スルナラトキワサンノ方ガ良イノデハ?」
「も~!チャンくんはひどいな~!!おこるよ!」
そう言いながら女性の方がチャンくんの両肩をにぎりしめる。
「私がかけるとりゅうさんに怒られるからだよ~!」
「イタイイタイ!止メテクダサイ!」
「そんな子にはお仕置きだぞ~!」
どうやら身内の揉め事らしい。
よく観察すると女性は結構お酒を飲んでよっているようだ。
しかし綺麗な人だな。
未歩や千鳥、涼子にはない大人の色気が・・・
でもこのままでは店員さんがかわいそうだ。
「どうかしましたか?」
「えっ?あら~!お兄さんいいところに!!私、りゅうちゃんを呼んで欲しいのよ!!」
「りゅうちゃん?りゅうちゃんとは誰ですか?」
「りゅうちゃんは私の大好きな旦那様で~す!!」
この酔っぱらいは人妻だったのか!
「じゃあ、携帯を貸してもらっていいですか?」
と聞くと
「はいっ!」
と言ってロックを解除して携帯電話を俺に渡してくれた。
早速、携帯の履歴を確認する。
「ねぇ?りゅうちゃんよ!」
「わかってますよ。りゅうちゃん・・・りゅうちゃんりゅうちゃん・・・王龍?」
と名前を呟くと
「そう!りゅうちゃん!」
どうやら当たりらしい。
俺は電話の通話ボタンを押した。
ートゥルルルル・・・トゥルルルル・・・トゥルルルル・・・ガチャ。ー
「もしもし?」
相手の声が聞こえた。
若い男性だ。
「すいません。りゅうさんのお電話ですか?」
「えっ・・・・」
いきなりの質問に黙ってしまった。
しまった!!今この女性の携帯から電話をかけているので彼女だと思ったのか!
不審がらないようにしないと!
「今、私コンビニで買い物をしています高根柘巳と申します。」
「高根さんですか?」
「はい。今、コンビニでこの携帯の女性の人からりゅうちゃん呼んでとお願いされまして。携帯をかけさせていただきました。」
「あ~。そうなんだ。いきなり奥さんの電話で知らない人からかかってきたので。つい脅迫の電話かと思ってました。」
「えっ!!そんな!!で、彼女、結構酔っているようなのでお迎えに来て欲しいんで・・・」
話している最中電話を奪われた。
「りゅうちゃん!!私だよ~!会社で嫌なことがあったのでお酒いっぱい飲んじゃいました~。 今、あなたの働いてるコンビニにいるよ~。まってま~す!」
と伝えるとまた俺に電話を戻した。
「妻がすいません。少し見ていてもらえませんか?5分ぐらいで着くのでお願いします。」
「わかりました。待ってますが早めにお願いします。」
「すいません。お願いします。」
と言って電話が切れた。
「えいっ!ねぇ?りゅうちゃんはくるって?」
電話を持っていない方の俺の頬を突く。
「すぐに行くって言ってますよ。なのでここで待っていてくださいとのことです。」
「わーい!!りゅうちゃん愛してる!!まってます!!」
と言い、レジの横にある椅子に座った。
「スイマセン。」
外国人の店員が謝ってきた。
「オ手数カカル女デスイマセン。コノ方店長、奥サンナンデス。トキワサン、イツモハ真面目ナンデスガ・・・多分仕事、セクハラアタカナ?」
細かく推測している。
そういえば名前を知らなかった。
この際聞いてみるか。
「君は?」
「 私、タイニ来マシタ。ミニワット・クリチャイデス。チャイトヨバレテマス。」
そこからこのチャイさんとほのぼの会話をしていた。
ーピロンピロンピロン。ー
「イランニスミマセ・・・アッ!店長!」
ピッタリに5分後旦那が来た。
「申し訳ございません。家の人が。」
と謝ると同時に
「りゅうちゃーん待ってたよ。」
ぎゅーと抱きしめる奥さん。
リア充爆破せよ。
そう思う。
「いつもは真面目な人なんです。ただ、お酒を飲んでしまうとこうなってしまうんですよ。お客様に迷惑かけて申し訳ございませんでした。」
眼鏡を掛けたやせ形のひと、この人が店長のようだ。
「自己紹介がまだでしたね。私は王龍。彼女は常葉といいます。」
「俺は・・・」
「先程電話で自己紹介してもらいましたよ?高根さんですよね。・・・!」
「どうしました?」
「あ・・・貴方チェインリングスやってるんですか?」
いきなり龍がチェインリングスの事を聞いてきた。
あっ!
買おうとした雑誌を見たのか。
「けっこう前からはまっていまして。」
「私も大好きです。細かい設定とかクエスト乱入とか楽しいですよね。もしかしたら何処かで会ったかもしれませんね。」
「そうですね。キャラネームは何ですか?」
「私は・・・」
その時、ザラッと感じた。
聞いたことが後悔に繋がる。
そんな感覚が。
「私はドラグと言います。」
そう彼はあの団長、ドラグだった。
ドラグと初コンタクト話。
あの濃い人は実は真面?
次回はオタク話に!?
次の回もよろしくお願いします。
那祢でした。