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高梨ここあ武術大会で戦います

「さて、そろそろ向かいましょうか」


私は浮き立つ足を押さえながら足早に会場に向かう

しかし、気分が急いてるせいか宿から10分足らずの会場がとても遠く感じる

この2週間冒険者を続けながら出来うる限りは色々してきたつもりです

問題はありません


「すごい人です・・・」


会場の入り口には長蛇の列が

日本生まれの私はオタクの祭典と言われるあの会場をイメージしてしまう


「確か、選手は裏口からでいたね」


誰も私の事は出場選手だと思わないのか、静かに裏口へ向かうことが出来た


「こんにちは~」


扉を開けると、カウンターがありそこで受付をするようだ


「ちょっと、そこの君ここは先取受付だ観戦がしたいなら表からだよ

 いや、違うか迷子なのか・・・?」


迷子?私が子供に見えるって?もう17歳ですよ

そうか胸か、胸が小さいからもっと幼いと思ったんですね!

銃を取り出そうと一瞬考えましたがグッと堪える


「いえ、一応選手として来ました高梨ここあと申します」


「え、君が?ちょっと待ってくれるか確認してくる」


おじさんが首を傾げ奥に消えていく、どうやら確認しに行ったようだ

それにしても許せません、17歳のレディーに対して迷子はありませんよ


「すみません、高梨ここあさんですね確かに登録されてました

 それにしても凄いですね、あのジン様のお墨付きと記録にありました」


あのジン様?あぁギルドマスターの事ですね、そんなに凄い人なのでしょうか


「やっと、分かってくれましたか・・・次迷子呼ばわりしたら分かってますね?」


ニッコリと威圧する


「ヒッッッ すみません以後気をつけます・・・

 それでは大会に関して少しご説明させて頂きます

 本大会は国中から選ばれた合計32名は争います

 出場するには実力が周知に認められてる者、3級冒険者以上、以下の者に認められた者

 以上が出場条件になります、ここあさんは3番目ですね」


あのゴリラギルドマスターそんなに凄い人だったのでしょうか

今度受付のお姉さんに聞いてみましょう


「大会はトーナメント形式で行われます

 武器、魔術、スキルは使用可能という特性上命の奪い合いになる可能性もありますが

 相手の命を奪うと失格です、ご注意下さい」


この世界には神聖術と呼ばれる回復術がある、多少の怪我は許容範囲内って事ですね


「以上がルール説明となります、何か不明な点はありますか?」


「いえ、ありませんご丁寧に有難う御座います」


おじぎをすると横にある待合室に通される

選手一人につき、一室設けられているようだ

今回の大会に合わせて通常武器に加え非致死性の武器も用意しました

前世に比べ肉体能力も大幅に向上してる事が分かったので徒手空拳もつかえます

ぼっちだった私はCQCを練習していた時期もあったので・・・って涙が出てくるので思い出すのはやめましょう





時間が経ちこんこんと木製のドアがノックされる


「ここあ様、出番です」


どうやら、私の出番が回ってきたようです


「は~い、今行きますね案内お願いします」


案内されるがまま歩くと戦う場所へ到着する


「こちらです」


決められた場所まで歩いて周りを見渡す

東京ドームのような会場で360度観客席が広がる、満員だ

私の対戦相手はっと・・・


「本日第一回戦の始まりで~~~す」


司会の声が会場に響く


「Aコーナーは言わずと知れたモンクマスター、アルコニス選手で~す

 素手では人類最強と言われ、その拳は巨岩をも砕くといわれています~~

 対するBコーナーは若干17歳の可愛らしい少女、高梨ここあちゃんで~す」


何で私だけちゃん付け?少し馬鹿にされてませんか?


「17歳ながら、あのジン・アストウェル様が推薦された期待の新人で~す」


あのゴリラマスターやっぱり凄い人なのでしょうか

それにしても観客席から笑い声が聞こえますね、少し不快です


「両選手位置についてくださ~い」


少しだけ前に歩いて定置に動く、対戦相手との距離は10mと言ったところでしょうか


「俺の初戦がこんなガキとは・・・おい、頼むからとっとと降参してくれよ」


「うるさいです、このゴリラハゲ、汗臭そうなので私もとっとと終わらせたいです」


「んだと、このガキ!!」


馬鹿にされるのは分かってました、けど面と向かって言われると少し腹が立ちます






「それでは開始してくださ~~~い」


さて戦闘開始です

相手はニヤケ面でノーガードです


「さて行きますよ!」


アイテムボックスからM84スタングレネードを取り出す

手持ち式の手榴弾でピンを抜いて投げると強烈な爆発音と閃光で相手を無力化する非致死性の武器だ

私はピンを口で抜くと同時に相手に投げ目を塞ぐ、先手必勝です


「ていや~~~~!!!」


「あん?そんな投擲が俺に効く訳な・・・」


言わせなかった、着弾すると同時に凄まじい閃光が相手の目を焼いた




「ぐああああああ~~~~~~~目が、目が~~~~~~~」




相手が悶えてる拍子にスタンガンを取り出す間合いをつめる

スタンガンとは、手持ち式の小さな物で相手を感電させ無力化させる武器だ


「くらえ~~~~」


そして相手の胸に目掛けてスタンガンを突き刺す



「アババババババババババババ」



ゴリラハゲが可愛くない雄たけびを上げている

そして、その隙を見逃さずジャンプして全力の回し蹴りをする


「えい!!!」


「ボゴオ!!!!!!」


物凄い低音と共にハゲゴリラが吹っ飛んで沈黙する

あれ、私武器無しでもヤバイんじゃ・・・



「・・・・・・・・・・・・・シーン」


観客席も視界の人も口を開けアングリしている


「あの、すみませんこれ私の勝ちですよね?」


「あ、はい!そうですね!勝者高梨ここあさんで~~~~す!」


あ、ちゃんからさんに代わってる

無事一回戦が終わり待合室に戻るとふと考える

最後の回り蹴りの威力は明らかに前世の私の物じゃない

思ったより肉体能力がヤバそうです、気をつけないといけません







その後無事勝ち続けベスト4準決勝まで進んだ


「全然危なげが無い・・・これがこの国の実力?転生管理者様が嘆くのも分かります

 それとも私がおかしいのかな・・・」


待合室で次の対戦相手を確認する

するとこの世界に来て始めての魔術師だ

しかも宮廷魔術師、この国のトップです


「ここあ様、出番です」


私の番が来たようだ、ここまできたら負けるわけにはいきません

気合を入れて戦いの場へ向かいます




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