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魔国の日常  作者: 盗賊
63/130

パスタ屋さんと髪好きの変態情報屋さん

……なんか雑になってしまいました。すみません……できれば今日中にあげたかったんです……

魔「作者も反省しています」

盗「生暖かい目で見守ってやってください……」

 お前ら……。いえ、すみませんでしたぁ!!

『みなさん覚えておいででしょうか? 怖さとうまさが比例するパスタ屋さんの存在を……』

『みなさん、覚えておいででしょうか? 髪好きな変態情報屋さんのことを……』


 からんからん……

「マスター。ひさしぶり」

「おう。よく来たな。なんか食うか?」

『こちら、煙草をくわえたいかついお兄さん、このパスタ屋の店長さんです』

 痛んで煌めく白金色の髪を、獅子のように立てている。目は金に輝く、ものすごい吊り目。普通に見ているだけなのに睨まれているよう。耳にも眉にもピアス。服装は、不良。ヤンキー。完全に、見ただけで子供が泣きそうな見た目。

 店長、パスタ屋、マスターなどと呼ばれている。

「盗賊、なんか、ものすごい言われような気ぃすんのは気のせいだよな?」

「気のせい」

「そうか?」

『でも、見た目ものすごく怖いんですもの……』

「そんなことないよ。いい兄貴だよ!」

「おいおい、褒めても何も出……」「こんな見た目でも!」「……」

「え、マスター? 怖いよ? いやー、頭ぐりぐりしないでー」

「……」

『テレ顔から一瞬で子供が泣き出しそうな顔に……』

「まあ、いい。んで、何の用だ?」

「パスタ食べに来たんだよぉ。知り合いもつれてきた。今外で待ってる」

「お? お前が友達連れてくんなんてな! そーかそーか。お前にも友達が……」

「いや、あのさ?」

「よかったじゃねぇかよ! お前友達いなさそうだから心配してたんだよ!」ばしばし

「い、痛い、痛いし! しかもそれどういう意味だよ! ついでに、あんたは私のおかんか!!」

「どうでもいい! よっしゃ、オメェの友達のために腕によりかけて料理作ってやんからな!!」

「それはどーも……?」

『これは、あの時ですね? 勇者と騎Cと出かけたとき? えーっと、詳しくは、勇者と騎Cと盗賊の微妙な関係!? をチェックです!!』

「宣伝してんなボケェ」


「こ、ここが、怖さとうまさが比例するパスタ屋か?」

「勇者めっちゃビビってんじゃ~ん?」

「そ、そんなことないぞ!!」

「で、注文は?」

 勇者、びくっ

「マスター、たばこ、煙い」

「お、わりわり」

「……」

「と、盗賊……」

「だいじょぶ。こんないかつい見た目でも、怖くても、だいぶアレな見た目でも……いたっ」

「それただの悪口か? あぁ?」

「……」

「今からフォロータイム。えと、マスター、こんなでも、いい兄貴じゃけぇ、だいじょぶだいじょぶ」

「フォロー下手か!!」

「あ、僕カルボナーラ」

「了解。……って、いきなり注文すんなよ!!」

「反応いいね。てか、いいかげんメニュー表作んなよ。客に不親切」

「……」

「ぐりぐりしないでー(泣」

「……」

「あ、店長さん? 俺バジル系でー。ある?」

「バジル系な? バジルチーズなんかでどうだ?」

「あ、おいしそー」

「そっちのは?」

「え、じゃ、じゃあ私は……」

「こいつのおごりだから贅沢しなよ?」

「え、ちょ、盗賊さん?」

「だったら、珍しいキノコたっぷりのキノコパスタなんてどうだ? 最近いいのはいって……って、どうして笑ってんだ盗賊?」

「キノコ……ぶふっwww」

「盗賊こら!!」

「ん? キノコ嫌いだったか? そりゃ悪いことしたか?」

「いや、キノコは好きですけど……」

「ぶはっwwwww」

「お前もか騎C!!」

「だって……www」

「ねぇ……wwwww」

「「ぶほっwwwwwwwwww」」

「なんでそういうときだけ息ぴったりなんだ!!」

「? よくわかんねぇけど、盗賊、仲よさそうな友達じゃねぇか! よかったなぁ!!」

「マスター、こいつ友達ちがう」

「あ、ひっどいなぁ~、盗賊さんは。俺らこんなに仲いいのに~」

「今すぐ頭診てもらえ」

「えぇ? 人は頭開いたら死んじゃうよぉ?」

「そっちじゃねぇよ。なんで物理的に見てもらう方向にいくんだ?」

「お前ら、これからごはんなのに、変な話をしてるんじゃない!!」

「反省」「ごめんねぇ~」

「うんうん。喧嘩するほど仲がいいって言うしな♪」

「……マスターも頭診てもらえば?」

「……盗賊のことはいいとして、どうする? なんか注文あるか?」

「あ、いいです。それで」

「よし。じゃあ、すぐ作ってくるから待ってろ」

『いいなぁ~』

「マスタのパスタは美味し」

「そうか、楽しみだな」

「たのしみだねぇ」

『え、スルー悲しい……』

『店を出て』

「いやぁ、確かにおいしかったねぇ」

「あれがね、昔、まだ真面目ちゃんの時は、すっごくまずかったんだよねぇ。でもさ、だんだん不良になるにつれておいしくなってきて」

「なるほど。だからうまさと怖さが比例するパスタ屋ってことか」

「そそ」

「でも、確かに見た目は怖かったが、中身はいいヒトだったな」

「ソいうこと」

「しかも、強そう♪」

「……」

「騎C、お前はどこ見てたんだ?」

「えぇ? 勇者こそどこ見てたの? 雰囲気からバンバン伝わるあの強さ! きっと、騎士団でもうまくやってけるくらいはヨユーだね!」

「え、そうなのか?」

「企業秘密」

「え?」

「そゆこと」

「ハ?」

「……」


『また別の日』

「失礼します」

「んあ? おー、ビィさん。そいや、この前言ってた商品入荷したぞ? 買ってくか?」

『このパスタ屋さんは、手広く商売をしております。色々と、手広く……。と、この辺に余裕を残しておく……』

「本日はそちらの用事ではないのですが、それも欲しいですね。いくらです?」

「そうだなぁ、このくらいでどうだ?」

「高いですね。それならほかのとこでも」

「……あのな、俺は絶対値切らせないのしってんのに、毎回チャレンジャーだよな……」

「できれば経費削減したいので」

「……仕方ねぇな。運ぶくらいはやってやる」

「どうしても値切らせてくれないのですね」

「当たり前だ」

「まあ、いただきます」

「よっしゃ。いつでもいいのか、運ぶの?」

「ええ。あ、ですが、できれば午後より午前の方が」

「了解。んで、本筋の目的は?」

「ここに凄腕情報屋がいると聞いたのですが」

「……ふぅん?」

「いませんかね? ほぼ性別不詳の、変態だという噂なんですが……」

「ああ、そっちか」

「そっち?」

「いんや、こっちの話。……それならもうすぐ来るはずだぜ? 俺んとこのパスタ食べるのが習慣らしいかんな」

「そうですか。待たせていただいても?」

「うーん、その必要はなさそうだぜ?」

「え?」

 ばんっ

「やぁ、店長? おはよぅ」

 薄紫の長い髪は伸ばしっぱなしなのか、ぼさっとした印象を与える。前髪を長く伸ばし、目を隠している。二本ラインが入ったワンピースのようなものに、ズボン、首で巻いて、左肩で止める、大きな布のようなマントを着ている。鎖のようなアクセサリーを二重に首に巻いて、小さなシルクハットを、右の方で斜めにかぶっている。女性だと思われる、が、声も顔だちも中性的だ。今は胸があるかで判断。

 変態、情報屋、カミスキなどと呼ばれている。

「もう昼だけどな? ……お前に客だぜ?」

「えぇ? ……ごきげんよう?」

「ごきげんよう」

「それで、お客様? 話はパスタ食べながらでもいいかなぁ?」

「ええ。もちろん」

「それにしても……」

 寄って、ビィの髪を手に取る。

「なんですか?」

「……うふっ、いい髪……」

「!?」ぞわわっ

「席に座ろうか?」

『商談……』

「なるほど、最近魔国城下町で起きている状況の調査、でいいのかな?」

「そうなりますね」

「……まぁ、いいだろう」

「そうですか。では、報酬の方は……」

「ねぇ、素敵な髪だねぇ」

「ハ? ……そうですか?」

「そうだよ。とっても素敵。うふふっ」

「……」ぞわぞわ

「報酬、報酬か。私、私はね、髪が好きなんだ」

「ハぁ……」

「だからさぁ、その髪貰うよ!」

 とびかかり。

「!?」

「大丈夫! きっと短い方も似合うよ!! てか、そっちの方が似合うからぁ!!」

「やめっ!」

「うふふふふふふふふふふふっ」

「あー、そうなったらもうとまんねぇから。ビィさん、諦めな」

「!?」

「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふっ」

『これでイメチェン話に……』


『またまた別の日』

「ちょっとマスターいんのー?」

「お? ちみっこじゃねぇか。まぁた来たのか?」

「ちみっこいうな!!」

「こんなことから足洗えって」

「うるさいわねぇ! 今回は正当な依頼付よ!」

「……お前にそんなことさせる主はどんな奴だ? 裏の道から足洗わせてくれねぇってなら、俺が直接……」

「ちがうわよ! 自分から来たのよ!!」

「だったらさっさと足洗ってまっとうな道を歩みやがれ!!」

「無理だっての!! あたしはスナイパーなの、暗殺者なの!!」

「だからってなぁ!!」

「てか、あんたも人のこと言えないでしょうがぁ!! 裏の情報屋!!」

「……チッ!!」

「何よ!!」

「あれ? ちみちゃんじゃないかい? 二人とも機嫌悪いねぇ、どうしたんだい?」

「んげ! カミスキ!!」

「うふっ、ちみちゃんの髪もいい髪だよねぇ」

「!!」ぞぞぞっ

「やめろよ姉貴」

「おやおや。弟君は怖いねぇ」

「……どうしてもあんたらが姉弟なんて思えない……」

「おや? そうかい?」

「んで、なんだよ知りたいことは?」

「え、調べてくれんの?」

「ちゃんと金払えよ。俺だって、仕事だかんな……」

「ありがと」

「んで?」

「私も協力してあげよう」

「ありがとね。……エンジェマッシュってのしってる?」

『スナイパーの初めてかも知れなくもないお仕事話でしたね?』


『その後……』

「ちょっとぉ!! マスター! この間貰ったエンジェマッシュのことなんだけどぉ!!」

「あ、スナイパー! ちょうどいいところに!! この間渡しちまったあれなんだけど、まったく別もんだった! てか、渡し間違えた!!」

「っふざけんな!!」

「ほんと悪い! この馬鹿が!!」

「いやぁ、ごめんねぇ? 塩と間違えちゃって……」

「意味わかんないし!!」

『という会話がありつつ……』

「ホントすまなかった。慰謝料として、これただでやるから……」

「なにこれ?」

「エンジェマッシュの粉末と液体。使い方は……」

『的なことがあり……』

「この前の間違えて渡された薬欲しいってやつがいんだけど?」

「ハぁ? ……あれだって、微妙なもんだぜ? 法律的に、入手方法が……」

「でも、欲しいって」

「……脅迫とかされたわけじゃ……」

「ないわよ!」

『そうでしたか?』

「あ?」

「ちがうって!」

「……そいつ連れて来い!」

「え!?」

「じっくり見極めてやる……」

『かーらーのー』

「なんだお前この間の奴じゃねぇか!?」

「あ、店長こんにちは~」

「どうしてこの薬が欲しいんだ?」

「え? 理由ですかぁ? 言わなきゃダメです?」

「ああ」

「……」

「……はぁ、俺はここで見極め人やってる」

『これはあれですね、無言のうちの会話で、そっちも、どういうことか説明、理由。ってな感じですかね。んで、パスタ屋さんの方が折れた、と……』

「見極め人?」

「表の人間なら首をつっこんじゃいけないようなことはここら辺で足止めってことだ」

「……よく分かんないでいいです。やっぱ」

「オイ!?」

『ちゃんとお話しして……』

「うーん、まあ、そういうことなら、くれてやっても……いいのか?」

「やったありがと店長♪」

「……あんまり人様の迷惑になるようなことだけはすんなよ? したとわかったら締めに行くかんな?」

「だいじょぶですって♪」

「……マスター、一応そいつ、隊長格……」

「……」

「しかも戦闘狂……」

「それ、俺に勝ち目無くね?」

「そうですかぁ? そこまででもないよぉ」

「……どの口が言って」「ちびもぉ、そんなこと言っちゃだめだよぉ?」

「チッ!!」


『と、言う様な事が起こる、パスタ屋さんでしたとさ。おしまい♪』

「いや、最後らへん雑ぅ!!」

『気にしたら負けのルールです!!』

「いつからそんなっ……」『おしまいったらおしまいなんですからぁ!!』

 ちゃんちゃん♪

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