5-3
15日、当日──。
14日もクラス展示はあったけど、主に歌合戦中心だったから、普通に楽しんで終わった。
問題は今日だ。
あたしは朝から、思いっきり緊張していた。
「波瑠、ガチガチしてるけど大丈夫?」
「え、…う、うん、大丈夫だよ…沙柚」
隼人さんが来ることは、沙柚にも言っていない。
正確にいうと、言うタイミングが見つからなかったのだ。
「ほら波瑠!オープンするよ、笑顔!」
「う、うん」
そう言ったものの、ガチガチの笑顔でスタートを切ってしまいました。
11時30分──。
やっていくうちにだんだんと緊張も解けていき、最後の方には、営業スマイルもバッチリになっていった。
あと30分…。
よーし、頑張ろっ。
と、注文を取りにいこうとすると、慌てた様子で沙柚が寄ってきた。
「ははは…波瑠っ!!」
「沙柚、どうしたの」
息を切らしながらあたしの名前を呼ぶ沙柚は、尋常じゃない表情をしている。
「ちょーかっこいい人がっ…入り口に立っててね…」
「うん」
「どうしたんですかって聞いたら…」
「聞いたら?」
「波瑠いますか?って…!」
え?あたし?
あたしを呼んでるって……誰?
なんて思いながら、入り口に向かって営業スマイルを作る。
「いらっしゃいま……」
ガタンッ!!カタカタ…
祝!30ページです(*^O^*)
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