きっと私、幸せになる…(エピローグ)
セイラは両親の店に戻る事が出来た。
王族や神殿が滅びて、国は混乱しているけれども、
新しい国のリーダーは、セイラの想いを尊重してくれた。
両親と一緒に暮らしたい。
お日様が当たる、小さな部屋で、セイラは今日も祈りを捧げていた。
心を国の隅々まで、飛ばして、結界を強化し、
魔物の侵入を防ぐ。瘴気を森の奥へ封じ込め、人々の幸せを祈る。
ああ…でも、何か引っ掛かりを感じる。
その引っ掛かりを感じる所へ、心を飛ばす。
白い大きな竜が倒れていて、その傍に、以前、出会った魔族ディルフィムがいた。
彼は白い竜に薬草を食べさせようとしているが、上手くいかないようだ。
セイラは念じると、そこへ身体を飛ばした。
「どうしたのです?ディルフィム。」
「ああ、この間の聖女か。こいつが薬草を食べない。」
「私が癒しの力で診てあげましょう。」
セイラは癒しの力が使える事に最近気が付いた。
だから、セイラを頼ってくる病人や怪我人を、午後、広場に出かけて行き、毎日診るようにしているのだ。
竜は、病で弱っているようだった。
その病の元は心臓で…その心臓にまとわりつく瘴気を聖女の力で浄化していく。
「もう、大丈夫だと思います。」
竜は目を開けて、礼を言うように、グルグルと喉を鳴らした。
「すまんな。助かった。」
「でも、何故、魔族である貴方が、竜を助けているんです?」
「もっと太らしてから、魂を取ろうとしたまでだ。」
グルルルルルルルルルーーーーーーーー。
竜が怒ったように、喉を鳴らす。
セイラが優しく宥めるように撫でると、竜はおとなしくなり。
「嘘ですね。だって…貴方、本当は魂なんて必要としていないでしょう?
もしかして照れ隠し?本当は優しい人なんじゃ。」
「馬鹿を言え。俺はこんな外見だ。人は皆、俺を見て、魂を食らう魔族だと言う。」
なんか…可愛い人…。そしてとても優しい人…。
この人から優しいオーラがヒシヒシと感じられて。
「本当は、人を助けたい?竜を助けたい?色々な生きとし生ける者を助けたい?それは私も同じだわ。貴方のお陰で気が付いたの。」
「俺のお陰か…。」
「だから、お願い。私に協力して。私も貴方に協力するわ。」
「いや、俺は…。」
「ディルフィム。よろしくね。私はセイラ。セイラよ。」
照れくさそうに笑うディルフィム。
私、きっとこの人に恋をする。
この人がいれば、私は道を誤まる事はない。
- 聖女様。どうか国を滅ぼさないで下さい。-
大丈夫…。もう二度と滅ぼさないから…私が生きている限り。
だから…皆で一緒に幸せになりましょう。
降り注ぐ光はとても眩しくて。
セーラの心はこの光の如く晴れ渡るのであった。
どうか聖女様。国を滅ぼさないで下さい。以前書いた物の、焼き直し版というか…。
普通、聖女様ってこんな感じじゃね? 以前のお話のフィーネはフィーネで可愛くて好きなんだけどね。
読んでくれて有難うございます。




