第一話 親子丼、異世界に降臨する
歓声が、王都最大の料理闘技場を揺らしていた。
円形に造られた巨大な観客席には数千人もの観客が詰めかけ、中央に設けられた二つの調理台へ、すべての視線が注がれている。
今日は王都料理闘技の決勝戦。優勝者には賞金だけではなく、料理人として大きく名を上げる機会も与えられるため、毎年この大会には各地から腕自慢の料理人が集まってくる。
そして今年、決勝の舞台へ進んだのは二人。
一人は王都料理学院を史上最年少で首席卒業し、すでに三つ星料理人の称号を持つ天才、レオン・グランディス。
もう一人は、半年ほど前から突然料理界に現れ、これまで四十七連勝という驚異的な記録を打ち立てている謎の料理人、カズマ・タカハシ……つまり、俺のことだ。
「さあ、皆さん! お待たせしましたぁぁぁっ! 本日の料理闘技、いよいよ決勝戦の始まりです!」
司会者の声が魔道具によって増幅され、闘技場全体へ響き渡る。
「まずは、この男! 王都料理学院を史上最年少で首席卒業! 華麗な包丁技術と卓越した火入れで数々の強敵を打ち破ってきた天才料理人、レオン・グランディス!」
「レオン様ぁぁぁっ!」
「今日も勝ってくれ!」
「頑張れ、レオン!」
観客席から大歓声が巻き起こる。
レオンは二十代前半とは思えない落ち着いた表情で観客へ手を上げると、それだけでさらに歓声が大きくなった。
「そして対するのは、これまで誰も見たことのない料理を次々と生み出し、現在四十七連勝中! 王都料理界へ突如として現れた異色の料理人――カズマ・タカハシ!」
「カズマぁぁぁっ!」
「また見たことのない料理を頼むぞ!」
「レオンを倒せぇぇぇっ!」
俺は観客席へ軽く頭を下げた。
こうして大勢の人間に見られながら料理をすることにも、半年も続けていれば慣れてくる。
とはいえ、今日ばかりは少しだけ緊張していた。
その理由は、相手がレオンだからだ。
このレオンという男、これまで俺が戦ってきた料理人とは明らかに違う。
王都料理学院を首席で卒業し、三つ星料理人になっただけあり、その技術は何度か実際に見ているが、包丁さばきも火の扱いも一流だった。
俺が日本で調理師専門学校に通っていた頃、講師から何度も言われた言葉がある。
料理人は、料理の技術で勝負することが重要だ。
どれだけ高価な食材を使ったとしても、料理人の技術がなければ美味しい料理にはならない。
逆に、ありふれた食材でも、技術次第で人を驚かせる料理にすることができる。
今日の俺は、その言葉を自分自身の料理で証明するつもりだった。
「それでは、今回の料理テーマを発表します!」
司会者が中央へ移動すると、闘技場の中央に設置された巨大な魔道具へ文字が浮かび上がった。
『鶏』
その一文字が表示された瞬間、会場からどよめきが起こる。
「鶏料理か!」
「これは面白いぞ!」
「レオンは何を作るんだ?」
「カズマなら、また変な料理を出してきそうだな!」
司会者が両手を広げた。
「制限時間は一時間! 使用する食材、調理方法、料理の形式はすべて自由! そして勝敗を決めるのは、王都料理界を代表する五名の審査員です!」
審査員席には五名の男性が座っている。いずれ劣らぬ舌の持ち主として有名な審査員たちだ。
両者の調理台へ、食材が運び込まれていく。
「まずはレオン選手! メインの食材を発表してください!」
レオンの前へ大きな木箱が置かれ、蓋が開いた瞬間、観客席から一斉に歓声が上がった。
「おおおおおっ!」
「炎鳥だ!」
「まさか炎鳥を使うのか!」
炎鳥は火山地帯に生息する大型の魔鳥で、その肉は柔らかく、火を通しても水分を失いにくい。
さらに脂には濃厚な旨味があり、王都では高級食材として扱われている。
一羽手に入れるだけでも相当な金額になるため、一般的な料理人が料理闘技で使えるような食材ではない。
レオンは炎鳥を確認すると、満足そうに頷いた。
「続いて、カズマ選手!」
俺の前にも木箱が置かれ、蓋が開かれる。
中に入っていたのは、魔鶏だった。
「……魔鶏?」
「普通の魔鶏じゃないか!」
「炎鳥と比べると、随分と差があるぞ!」
「カズマは本当にそれで勝負するのか!?」
観客席から困惑した声が飛んでくる。司会者まで少し心配そうな顔をしていた。
「カズマ選手、本当にこちらの魔鶏でよろしいんですね?」
「はい」
もちろん炎鳥は素晴らしい食材だ。
だが、今日作る料理に必要なのは炎鳥ではない。
魔鶏の肉には、炎鳥にはない素朴な旨味があり、それを生かす料理を作ることができたのなら、十分に勝負できる。
レオンがこちらへ視線を向けた。
「炎鳥を相手に魔鶏とは、随分と思い切ったな」
「食材の値段で勝敗が決まるなら、料理人はいらないだろ?」
レオンは一瞬だけ目を見開いた後、楽しそうに笑った。
「なるほど……では、俺も遠慮はしない、本気でやらせてもらうぞ!」
「こっちも最初から、そのつもりだよ!」
司会者が両手を高く掲げる。
「それでは両選手、準備はよろしいですね!」
いよいよ勝負の時がきた、俺は包丁を握り、精神を集中する。
「料理闘技――開始ぃぃぃっ!」
勝負開始を告げる鐘が、会場に鳴り響いた。
レオンはすぐに炎鳥へ包丁を入れその始める。
その動きは驚くほど滑らかで、皮を整え、余分な脂を取り除き、肉の状態を確認しながら下処理を進めていく。
その横ではすでに香草が刻まれ、焼き上げるための準備まで着々と進んでいる。
「速い!」
「もうそこまで進んでいるのか!」
「やっぱりレオンは凄い!」
観客の声を聞きながら、俺も魔鶏を捌いていく。
もも肉を切り分け、食べやすい大きさに整える。
粗方、魔鶏肉を捌ききった後、次に俺が手を伸ばしたのは、米だった。
「……米だって?」
観客席から疑問の声が上がった。
この世界にも米は存在している。
ただし、日本とは少し事情が違い、米を主食として食べる地域もあるものの、王都ではパンの方が圧倒的に一般的で、米は肉料理や魚料理の付け合わせとして使われることが多い。
だから、この場にいる観客のほとんどにとって、俺が鶏料理に米を使おうとしていること自体が少し珍しく見える。
俺は洗った米を鍋へ入れ、水を加えて火にかけ、その間に魔鶏へ下味をつける。
下味をつけるのに使うのは、この世界にも存在する醤油だ。
日本の醤油と完全に同じものではないが、豆を発酵させて作る黒褐色の調味料で、塩味の中に独特の旨味がある。
異世界へ来たばかりの頃、この調味料を市場で見つけたときは本当に驚いた。
まさか醤油まであるとは思わなかったが、おかげで日本料理を作るうえでかなり助かっている。
俺は醤油に出汁を合わせ、さらに月蜜を少量加えた。
月蜜は、夜に咲く月花から採れる蜜で、普通の蜂蜜よりも香りが華やかだ。
甘さだけではなく花のような香りが残るため、菓子に使われることが多いが、俺はこれを料理にも使っている。
ただし、今回は甘さを感じるほど入れるつもりはない。
ほんの少しだけ加えることで、鶏肉と卵の味を自然につなげることが目的だ。
そして卵を割る。
この卵も、普通の魔鶏の卵ではなく、今日使うのは、酸喰鳥の卵だ。
酸喰鳥は森の奥に生息する小型の鳥で、その名前の通り酸味の強い木の実を好んで食べる。
食べるものの影響なのか、その卵には普通の卵にはない、わずかな酸味と濃厚なコクがある。
単純に卵として食べると好みが分かれる食材だが、出汁の効いた料理に合わせれば、その特徴がむしろ良い方向へ働く。
俺は卵を溶いた後、出汁を加えた鍋へ、切った魔鶏を入れる。
火が通るにつれて、醤油と出汁、それに月蜜の香りが混ざり始めた。
「なんだ、この匂いは……」
「今まで嗅いだことがないぞ」
観客席から声が聞こえる。
俺は鍋を見ながら火加減を調整する。鶏肉に味が入ったところで、溶いた卵を流し込む。
一度に全部入れるのではなく、状態を見ながら少しずつ加えていき、卵が固まり始めたら火を弱める。
ここで、完全に火を通す必要はない。
柔らかさを残したまま、出汁と鶏肉を卵で包み込む。
その間にも、レオンの調理は進んでいた。
炎鳥が焼かれ、皮から脂が落ちていくと、香草の香りと肉の焼ける香ばしさが混ざり、闘技場全体へ広がった。
「うわぁ……なんて香りだ!」
「これだけで腹が減ってくる!」
レオンは余裕の表情を浮かべている。
その腕前はさすがの一言、炎鳥という食材を扱わせれば、間違いなく一流の技術を持っている。
俺は炊き上がった米を確認するために、蓋を開けると、白い湯気が立ち上る。
うん、ベストの炊き加減だ。
すぐに丼へ米をよそい入れ、その上へ、出汁を含んだ魔鶏と卵を乗せていく。
ふわりとした卵の隙間から鶏肉が顔を出し、出汁が米へゆっくり染み込んでいく。
そして最後に、銀胡椒を取り出した。
銀胡椒は、とある洞窟の奥に群生する植物から採れる香辛料だ。
銀色の実を乾燥させて使うのだが、辛味よりも鼻へ抜ける爽やかな香りが特徴で、料理に使う量を間違えると他の食材の風味を隠してしまう。
だから、今回はほんの少しだけ、指先で砕き、仕上がった親子丼へ散らす。
「残り時間、三十秒! 両者、料理の仕上げに入って下さい!」
司会者の声が響いた。
いよいよ、勝負も佳境、俺は丼へ蓋をする。
レオンも最後の仕上げへ入っているようだ。
「十秒!」
「五! 四! 三! 二! 一!」
とうとう、時間終了を知らせる鐘が会場に鳴り響いた。
「そこまでぇぇぇっ!」
同時に、闘技場中に歓声が響き渡る。
無事に料理は完成、後は審査員による試食を残すのみだ。
「両選手、調理終了です!」
まず、レオンの料理が審査員席へ運ばれる。
「レオン選手の料理はこちら! 『炎鳥のロースト香草風味』、高級食材の炎鳥を、香草とともに焼き上げた渾身の一皿です!」
皿の中央には美しく焼き上げられた炎鳥が盛り付けられ、その周囲には香草と野菜が彩りよく添えられている。
「ほう、これは美味しそうだな」
審査員の一人がナイフを入れると、肉汁が溢れる。
そして、そのまま一口食べると……
「……!」
審査員の顔色が変わった。
「素晴らしい……」
間髪入れずに、もう一口食べる。
「これは、炎鳥の旨味を完全に引き出している!」
続いて、二人目の審査員も料理を口へ運ぶ。
「見事な火入れだ。これほど柔らかく仕上げるとは……」
三人目は炎鳥の味だけではなく、香草の香りを確かめているようだ。
「肉の濃厚さを香草が上手く支えている。非常に完成度が高い」
四人目、五人目も満足そうに頷く。
審査員たちの様子を見ていた観客席から歓声が上がった。
「さすがレオン!」
「これは勝っただろ!」
歓声が鳴り響く中、レオンは静かに結果を待っている。
そして、いよいよ俺の料理が審査員の前へ運ばれた。
「続いて、カズマ選手の料理です!」
審査員たちが丼を見つめる。
「……これは?」
「これが俺の料理……『魔鶏の親子丼』です」
「親子丼……そんな料理、聞いたことがないな」
「どうぞ、ご賞味ください」
丼の蓋を開けるとそこから現れたのは、卵に綴じられた鶏肉が出現する。
審査員たちが顔を見合わせた。
「こ、これは……とにかく頂くとするか……」
一人目の審査員が匙を手に取った。
卵と鶏肉、それに米を一緒にすくい上げると、そのまま口へ運ぶ。
「…………」
一口食べると、動きが止まった。
その反応を見た観客席から、小さな笑いが起こる。
だが、次の瞬間、審査員の目が大きく見開かれた。
「……な、なんだ……これは」
そのままの勢いでもう一口頬張ると……
「――――ッ!」
ガタンッ!と椅子が後ろへ倒れそうになるほど勢いよく審査員が立ち上がった。
「う、うまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」
審査員の反応に、闘技場が静まり返った。
何が起こったのか、観客たちは理解できない。
そして一拍遅れて、会場が爆発した。
「な、なんだ!?」
「審査員が叫んだぞ!」
「そんなに美味いのか!?」
審査員は丼を見つめながら、興奮した声を上げ続ける。
「な、なんだ……なんだこの料理はぁぁぁっ!」
匙が止まらない。
「卵が濃厚だ! それなのに、口の中では驚くほど軽い! 鶏肉の旨味が卵に溶け込んでいる!」
さらに米をすくう。
「そして、この米だ!」
米と鶏肉と卵を一緒に食べる。
「この三つを一緒に食べることで、味が完成するのか!」
別の審査員が立ち上がった。
「待て! 私にも食べさせろ!」
「いや、まだ私が食べている!」
「そんなことを言っている場合か!」
二人目が匙を取ると、勢いよく一口食べる。
「――――ッ!」
同様に、目を見開く。
「こ、これは……!」
そして、勢いよく立ち上がった。
「美味い! なんだこれはぁぁぁっ!」
三人目も食べる。
「……!」
しばらく無言で親子丼を見つめる。
「信じられん……」
そして、もう一口。
「もう一口だけ……!」
観客席から笑い声が起こる。
「それ、さっきも言ってただろ!」
「審査員が料理を取り合ってるぞ!」
四人目、五人目も次々と食べ始める。
「私にも残してくれ!」
「これは一体どういう料理なんだ!」
審査員席は完全な混乱状態になっていた。
レオンも呆然とその様子を見つめている。自分の料理を食べたときとは、明らかに違う。
そんな中、一人の審査員が突然、匙を置いた。
「……待て」
真剣な顔で親子丼を見つめる。
「この料理には、まだ何かある」
他の審査員が顔を上げる。
「何か?」
「食べ終わった後に残る香りだ」
審査員がもう一口食べる。しばらく味わい、鼻へ意識を集中させた。
「この爽やかな香り……銀胡椒か?」
「はい」
レオンが反応する。
「銀胡椒……だと?」
俺は頷いた。
「仕上げにほんの少しだけ使っています」
「なぜだ?」
「辛味をつけるためじゃありません。食べ終わった後に、少しだけ香りを残したかったんです」
「なるほど……」
そして、再び親子丼を食べる。
「確かに、この香りがあることで次の一口が欲しくなる」
別の審査員が声を上げた。
「それに、この卵だ!」
「酸喰鳥の卵か?」
「はい」
「なるほど、だから普通の卵料理とは違うのか!」
酸喰鳥の卵が持つ僅かな酸味が、濃厚な卵と出汁の味を食べ終わった後にすっと軽くしてくれる。
そこへ銀胡椒の香りが重なり、そして月蜜が鶏肉と卵の味を繋ぐ。
どれも主役ではないが、だからこそ、一緒に食べたときに料理としてまとまる。
審査員の一人が俺を見る。
「お前は、最初からこの組み合わせを考えていたのか?」
「はい」
「恐ろしいな……こんな料理、私は初めて食べた」
その言葉を聞いたレオンが、自分の料理へ視線を落とす。
炎鳥を使い、自分が持っている技術をすべて注ぎ込んだ。決して手を抜いてはいないし、料理としての完成度なら、自分だって負けていない。
それでも今、審査員たちの意識を奪っているのは、目の前の見たこともない料理だった。
「……俺の料理は、完璧のはずだった」
レオンが静かに呟く。
「だが、この料理には、俺の料理には無い何かがある……お前は、一体何をしたんだ?」
レオンの問い掛けを聞いた俺は少し考えた後に、こう答えた。
「美味しい料理と、何度でも食べたくなる料理は、同じじゃないんじゃないかな」
俺の言葉を聞いたレオンの目が見開かれた。
そのまま、しばらく俺を見つめた後、レオンは小さく笑う。
「……なるほどな」
やがて採点が始まった。
闘技場中央の魔道具に、レオンの名前が表示される。
『レオン・グランディス……94点』
観客席から大歓声が上がる。
「九十四点!」
「さすがレオン!」
「高得点だ!」
レオンは静かに結果を受け止めた。
そして、続いて俺の名前が表示される。
『カズマ・タカハシ……98点』
その点数が表示された瞬間、闘技場が爆発した。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
「九十八点だぁぁぁぁっ!」
「カズマが勝った!」
「魔鶏が炎鳥に勝ったぞ!」
「親子丼って何なんだ!」
「こんな料理、誰が考えたんだ!」
司会者まで興奮して叫んでいる。
「本日の料理闘技、勝者は――カズマ・タカハシぃぃぃっ!」
俺は観客席へ向かって頭を下げた。
歓声がいつまでも止まらない。
その中を、レオンがこちらへ歩いてくる。
「カズマ、一つ頼みがある」
「うん? どうした?」
「その親子丼、俺にも食べさせてもらえないか?」
「うん、別にいいけど」
幸い、審査員に提供した分とは別に、少量であれば親子丼を作るだけの材料は余っている。
俺は手早く丼を作り、レオンに差し出した。
「これが……親子丼か」
レオンが一口、親子丼を口にする。
「……っ!?」
その瞬間、目を見開いたかと思うと、残りの親子丼を勢いよく平らげてしまった。
「……今日の勝負は、お前の勝ちだ」
自らの料理と比較した結果、ある程度の納得はできたのだろうが、悔しさは隠していない。
けれど、その目にはこれまで以上の熱が宿っていた。
「だが、次は負けない」
「俺も負けるつもりはないよ」
その言葉を聞いたレオンは笑みを浮かべた。
そして俺は、闘技場の上部へ視線を向けた。
そこには、この国で名の知られた料理人たちの名前が順位とともに並ぶ巨大なランキング表が掲げられている。
そのランキングには、俺がまだ知らない料理人たちの名前がいくつも並んでいる。
この国には俺がまだ出会ったことのない料理人が、きっともっといる。
「……もっと強い料理人と戦ってみたいな」
自然と、そんな言葉が口からこぼれた。
この世界へ来て半年、俺はこれまで、目の前の料理を美味しくすることだけを考えて料理を続けてきた。
この世界には、俺の知らない食材が無数に存在しているし、俺の想像を遥かに超える料理人も、きっと待っている。
そう考えると、不思議と胸が高鳴った。
俺はまだ、この世界の料理を何も知らない。
だからこそ、もっと知りたいし、もっと強い料理人と料理で勝負してみたい。
こうして、異世界へ転移した一人の調理師、カズマ・タカハシの料理人としての物語は、ここから本格的に始まっていくことになる。
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