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異世界で始める命の再始動  作者: Nihonshi-Sekaishi
信頼関係構築イベント
11/11

マグレガー・カルシュ

「なんにその微妙な顔!? 

この俺様と同じ適正だぞ!! この10年に一度の大天才の魔法使い、プラティ様と

おんなじ適正『石』なんだよ?!」

「いや10年に一度かい もうちょい希少性高いと思ってました

,,,,,,,あのぉ私が想像していたのですはね

紅蓮に光り天にまで突き抜けそうなほど高く燃え盛る『火』!! か

万物をいとも容易く洗い流し大地をも雄大と切り裂く『水』!! を

想像していたので,,,,,,」

火と水、それぞれを最大限に表す大袈裟なジェスチャーをすることで

そのかっこよさを伝えたかったが、どうやらご機嫌はますます

悪化していっているようだ

「えとー,あのーー,,,,,,

いやもう言ってしまいますけど 地味なんですよ!!石なんて!」

あーもうぶっちゃけてしまった

そりゃそうだ、大抵異世界の魔法って『火、水、風、土』の四種類だけで、

そっから色々組み合わせていって楽しむものだと認識している

でーもでもこの世界は土OUT、雷,氷,石INとなっている

雷、氷は正味全然いい むしろカッコイイからこちらとしては大歓迎

だが石、てめーはダメだ

将来の僕の大魔法士の姿にはあまりにも不適格だ

だって、石如きで何ができるんだ??

せいぜい石ころ作って投げつけて、なりきりいじめっ子ごっこが

完遂できるくらいだろ

そんなのは僕の思い描いていた魔法じゃない!!

いやだいやだいやだやだやだ!僕は火か水がよかっt

「いやいやいや?! 石ってすごいんだぞ!!

実際魔法使いでいっちゃん死亡率が低いのって石適性持ちだし

防御、回避性能はピカイチなんだよ?!」

顔中を真っ赤かにして荒れ狂う僕を前に必死に熱弁している

「やーーーーーだーー! 防御とか回避ってどうでもいいんです!

僕はもっとこう、、攻撃特化で敵をバッタバッタと倒していきたいんです!!」

僕の懸命な雄弁にも段々と熱を帯びてくる

「フウマみたいなずっと敬語使ってくる弱腰にゃあバッタバッタは無理だよ!」

腰を前屈みにして座り込んでいる僕に目線を水平に合わせてくる

「敬語と勇猛さは関係ないですよ!! 

多分石じゃあ僕なんにもできないーーーー!!」

胴体に来る鈍痛などは全く気にはならず僕は魔法への落胆により好き勝手に

暴れている 

傍から見たらおもちゃを買ってくれなくて親にねだり、喚く子供そっくりだ

まぁ実際厚顔無恥なところは似ているからなんとも言えないが



「あ!! ここにいたのね?! やーっと追いついたわ,,,,, はっはぁ,,,,

って、、、、フウマまた誰かと喧嘩してるの? そんな体勢で?」

「うっ,,,,, ルナーシュ様、お見苦しい姿を晒け出してしまい

申し訳のしようがありません」

仰向けになり四肢をバタバタと揺らすポーズから

素早く正座へと切り替える

「うんその対応で正解 

私が来てもずっとそのままだったらさすがーに引いてたもの,,,,,」

「お恥ずかしい限りです

ところでルナーシュ様、ご質問なのですが魔法の『石』とは

プラティさまの言うとおり強力なのでしょうか?」

右足を直角へ大きく前へ突き出し、立ち上がる

それに合わせてプラティさまは軸足を右に固定し、フリーとなった左足を

ブラブラさせている



「ええとっっってもね!!

ていうよりもこの国最高の魔法使いが『石』なのだから、

強さは疑いようがないでしょ?」

「えうぇ? そ、そうなんですか?」

今僕は心から驚愕している 是非とも一度はお目にかかりたいものだ

一体全体どうやってこの地味能力で戦えているのかを

(本当に地味なのかは見ていないから当然わからないが)

「そうよ! 彼は『石』の基礎魔法である『ロックペイン』をもとに

それを派生、応用してしまくって今世最強とまで呼ばれるようになったのよ〜!!」

ルナーシャ様はあからさまに胸は張っていないが、

まるで自分のことのように誇らしげに語る

「まずはやってみようよ!! 

普通、初めてのロックペインだったらちょっと大きめの岩が生成できるんだよ

フウマならきっとそれよりも大きめの岩作れるよ! 頑張って!!」

そんなキラキラした目でじーっと見つめられたら

もう無理にイヤイヤ引き下がることはできない

「,,,,,わかりました やってはみます

あでも失敗しても絶対に笑わないでくださいね! これは僕との約束です!!」

「もっちろん!! 人は誰しも最初は失敗するもの、

そこからどうやって成長するかが一番大事なんだからね」

なんか僕が失敗する前提の励まし文句を貰って

心境は少々複雑なのだが、確かに百聞は一見に如かず

もしかしたら石と僕の相性は抜群で

この屋敷を貫くほどの巨岩ができるかもしれない!



「魔法って技名唱えるだけでいいんですよね! 先生!」

「うむ 体の中のシャフトをどこか一点に集める意識を持てれば

なおよーし」

僕が後ろを振り返り問いを投げると

プラティさまは出番を待ち侘びたように嬉々としてアドバイスをくれた

「よーし ぶっちるぞ! すーうぅぅぅぅぅぅぅ、、、、、

ペインパッカー!!!!!!」

さぁぁあぁぁ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,






「え?」「え?」「へ?」

目の前には何も変わらない豪邸が佇んでいる

不思議に思い眼下へ目線を下げたら

「うぇ?? 砂利?」

「えとーーね フウマ,,,,,,

とても、とーっても言いづらいけど

多分魔法の練度がなさすぎて岩が岩の形を、石が石の形を保てなくなって、、、、、

砂利になっちゃったわ、、、」

ルナーシャ様は恥ずかしさからなのか赤面し

顔を小さい手で一生懸命隠している

それは僕にとっては下手に笑われるのよりもずっと堪える

「あーーーはあはぁはぁはぁはぁ笑、、はーーーーー笑」

同時にプラティさまは笑いをこらえる努力なしに、豪快に笑っている

正直今回に関してはプラティさまの方がまだましな反応かもしれない

「あ、、、あ、ぁ」



僕は僕自身の才能のなさと魔法への落胆により

わかりやすくガクッと膝から崩れ落ちてしまう

「あのー大丈夫? えっとーあほら!!

たぶんもうそろそろ晩御飯の準備が始まるから!

居室に来て、待っていたらいいと思うわ!! ね?」

ルナーシャ様はこの重苦しく、気まずい雰囲気をなんとかしようと

頑張っているようだが、効果は何もなく

燃え尽きている僕とゲラゲラ笑っているプラティさまの構図はなにも

変わっちゃいない

「じゃあもう私行ってるから!! 

居室への案内はプラティにしてもらってちょうだい じゃあね!」

逃げた よほどこの気まずさが堪えたのだろう

「うーんと 俺様も行っていい?」

さっきまで人目を気にせず笑ってたのに

急に笑うのを止め、淡々と聞いてくる

「、、、、」

「沈黙はダメって意味だけど、、、

ごめん!! 行ってるね! 

居室は玄関入って左にまっすーぐ進んだら右手にあるからねー」

逃げた よほどこの二人きりの雰囲気が堪えたのだろう




さあここで一人反省会としよう

太陽も眠たくなってきていて、肌寒くなってってるので手短に

まず,,,,,,ルナーシュ様は『普通』魔法を唱えれば初めてでも

少し大きい岩は生成できると仰っていた

それで僕が生成できたのはきめ細かな砂利,,,,,

まぁこの情報を客観的に総合的に俯瞰的に合理的に公平正大に判断すると

どうやら僕はこの世界ではなんら特別な才能もなくただの『普通以下』

らしい

この世界っていうか、どっちの世界でも僕は大抵は普通か普通以下だったから

特別大きな衝撃はない、、、

というのはあまりにも嘘に思えるか

正直かなりショックだ

こういう異世界召喚ものはなにかしらのチートは持っているものだろう

そう思って不便すぎる未来予知に

一度は見事裏切られたわけであるが、、、

初めて魔法を打つ前は僕には魔法系でのチートがあると思っていた

いや確信していた

今のところ架空の女神様が僕にくれた正真正銘の祝福は

’魔法の才能’だったんだなって

ただ、違った

その辛すぎる,でもきちんと現実である事実を僕は受け止めきれなかった

まぁ一人反省会してる今も上手くは飲み込めてないけど



、、、ここで一つ疑問に思ってしまうことがある

何故僕は異世界召喚されたんだ?

あいや,現実世界にあった謎のポータルに入ったのは

純粋に自分自身の意思だったからな 質問を変えよう

何故現実世界にあんなポータルなんかがあったんだ?

そこに入った人間に超有能な祝福とかチートを与えるつもりがないのなら

なんで僕をこの世界に召喚させた?

意図がまるで見えない、目的が全くわからない

さっき言った超有能な祝福とかチート。

唯一心当たりがあるとするならやはりあの『未来予知』であろう

でもそれが本当に祝福かチートならなんであんなに不完全なんだ?

制御不能、激痛、爆音ノイズ、情報量皆無、視界不明瞭の『不完全な』

状態で僕に送ったんだ?

おそらくこの世界にいるであろう女神か神、

どうしてわざわざ祝福にデバフなんかをかけやがったんだよ

いや、わざわざじゃなくあれが女神か神にとっての『全力』

だった可能性も微粒子レベルであるにはある、のか?



,,,,,,まぁ色々とだらだら喋ったけど

こんなちっぽけな存在がいくら考えたって結論は到底出やしない

なんか不満と疑問を思いっきりぶちまけたら幾分か楽にはなったし

ルナーシュ様が言ってた居室に行ってみよう





うぅ、、やっぱ太陽がおねむになった途端に急に寒くなるもんだな

えっと、確か玄関に入って左に直進したら右手にある、、、だっけ?

ていうかまじでこのお屋敷、広くて綺麗で豪華だな

廊下の面積だけで俺の家の面積なんか軽く越せるわ

「ジュージュー カンカンカン コトコト パリンッ!!」

なんか一個だけ鳴っちゃ駄目な音があった気がしたけど、、、

多分晩御飯の用意をしてくれてるんだろう!!


さっきまで気分曇天だったけどこんな食欲をそそられる音を聞かされたら

流石にテンション上がるわ!

えどんな料理があるんだろう?! やっぱヨーロッパ舞台らしく

ハーブとスパイスがうまく効いたステーキかな

もしくは窯で焼き上げられたパンとかかな

ここにきて初の安全な食事!! 流石に興奮の一つ二つはある!

「失礼しまーす さーて今晩のお食事はなんでしょーかーー?」

一番料理の匂いがする部屋の扉を期待してあけてみたら、、、

だーれもいない

あるのは中央の巨大なテーブルと、そのテーブルのまた真ん中に敷いてある

厚手のタオル&菜箸、そして6人分のお椀と箸が各所にあるのみ

「ん? なにこの懐かしい風景? 懐かしいのはいいんだけど

これ、よくない懐かしさじゃない?」

居室に入って左にまた扉があって

その面の素材はそこだけレンガとなっておりそこから匂いが漂ってきている

つまりその扉の向こうがキッチンなのだろう

僕はしたくもない答え合わせの為にその扉を開けてみることにした

「頼む頼む頼む たのむーーーよっ,,,,,,,,,,,」



「おーー フウマ!! やっと来たのか!

もうそろできるから好きな席に座ってていいぞ!」

はい合ってました

作られていたのはJAPANESE鍋でした

扉を開いて目視で確認できる限り、

見間違えでなければちゃんこ鍋,トマト鍋,すき焼き鍋,,,,

とかの多岐にわたるお鍋が僕の眼前に広がっている

「えっと、ルナーシュ様? ルナーシュ様!!」

キッチンの喧囂のせいで弱腰な声じゃ届かなかったぽいので

きちんと声を張り上げて呼んだら反応してくれた

「はいはいはい? どうしたのフウマ??

もうすぐ出来るからお席に座って待ってればいいわよ」

頭には蝶々柄のタオルハンカチを軽く結び、

腰には無地のサロンエプロンを羽織ってて

どちらも侯爵のご令嬢様、とは到底思えない格好をされている

「えとぉぉ まず料理がお鍋というのも十分すぎるくらい衝撃なんですが、、、

なんであなた様方がわざわざ御夕飯を作っているのですか?

執事であるテリウムもプラティさまも、勿論ルナーシュ様も

メイドさんにやってもらえば良いじゃないですか?」

「そぉーーれはボクが代わりに答えるネ!」

笑顔のルナーシュ様の後ろから声がした

見て見ぬふりをしていたのだが、独特な衣装を身に纏い顔に奇妙な彫りがされている仮面を装着している男だ 髪は不自然なくらい黒く光っている

「今現在、この屋敷で働いてもらっているメイドさん5人は全員

1ヶ月の慰安旅行に出掛けているからネ〜

だぁーれもご飯を作ってくれる人がいないのネ

だーから僕らがこの間作っているって訳ネ」

男は喋りながらもトマトのフォルムをした青い果実の湯煎を続けている

「ご丁寧にどうも感謝です!!

ですけど、、ところであなた様はどちらですか?

恐らく初対面なんですけど、、、」

「あーごめんネ!! 僕としたことがうっかりネ!

こほん、、、僕はマグレガー家第11代当主、マグレガー・カルシュ,,,


と申します どうかお見知りおきを」


男はその手を止め、僕の方を向いて右手を胸へあてがい

深くお辞儀をしてきた


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