第30話 悪
(;_´ω`)_ 現在13連勤中かなり投稿が遅れました申し訳ありません。
ゲームあるいは試合などの勝負事に置いて、常に自分の中にある最良の手を尽くし勝ちに向かう。
それは至極、当然の事だ。
接待や何らかの思惑が働く事がない限り、人は自分から進んで負けようとはしないだろう。
当事者は、あの手この手を使って勝ちを掴みに行く。
この戦いに置いて敗者は死者となり、勝者は敗者の文字通り全てを奪う事となる。
その勝敗が決した後。
あやふやな状態のままの...その心の隙を狙う。
──若き超越者の最良最善の手は未だ続いていた。
「ぐっ!がっ!!」
投げ飛ばされたキリルは大地に激突して無様に地面に転がり、激痛に顔を歪めて這い蹲る。
傷口から、自分の血とは違う液体が滲み出ている事に気付いた。
「う、っく...{【福」(カッ!!!!)
その直後。
目の前に今日の戦いで見慣れた握り拳二つ分の大きさを持つ代物が、何処からともなく飛んで来て爆発。
「ああっあぁあぁああ!!?!」
閃光弾の爆音と閃光によって目と耳を塞がれたキリルは、混乱の真っ只中で己が身を守る為にさらにマナを浪費し、記述を使っていく。
「くそ...くそっ!マナがもう...!」
ミラージュボアにやられた傷を塞ぎ、毒を中和する。
そして...
「蛇をころせえええええ!!!!」
──それが、敗北の呼び水となることも知らずに...
キリルの目と耳を塞いだと同時に、無数に召喚された彼の手駒の内。
ピエロの楽士と獣人の指揮者が、
((ドサッ))
すぐ側で頭部を失い...ほぼ同時で倒れ伏すように崩れ落ちた。
「な、なんだ!??!いったいなにが起こっている!?!」
蛇に群がっていく手駒の動きが、再び精彩を欠いた単調なものとなる。
いち早くこの場を逃れる為に下がっていた蛇を追いかけ、あらゆる世界の英雄一人を殺すに一匹で事足りる手駒...その数およそ百近くが、
林を横にして、ほぼ一直線に伸びていく──
手駒の集団を、中空に現れた無数の水球にやはり何処からともなく現れた無数の火球が激突。
──夥しい水蒸気となって、あたりを覆い隠した。
戦いとは敵の最も望まぬ行為の連続によって成される。
望まぬ行為を成す事が悪であり、それを持って目的を果たす者が悪人であるならば。
善悪という分類において、これ以上悪人にとって有利な事はないだろう。
普段より息をするように行われる、自然なことを成すだけのことだ。
しかし、何事においても例外はある。
日常において他者の望む助け行う者が、悪という手段を知り...なおその道を行かぬ者。
悪を手段として利用し悪を断つ者も居るのだ。
故に。
この戦いにおいて、殺生に繋がる行いに枷を課す事はなく。
淡々と行為に没入する少年は、この場において何よりも悪を成す者であるとも言えた。
「よ、よかったぁ〜」
ルンナは木立の影で涙を滲ませ、安堵の溜息と共にその場へ座り込んだ。
涙目で鼻を啜り、霧で覆われた林で彼の姿を探す。
あの大蛇は間違いなく少年の手駒であったから。
それはルンナと同じ存在である証。
「タリオンくんも...そうなの?でも...」
驚く事に、大蛇には明確な意思が存在しており。
最も重要な場面でキリルに打撃を与えて、混乱させる重要な役割を果たしたのだ。
大蛇には少年の意思を、あるいは作戦を行動に移す確かな判断力。そして、的確な指示がある事をルンナは感じ取っていた。
でも、いったい何処から?──
「わふっ!わぅん...!」
「え...ラヴィネ、ちゃん?」
ルンナは突然背後からやって来て戯れつく、白い狼の子供に目を丸くして驚き。
続けてやって来る集団の足音に、その身を強張らせてゆっくりと振り向いた。
(´ω`)此処まで読んで頂きありがとうございナス!
三月からは徐々にペースが上がっていくとおもいます。見捨てずに夜露氏苦!
仕事の日は車の中でしかご飯を食べる余裕がない男樽腹




