第22話 古参
弓に番えた数本の鉄矢を、解き放つ。
接近に気付いた骸骨兵が、ハイオークの散兵に向き直る。
その一瞬を狙う。
狙う先は頭蓋骨。
(バギュッ!!)
数体の骸骨が頭を抜かれて動きを止めると同時に、接近戦でハイオークの斧やメイスによって一撃で粉砕されていく。
しかし、数が多い。
一気に十数体も呼び寄せるとは、生半可な事じゃない。
おまけに、普通の人間よりもだいぶ強い。
盾で防ぎきれない三日月剣が、ハイオークの体に到達するも、鎧の表面を僅かに傷つける程度にとどまっている。
...装備を作って良かった。
翼竜の死体がグズグズと崩れて地面に沈んでいく。
鮫の化け物の遺体はすでに無く。
そうなると、死体を利用する記述というのは限定的ではあるが時間制限があるという事。
なるだけ死体に近づかないようにと、皆と打ち合わせで決めている。
だが、
「【再誕】」
俺は新たに散兵を呼び出し。首領の元に走らせた。
ハイオーク達を呼び出す時は、三名ないし四名一枠か。
「成る程な...」
先程までの激昂からうって変わり。冷静さを取り戻す敵。
このまま、何事も無くあっさり勝てる。
{【墓荒らし】}──
...そんな相手だったら、どんなに楽だったか。
──【落とし穴】
乱戦の最中に突如真下に現れた穴に落ちて、そのまま消えていくハイオーク達。
「くっ...」
──お前が無事な限り、俺達は死んでも消滅してもまた蘇る。
その言葉を信じている。なのに...
「どうやら、銃を知っているだけではなさそうだ。私の力に随分と詳しい」
生き残った骸骨が隊列を組み直し、盾をこちらに向ける。
翼竜の遺体が溶けて地面に呑み込まれ、消え去った。
「【再生】」
それを見た首領が、駆け寄った散兵達と共に、武器を構え直して突撃する。
記述を使わせない為には、接近戦が極めて有効だ。
死体を警戒するのは当然だが。
そのお陰で、連携が噛み合わない。
キリルの傍らに姿を表したのは...たった数名の兵隊。
同じ灰色の帽子を被り。
同じ灰色の制服とズボンに長靴を履く。
その手には、長い...銃。
「だが、それを知った上でどうにもならないことがある事を教えてやろう...{【暗黒譚】}──」
まずい!!!
俺は支配空間から魔術結晶を取り出し、
「もう遅い」
──【灰燼】
(´ω`;)今日から仕事なので更新が再び遅れます。何卒ご容赦を
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