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子育て?超越者(ヒュペリオン)  作者: 樽腹
第ニ章 子育て
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第12話 太陽と月の下で

「見えてるのか...?」

「ぴゃあ!」


立ち上がって両手でおのれを抱える俺を見上げて、リンクスの子供は何を思ったのか。瞬きをして身体を揺すって、するりと両手の拘束から抜け出す。


「あ、え?」


衝撃のあまり身体と心が剥離して付いて行かず。両手から抜けるということは当然落ちる訳で「危なっ、い?」


落ちる瞬間、俺の右手に尻尾を巻き付け。


「おお...」感嘆の声をもらすオークの前で、落下する力を利用して。


まるで振り子のように黒い身体が弧を描き。


巻きつけた尻尾を離して上へ。「「!」」蛇達も驚いている。


宙を舞ったのちふわりと...

何事もなかったかのように、俺の肩に着地した。


子供だというのに、何という身体能力。


「ぴゃあぁぁあ」気づけばあのエンジンのような音を喉から出して。


肩からそのまま俺の顔へこつん...頭をぶつけてぐりぐりと押し付ける。


ぐるるる

こつん こつん

うりうり、ぐりぐり。


絹のように艶やかで滑らかな毛が俺の頰や首にぶつかり、スリスリと肌をする。


ごく稀に舐める。


ぺろぺろ、ざりざり。


舌はざりざりする。うん、これは猫。


かぷり。


甘噛みでも、ちょっと痛い。


「あははは、ちょ、待って!待って!うへへはあは!!」


とてもくすぐったくて。


思った以上に猫で。


瞳が何故あるのかわからないけど。


俺はこの世界の中で、心から笑っていた。


「「...」」


蛇達が木の陰から出てきてこちらにやって来る。釣られてオーク達もやって来て蛇二匹と肩を並べあう。


「わん!わんわん!」

「!ぴゃあ!」


俺と肩に乗ってるリンクスの子供を見るや吠えるラヴィネ。その背後には無数の狼と二匹の親。

肩から身体を伝ってするりと降りた黒い子が、そのまま駆けて来た白い(ラヴィネ)目掛けて突進する。


「わふっ!わん!!」

「ぴゃああ!」


みんなに見守られじゃれ合う二匹の女の子。

巧みに尻尾を使いこなすリンクスの動きをかわし、前足をうまく使って襲いかかる前足を抑えてかぶりつく白狼。


もみ合い、ごろごろと地面を転がり、離れては再び飛びかかってはぶつかり合う。


「きゃんきゃん!」「わおおおん!」

「わん!」「ぴゃあああ!」


騒ぎを聞きつけやって来た子狼達も混ざって大乱闘だ。


周りが囃し立てる中、二匹の蛇が俺のすぐ隣までやって来た。


「「......」」


青みがかった緑の鱗に黒い斑紋がまばらについた大蛇だった。

綺麗に生え揃った鱗が、今は月明かりと太陽の光を受けて七色に煌めいている。


「...ああ、これからもよろしくな?」

「!しゃー」「!(こくこく)」


それと、すまなかった。


頭を下げたままの二匹をそっと撫でる。

蛇達は何処か嬉しそうだ。


俺達は再び子供達の大運動会に向き直った。

今はもう誰が敵で誰が味方か分からず、みんなもみくちゃだ。


「ふふ...騒がしいな」

「...ああ」


だけど悪くない。



煌く星に三つの月と太陽の下。



白と黒を筆頭とした子供達のじゃれ合いはいつまでも続いていた。



((((´ω`))))とてもさむい

読んで頂きありがとうございます!ブックマークに評価感想もお待ちしてナス!!

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