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少女の賞賛と貴族の誘い

お久しぶりです( ´ ▽ ` )ノ

「君すごいね!Sクラスの人に勝っちゃうなんて驚いたよ!」


授業が終わり早々と一人で教室に戻るとそんな声が飛んできた。

声をした方を向くが誰もいない。気のせいにしてはやけにはっきりと聞こえたんだがな。


「ねぇ!こっちこっち!」


視線を下げると栗毛色の髪をポニーテールにした、だいぶ幼い印象の可愛らしい少女がいた。うん、分かってたけどね。


「……ちっちぇえな」


「ちっちゃい言うな!初対面の人に向かって失礼だよ!」


少女はぴょんぴょん跳びながら怒ってくる。それに伴い彼女の唯一小さくない部分が大きく動いていた。胸でけぇ。


「まぁ、そんなことはいいや!そういえば名前言ってなかったね!私はニーナ=リュクスだよ!ニーナって呼んでね!」


「そうか、俺はーー」


「チッチッチ、分かってるよ!レイジ君でしょ?よろしくね!」


何が楽しいのかわからんがニコニコとしている。そんなさまを見ながら、なんとなく乗せやすかったのでニーナの頭に手を置く。こいつ何かに似てんなぁ。


「ん?何?」


「いや、丁度いい位置にあったから」


そのまま軽く撫でると、ニーナは気持ちよさそうに目を細める。ああ、分かった。これ小動物に似てるんだ。


「おいレイジ!置いてくんじゃねぇよ!

まぁ、それよりもあのバーバル倒すなんてすげえじゃねえか!」


俺がニーナの頭を撫でているとグランがきた。そして、俺の姿を見ると動きを止める。

どうした?


「……レイジ……てめぇ……何いちゃついてんだよ」


「いやそんなことしてねぇから」


「ちくしょう!てめぇは水の六貴族様にも声かけられてたのによぉ!顔か!顔なのか!」


顔ねえ。俺のはそんなによくねぇだろ。どちらかといえばお前の方が整ってるだろ。


「俺には、俺には春は来ないのか!」


「ちょっと落ち着け」


怒りに駆られすごい形相をしている友人を見ながら俺はとりあえず話をしようとするが、どうやら既に俺の言葉は聞こえないらしい。恐ろしきかな欲の力。いや、これはただの妬みか?


「こうなったら!くたばれレイジィィィ!」


グランは俺に向かって走り出し拳を振りかぶってくる。それを見た俺はこちらも実力行使するしかないと悟り


「とりあえず寝てろ」


殴られる前にグランを殴った。グランは「ぼはぁ」と叫ぶと沈んでいった。


さて、どうすかっな。


俺は明後日の方向を見て、友人から目をそらしていた。

だがそろそろ他の生徒も戻ってくるし、ニーナも「これは問題あるんじゃないかな」と言ってきたので俺はしぶしぶグランを介抱するのであった。



⚪︎ ⚪︎ ⚪︎



午前の授業が終わり、昼休みの時間になった。俺は今机の上に突っ伏してぐったりとしている。理由はたくさんの生徒が集まってきたからだ。休み時間になるたびワラワラとやって来て模擬戦のことについて何度も聞いてくる。もう疲れた……。


「おいレイジ!飯食いに行こうぜ!」


「あ、私も行くよ!」


「お前ら少し休ませろ」


一限にあった一件から正気を取り戻したグランが誘ってきて、それにニーナが便乗してきた。ちなみにこの二人、俺が質問攻めされてる間に友好関係を築いたらしい。ただそんな暇があれば助けて欲しかった。


「ほら!早く行こうよ!」


動きたくねえとごろごろしていたがニーナが俺を机から引き剥がしにかかってきたので仕方なく動く。

食堂へ向かうために教室を出て、廊下を歩いていると後ろから声をかけられた。


「やぁ、ちょっといいかい?」


その声は聞き覚えがあり、あまり関わりたくないと思っている人物のものだ。

俺はため息を吐くと後ろを振り返り言った。


「なんか用かよ土の六貴族様」


そこにはオルト=バグナスがいた。

闘技場を出るときにこいつから視線を感じたので必ずまた接触してくると思っていたがこんなに早いとは思わなかった。こんなことなら昼休みになったら直ぐに屋上とかに逃げるんだったな。


「少し付き合って欲しいんだ、君に」


俺を見ながらそう言うオルト。

柔らかい笑みを浮かべてはいたが目だけは鋭くて、簡単に「嫌です」なんて断ることはできそうになかった。


「分かった、少しだけ付き合ってやるよ」


俺はグランとニーナを食堂へ行かせると、「場所を変えよう」と歩き出したオルトの後をついて行った。

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