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プライオリティ  作者: ハヤシ
シーズン3
45/73

第4章 殲滅

 しばしの時間が過ぎ、こう着状態が続いていた。


 1班は工場を取り囲んだまま動かず、2班は機動部隊を率いて再び倉庫へ向かい、戦力を削られた3班に合流した。

 別働隊に応援要請をしたとのことで、その応援部隊が到着するまでファン隊長からそのまま待機命令が下された。


 犯人らが立てこもっている工場にも倉庫にも動きはなかった。


「こっちも戦力、相当削られたな」

 セイヤは片膝を地面につき、盾の陰に隠れながら、ため息をついた。


 ジャンを含め負傷した隊員らは治療のため、現場を離れることになった。2班の機動部隊による大型防弾盾に守られながら、特戦部隊の隊員らが負傷者を運ぶ。


 その後も、セイヤたち3班は、2班と共に大型防弾盾に護られながら、倉庫の様子を伺っていた。


 セイヤの隣の盾に身を潜めながら『ゴリラその2』と『クール』はそれぞれ棒の先についた手鏡を盾から出し、倉庫を映し、状況を探る。

 が、倉庫の上部に並んでいる窓からだろうか狙撃され、鏡も粉砕された。


「……相当、優秀な狙撃手だな」

『ゴリラその2』が舌打ちした。


 あの少女に違いない……リサは銃を握りしめた。


 刻々と時間だけが過ぎていく。


 ――敵は何を考えている? 工作員が関わっているのは確実だ。彼らが何の考えもなしに無駄なことをするとは思えない。いずれ、こちらには応援部隊がやってくる。彼らにしてみれば待てば待つほど不利になる。今、動かなければ彼らには勝ち目はない……。


 ふとセイヤは違和感を覚えた。

 同じように盾の陰で銃を抱えているリサもセイヤを見やる。


「もしかして、これって陽動?」

「……かもな」


 そこへファン隊長から連絡が入った。


 ほかの地域や地方地区でも同じような立てこもり事件や重犯罪が同時多発的に発生しており、また、あちこちでシベリカ人による大規模な独立運動デモも行われ、暴徒化する恐れも捨てきれないため、治安部隊は全て出払っている――よって、こちらへの応援部隊派遣は難しく、今の人員で対処せざるを得なくなったとのことだった。


「……やはりか……」

 セイヤは誰に言うでもなく独りごちた。


「今現在行われている犯罪は全て陽動だ。デモも工作員らが裏で糸を引き、この日に合わせて行わせているんだろう。敵の本命は別にある」


 それを聞いた『ゴリラその2』がヘルメットを脱ぎ、盾の外に転がした。すると、そこに銃弾が撃ち込まれた。

「なるほどな、オレらはここで足止めされているってわけか」


「本命が別にあると言われても、こんな重犯罪をやらかしている連中を放って、本命へ向かうわけにもいかないしな……」


「じゃあ、私たちは敵の策略にまんまとはまっているってわけ?」

 リサがセイヤを見やる。


「そういうことになるのかもな……」

 セイヤが逡巡するように答えた。


 その時、工場前にいる1班を率いる『ゴリラその1』が「我々を工場に突入させてほしい」とファン隊長に決断を仰いでいた。


 だが、ファン隊長はそのまま待機を続けるように指示を出す。

『いずれ、敵も疲れてくる。時間が長引くほど不利になるのは相手のほうだ』


 それを聞いたセイヤが通信機に向かって、ファン隊長に意見した。

「いえ、早期に解決すべきです。敵の本命は別にあります。おそらく敵の別動隊がその本命への向かっているでしょう。我々は本命に備えるべきです」


 上官の考えに異を唱えるなんて、後で叱責されるだけで無駄なことだ。いくら、こっちが治安局長直属チームだからって、下の者の意見など聞くはずないのに……とリサは覚めた目でセイヤを見つめた。しかし――


『お前はそう思うのか?』

 ファン隊長の声が聞こえてきた。


「はい。ですから、その……特命チームのやり方で……やらせてもらえませんか?」

 セイヤはちょっと詰まりながらも提案した。


『分かった。早期解決を目指そう。1班、突入準備せよ』

 ファン隊長からの命令が下った。


「え?……ファン隊長、何だか変わったね」

 リサが目を丸くし、セイヤを見やる。


 が、セイヤは無言で地面に目を落とす。


「お前、うちのリーダーのやり方、分かってるのか?」

 鋭い視線を投げかけながら『ゴリラその2』がセイヤに話しかけてきた。


「ええ……オレらも特命チームが結成されてから軍の訓練に参加してますから、軍のやり方は分かります。治安部隊は基本『犯人確保』を目指しますが、軍は違うことは承知してます」


「へえ」と『ゴリラその2』はちょっと見直したようにセイヤを見つめた。


『クール』は相変わらず無視を続けていたが、セイヤのこの言葉に、ほんの少し顔が動いた。


「ま、そこの女はオレたちのやり方を支持しないだろうがな」

 うすい笑いを顔に張りつかせて『ゴリラその2』は、今度はリサに目をやる。

「だから、女は困るんだけどな」


「いえ、これは戦争です。だから……軍のやり方を支持します」

 リサは『ゴリラその2』をまっすぐ見つめて頷き、こう続けた。

「血に染まって死んでいった仲間を見てきました。生き残るために、この期に及んでキレイ事なんて言いませんよ。それに……」

 そう言いながら、リサは銃身を撫でた。

「すでに私の手も血に染まってます。キレイ事と心中する気はありません」


『ゴリラその2』の表情が意外そうな顔をし、『クール』は、リサとセイヤにそれぞれ視線をやった。ずっと無視を続けていた『クール』が初めて反応した瞬間だった。


 セイヤは黙り込み、ただただ地面を見つめていた。


   ・・・


『突入を許可する』

 ファン隊長から命令が下された。


 第1班が待機していた工場前。現場指揮官となった『ゴリラその1』は背負っていた大口径銃を取り出し、2つ並べた大型防弾盾の隙間から工場入り口を狙う。そして煙幕を張った。


 大口径銃は装甲車を破壊する威力を持つ。工場入り口は簡単にふっとんだ。


『ゴリラその1』ら攻撃班は、機動部隊の持つ大型防弾盾に身を隠しながら、工場へ突入し、入り口前から手榴弾を投げ入れた。その後、すぐにマシンガンで弾幕を張り、地雷に気をつけながら奥へ進み、さらに手榴弾を投げ入れていく。


 銃を手にしている敵を見たら、急所を外して確保するなどという気遣いはせず、戦闘不能にさせるために即座に撃った。基本、射殺だ。


 その間『メガネ』は特戦部隊に援護され、機動部隊が持つ盾に守られながら、バックパックからプラスチック爆弾と起爆装置を取り出し、要所要所に仕掛けていった。


「完了しました」

「よし、退去」


 特戦部隊と機動部隊の面々も『ゴリラその1』と『メガネ』と共に工場の外に出た。


 隊員らの退避を確認すると『メガネ』は起爆していく。大音量と共に工場が揺れ、あちこちが崩れ落ち、窓ガラスも割れ落ち、瓦礫の破片が飛んだ。


 機動部隊はもちろんのこと、特戦部隊の面々もただただ驚いていた。自分たち特戦部隊はかつて一部の市民から「殺人部隊」と呼ばれていたが、自分たちなどカワイイものである――正真正銘の「殺人部隊」は自分たちの目の前にいる特命チームだ……。


 工場は半壊した。瓦礫の下からもぞもぞと動くのを見ると『ゴリラその1』は容赦なく銃弾を浴びせた。瓦礫の動きが止まり、その下から血が流れ出る。


「時間との勝負だ。危険を背負って確保する暇はねえんだ」


 銃を構えつつ『ゴリラその1』は半壊した工場を見回る。

『メガネ』も大盾団を率いながら、さらに爆弾を仕掛け、隊員らを退避させ、半壊していた工場を爆破していった。


 工場の制圧は15分足らずで終わった。


「確保したって、どうせ工作員らはしゃべらないし、自白剤の使用はだいぶ先になる。確保しての事件解明より、スピードを選んだってことだ。ぬるいことやっていたら、こっちの犠牲は増えるばかりだ」


 特戦部隊や機動部隊の隊員らに聞かせるかのように『ゴリラその1』は独りごちた。その瞳は何の感情も表してなかった。


 隊員らは何の反応も見せず、口をつぐんでいた。

 しかし思い返せば――先の『金属加工センターの倉庫たてこもり事件』での仲間の犠牲はあまりに大きかった。もしもあの時、この特命チームが現場を指揮し、犯人確保ではなく『殲滅』という手段を選んでいたら、仲間は死なずに済んだかもしれない、重傷を負わなくて済んだかもしれない……。


 いつの間にか特戦部隊の隊員らは『ゴリラその1』と『メガネ』に敬礼していた。彼らの頭の中にはズタズタに血まみれになって死んだ仲間の姿が思い起こされていた。

 それに釣られたのか機動部隊も特戦部隊に倣った。


 それから『ゴリラその1』が率いる1班は倉庫へ向かい、2班と3班に合流した。


 そして工場を制圧した同じやり方で倉庫を攻略していった。手榴弾と爆弾を容赦なく使用し、動く者がいれば射殺した。


 セイヤとリサと特戦部隊・機動部隊は、『ゴリラその1』『ゴリラその2』『メガネ』『クール』を援護しながら、彼らの容赦ないやり方をただただ黙って見ていた。


 リサはあの少女のことを思い出していた。

 おそらく彼女はここで死ぬことになるだろう。けど、彼女は子どもを銃撃し、特戦部隊の元同僚に重傷を負わせ、殺害した。今、その報いを受けているのだ――と倉庫が爆破されていく様子を無表情に眺めていた。


 兄をはじめ……目の前で人が殺され、血にまみれた悲惨な死体を幾度も目に焼きつけてきたリサの心は、敵の死に何の感情も抱くことはなかった。


 ただ、残念なのは……少女を自分の手で仕留められなかったことだ。



 その後、隊員らは半壊した倉庫内を見回る。敵が潜んでいないか、確認していった。5つの遺体があったが、それ以外、人の姿は見当たらなかった。


 警戒しながら歩き回っているうちに、地面に足元に取っ手のついた大きな蓋のようなものがあることに気づいた。

 蓋を開けると、やっと人が一人が通れるくらいの狭い下り階段があった。中はかなり暗く、奥へ行くほど闇が深くなっていく。


「もしかして地下通路? 外に通じているのか?」

「じゃあ、残りの敵はここを通って外へ逃げた?」


 暗視ゴーグルをつけ、銃を構えながら、『ゴリラその1』が階段を下り、その後ろを『ゴリラその2』『メガネ』『クール』が続き、真っ暗な通路を進んでいった。


 セイヤとリサはこのことをファン隊長に知らせ、特戦部隊と機動部隊と共に半壊した倉庫で待機した。


 ――じゃあ、あの少女もまだ生きている?

 リサの銃を握る手に力が入る。と同時にうすい笑みをこぼす。


 一方、セイヤはずっと考え続けていた。

 この倉庫はすでに公安に目をつけられ、近く強制捜査されることは想定済みだったのだろう。敵はこれを利用し、陽動に使った。敵の本命は別にある。


 ――どこを狙う?……オレがシベリカの立場なら……。


 セイヤはハッとして顔を上げた。


 ――そうか、もうここしかない。何でもっと早く気づかなかったんだ……。


   ・・・


 地下通路は、一般シベリカ人が住んでいたある家の中とつながっていた。


『加工食品工場』で立てこもり事件が発生し、1班が工場に突入する際、その近辺の家々に住んでいるシベリカ人を警察捜査隊が避難させていた。当然、倉庫と地下通路とつながっていたその家のシベリカ人らも一緒だった。


 その家には、父親母親とその子どもを名乗る少年少女たちがいたらしい。

 が、警察捜査隊は工場近辺の家々に住む者たちを軽く事情聴取して、その時は「規制線の中には入らないように」と注意し、解放してしまったという。


 工場とその家がつながっていたことを知った治安部隊は、すぐにその家の者を探したが、もちろん家にも戻っておらず、行方不明であった。


 マスコミは大騒ぎしていた。

 パトロール隊と警察捜査隊は規制線を張り、マスコミの連中ややじうまを押し止めるのにもエネルギーを使わなければならなかった。

 隊員たちはもう一杯一杯だ。やじうまの喧騒と澱んだ空気がさらに彼らから体力を奪っていった。


   ・・・


 治安局長室では、ルッカーは慌ただしく各部署の報告を受けていた。

 ――あいつら、けっこう手荒くやったようだな。ま、早期解決のためには仕方ない。もし、あいつらがやらなきゃ、私から指示を出していたところだ。


 ようやく一段落つき、苦笑いを浮かべながらルッカーは窓の外に目をやる。


 そこへセイヤ・シジョウから連絡がきた。

『局長ですか。端的に申します。敵の本命はおそらく国会です』


「たぶん、そうだな。今、国会では重要法案を採決中だ。クジョウ首相もいる」

 ルッカーは落ち着きはらった声で応えた。


 電話の中のセイヤは一瞬、間を置き、訊いてきた。

『……気づいていたんですか?』


「お前も気づいたじゃないか」

『……局長はもっと前からお気づきだったのでは?』


「今、そんなことを話している時間はない。もう敵は本命に向かっているだろう」

『……今すぐ首相に連絡を入れ、超法規措置として軍を動かしてください。国会警護隊や議員付きの護衛官だけではとても防げません』


「いや、軍は動かさない。法に反する。動かしたら世間がうるさい。国内の犯罪にはテロを含め、治安部隊が対処することになっている」

『……でも、国会を襲撃するなんて犯罪ではなく戦争行為です。さすがに世間も納得します』


「国会が実際に襲われればな。しかし軍が動いたことを敵が知ってしまい、そのまま引き返してしまったら、どうする? さすがに敵も軍を相手にしようとは思わないだろう。もし国会が襲われることがなかったら……世間は『軍を動かしたこと』を非難する。軍を動かすなら、まずは確実に敵から攻撃を受けなければならないのだ。そして議会を召集し、そこで可決してからと手順を踏まねばならない。それが我が国の法だ」

『……わざと襲わせるのですか?』


「いや、まだこの時点では敵の目的が国会なのかどうかは分からない、ということだ」

『……』


「世間という魔物を飼い馴らすには、相応の犠牲が伴う。犠牲がなければ世間はきれいごとというぬるま湯に浸かったまま厳しい現実と向き合おうとしない。そう、民主主義国家において世論は無視できない。うまく飼い馴らさねばならないのだ」

『……』


「中央地区や各地区では今現在、シベリカ人のデモ隊があちこちで暴動を起こし始めたらしい。例の工場で、お前たち治安部隊の制圧によって多くのシベリカ人犠牲者が出たことをマスコミが報道していたからな。通常、犯人確保が基本だが、時間をかけず殲滅という方法をとったことで、シベリカ人らは治安部隊に不当に弾圧されたと思っているかもしれん。デモ隊の中には暴れるヤツもいて、それに対処している治安部隊は手を焼いている。おそらく工作員が扇動しているんだろう。これからもっとエスカレートするはずだ。全国の治安部隊は手一杯だ。

 が、それでも……軍は動かせないのだ」

『……』


「国家権力を警戒するあまり、軍をがんじがらめに愚かな法で縛ってしまったことを国民は後悔するだろう」

『……』


「これから起こりうることはトウア国民が望んだのだ。最初から速やかに軍を動かせていれば回避できたことだがな……それを思い知ってもらう」

『……』


「基本的に軍は動かさない方向で行くが、首相や国会議員が全滅しても困る。今現在、官僚が連携し合い、超法規的措置として軍の特殊部隊を動かす手筈を整えている最中だ」

『……』


「軍の特殊部隊が到着するまでの間、国会の警護隊と護衛官と協力しながら何とか持たせてくれ。もちろん、軍を動かすのは最後の手段だがな」


『はい』

 ここでようやくセイヤの返事が入った。


「国会議事堂の見取り図は頭に入っているな。以前、国会が襲撃されるシュミレーションを何度も行ったはずだ」

『はい』


「では今より、特命チームは特戦部隊を伴って国会へ向かうように。私からファン隊長へ指示を出す」

 そう言うとルッカーは電話を切った。


   ・・・


 ルッカー治安局長と話し終えたセイヤは携帯電話をしまい、特命チーム専用の装甲車から降りた。


 ほかの特命チームと特戦部隊の隊員らは、警察捜査隊から軽く事情聴取を受けていた。もちろん本格的な事情聴取はこれから当分の間、ずっと続くことだろう。


「装備品の確認は済んだか?」

 装甲車から出てきたセイヤに『ゴリラその1』が声をかけた。


「はい」

 セイヤは『ゴリラその1』から微妙に視線を外して答える。


 その時、ファン隊長からの指示がきた。

『特命チームおよび特戦部隊は、完全装備で国会議事堂へ急行せよ。『シベリカ人街』の北口へ抜けろ。河川敷の広い草原に輸送ヘリが待機している。装備も全てそろえてある』


「完全装備……軍の特殊部隊と同等の重装備ってことか」

『ゴリラその1』が誰に言うともなしにつぶやく。


 爆破でほぼ全壊に近い状態となった『シベリカ加工食品』の工場と倉庫の捜査と後処理を引き継いだ警察捜査隊と機動部隊を残し、特命チームと特戦部隊は次の任務へ急いだ。


「国会テロは、今までけっこうシュミレーションしてきたからな……楽勝だぜ」

 輸送車に乗り込みながら、『ゴリラその2』は不敵な笑みを浮かべていた。


「もうヘリが待機しているとは……何だか手際がいいな。予め国会がターゲットだと知っていたんじゃないか」

 そう言いながら『ゴリラその1』が、なぜかセイヤを見やる。


 セイヤは視線を逸らし、あえて何も反応しなかった。


 そう、国会が襲撃されるシュミレーションを何度も行ってきたのは、すでにその時から国会が襲われることをルッカーは想定していたからだろう。

 もちろん国会だけではなく、大型遊興施設や大型公共施設、官庁省庁施設、学校などもシュミレーションしてきたのだが……その中でも国会だけは念入りだったような気がする。


 ほかのメンバーも次々席に着き、シートベルトを締めた。


 特命チームでは、負傷したジャンは戦線離脱をしているので、軍出向組の四人とセイヤとリサの二人が『国会襲撃を阻止する任務』を負うことになった。


 いや、正確には襲撃を阻止するのではなく、まず襲撃させて、その上で首相と議員らを守る任務になるのだが。


 輸送車は『シベリカ人街』の北口を目指し、河川敷の草原に向かった。

 そして六人は装備を整え、そこに待機していたヘリに乗り込む。


 曇天だった空はいつの間にか、天へ通じるかのように深い青に染まっていた。

 国会議事堂を目指し、ヘリが飛び立つ。

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