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試作詩作  作者: 時雨良明
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優しい海に

暖かな海に溺れたい

力尽きるまで

強く、願って


冷たい海にはしゃいでいた

あの夏の僕らはもういない

寒い寒いよと騒いでた

あの冬の僕らはみんな


ショック死、しちゃって


暖かな海に溺れていたい

溺れ死んだと気づくまで

冷たい海は怖いんだ


熱々のお風呂にはしゃいでた

あの秋の僕らはもういない

あったか〜いと緩んだ顔をさらしてた

あの秋の僕らはみんな


立ち眩みに、やられて


暖かな海で溺れ死にたい

緩やかに熱を奪われながら

最後の時まで笑ってた


熱々のやかんの中にいた

あの春の僕らはもういない

いつまで耐えられるなんて笑ってた

あの春の僕らはみんな


沸騰した血液にやられて


暖かな海に漬け込まれて

いつか食べられる日を待っている

あの夏の僕らはみんな


溺れ死んだと聞いていた

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