↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ステゴロ勇者と邪神と魔王  作者: コーラ信者
12/12

10 黒き影、迫る気配、俺なしに進む話

耳を集め終わり森の出口を目指す。

耳はすべてアイテムボックスへと収納した、流石に血だらけの耳を持ち歩くのは勘弁願いたいので。

森の外に向かいつつナイアに話しかける。


「なぁ、気が付いてるか?」

「もちろん、あなたが戦闘狂が如くゴブリンをボコボコにするのを楽しんでたのは気が付くわよ」

「違う、そもそも楽しんでたのはお前だろう。そうじゃなくてs『背後の気配ね』・・・わかってんなら最初からそう言えよ」


そう、俺らはゴブリンを倒し終える前から何者かがこちらを見ている気配を感じていた。

しかも中々に気配が大きく逃げるゴブリンは決してその気配の方向には逃げようとはしなかった。

おそらく警戒心から近づかなかったのは明らかだ。


「この森の力ある魔物が俺らを追いかけて来てるのか、はたまたお前に恨みを持つ冒険者かもな」

「はぁ?、私がいつ恨みを買うようなことしたのよ?、こんな可憐で幼気な少女が喧嘩を売るとでも?」

「お前ギルド出てから絡まれてた奴ら地面に沈めてただろ物理的に」

「あれはお金が落ちてたのよ、決して下賤な輩だとか思ってないわよ?」


こいつ平然と・・・、だが冒険者がこんな森深くまでいちいち追いかけてくるとは思えない。

ってことは必然的に魔物だと思われるが一向に距離を詰めてこない。

相手は何故か俺ら二人から少し離れて追いかけて来ているがそれ以上離れも近づきもしない。


「ナイア、森の外まで全力疾走するぞ。後ろの気配を引き離す」

「別に構わないわよ?、面白そうだし!」

「・・・・・・・・今だっ!」


合図とともに二人とも全力で走り出した。

俺よりも身長がなく幼く見えるナイアが俺より速い、いや速すぎる!?

あいつ魔法で身体強化か何かしてるに違いない!!

後ろの気配も俺たちの動きに気が付いたのか一瞬離れたがすぐ迫ってくる。

しかもナイアじゃなく俺についてくる!?、狙いは俺か!?

もう少しで森を抜ける、ナイアは先に抜けているだろう。

気配が迫ってくる!、追いつかれる!?

だが先に森を抜けた、視界が一気に開ける。

抜けた瞬間振り向き止まろうと地面を滑る、そして追いかけている物の正体がわかった。













追いかけて来ていたのは黒き毛並みに赤雷を纏う姿、その姿は優雅であり一種の気高さがある。

だがその瞳からは優雅さとはかけ離れた狂気を感じることが出来るし、その体には赤く文様が禍々しく走っている。

それは森の入り口から見かけた漆黒の毛並みを持つ馬だった、だが今の雰囲気はまさに魔物のような殺気を放っているかのように感じる。


『・・・ふっ、面白い雰囲気だ』

「!?」


今馬が喋ったのか?、低音の効いた男の声がした。


『人間のような気配をさせながら、しかし漏れ出る気配は我らのものと近しい』

「・・・何のことだ?」

『?、まさか貴様、気が付いていないのか?』

「?」


なんだ?この馬は何を言ってるんだ?

俺に言ってるのか?


『まぁそれはそれで面白い、実に面白い!、これだから森の外は面白いのだ!』

「勝手に面白いとか言われても困んだがなぁ?」

『そう言うな、俺はお前が気に入った。お前の力を見せろ、人間っ!』


そういうと馬の体から黒い靄が漏れ出たかと思うと人間のような姿になった。

見た目は黒いズボンに黒い上着、赤い瞳に黒と赤の混じった長髪、年齢は20代後半といったところか?


「行くぞ人間、構えろ!、貴様の力を見せろっ!!」

「!?」


言い終わる直前に俺の視界からその人物は消えた、そして背筋を伝わる悪寒っ!

何も考えずしゃがみこんだ、直後頭上を赤雷を纏った男の蹴りが過ぎ去る。


「いい反応だ、それでこそ俺が見込んだだけある!」

「一体何の話をしてるんだお前!」


即座に身を躱し反撃する、攻撃してくるなら反撃して返り討ちにするまでだ!

蹴りを繰り出した後の隙を狙い拳を放つ。

だが男の腕で防がれてしまう、だが押し切るために拳を振りぬく。


「うおっ!?、いい拳持ってるじゃんか、それに重い一撃だ」

「くっ、まだだっ!」

「!?」


今度は男が驚くことになった。

俺は男が腕で防ぎ視線が切れた瞬間を狙って男の後ろに最速で回り込む。

昔剣術で覚えた動きで、その流派では朧月と呼ばれていた。

視界から消えるような動き、地面に残る三日月のような痕跡をとらえてその名で呼ばれていた。


「オラァ!!」

「ぐっ」


スキルの瞬発のおかげか回り込みがいつもより素早かった、そしてカウンターアタックが発動し威力が上がった拳を受けて相手は大きくのけぞった。


「いい動きだ、強さも申し分ない。決めた!、俺はお前についていくぞ!!」

「突然攻撃してくるような輩、信じられるか!」

「いいんじゃない?、私は面白いなら構わないわよ?」

「ナイア!、今までどこに隠れてやがった!、ご主人様を助けろよ!」


会話の途中に何処からともなく現れたナイアが口を挟んだ。

こいつ隠れてやがったのか、何処からか見てやがったな?


「そいつ強いし、私は反対しないわよ?」

「そんじゃあついていくことにしよう、よろしくな姐さん!」

「姐さん呼ばわりなんて、ちょっと嬉しいじゃないよ」

「俺抜きで話を進めるな!」


どうやら仲間?が一人増えたようだった。


「俺は幻獣麒麟、名前は特にねぇよ、よろしくな坊主!」

「麒麟だと?、お前幻獣なのかよ!!?」


仲間は幻獣のようです・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。