【一章】第2話:ワールド選択と初プレイ
システムの仕様把握を終え、いよいよ最初のゲームプレイと動作検証に移行するフォージとゼノン!
初回プレイはどのようになるのでしょうか?
俺はシステムの全体像の確認を済ませると、空中に浮かぶメインメニューからゲームの起動シークエンスを実行した。
すると、視界に複数のホログラムパネルが展開され、ワールド選択機能が立ち上がった。
「剣と魔法の王道ファンタジー世界」
「人類が外宇宙に進出したコロニー紛争を描く、ロボットバトルの世界」
「異能も魔法も超科学も存在しない、純粋な学園もの」
パネルをスワイプすると、多種多様なワールドが初期設定として用意されていることがわかる。
「なるほど、ユーザーはプロンプトで要素を作るだけではなく、このワールドそのものすら作成できるわけか」
「はい。最終的にはこのワールドの根本的な設定すらも、ユーザーが新規作成できるようになる仕様のようです」
ゼノンが機体を回転させながら補足した。
プラットフォームとしての拡張性は申し分ない。俺はおもむろに、最もスタンダードな「剣と魔法の世界」を選択した。
「本編である『ワールドリフォージ』と同じ世界観ですね」
「ああ。まずは馴染みのある環境から入るのが、テストプレイの定石だからな」
ワールドにダイブすると、まずは最初のシナリオ設定画面が現れた。
テストケースとして、俺はもっとも無難な「薬草採取クエスト」を選択する。
プレイヤー側は冒険者三名のパーティ編成。デッキシステムは、十六枚から三十枚の間でカードを編成できる仕様になっていた。初期デッキは「物理攻撃」「魔法攻撃」「回復」「召喚」「補助」のカードがバランス良く配分された、オーソドックスな構成だ。
設定を完了すると、AIによって自動生成されたシナリオテキストが流れ出し、クエストが進行していく。
森を探索する描写の後、エフェクトと共に最初のバトルが発生した。
戦闘はターン制の同時オープン方式。俺は手札とコストの数値を素早く計算し、最適解となるカードを選択して盤面に展開する。
初期デッキによるセオリー通りのシナジーと、的確なリソース管理により、初戦のエネミーは難なく粉砕できた。
「なるほどな。これは面白い。手持ちのコスト上限の中で、組み合わせを選んで戦うロジックか。いくら単体で強いカードを出そうとしても、コスト不足なら発動できない」
「どうやらそのようですね。強力な一撃にリソースを割くか、低コストの手数を増やすか、プレイヤーの構築センスが問われます」
ゼノンと戦果の分析をしていると、システムから軽快なファンファーレが鳴り響いた。
空中に『ワールドレベルアップ』の文字列が浮かび上がり、同時にメニュー画面に新たな項目が追加される。
「マスター、ワールドレベルが上がり、カードの強化システムが解放されました。ここからがエンジニアの腕の見せ所ですね!」
「ああ、任せておけ。この仕様を見た時から、一つ試してみたいアイデアがあったんだ」
俺はニヒルに笑い、解放されたばかりの強化システム画面へとアクセスした。
強化システムが解放され、いよいよ本格的なデッキ構築に着手する二人。
果たして、エンジニアのアイデアはどうシステムに干渉するのか。楽しみです!




