【三章】第6話:変身!銀河戦士!(前編)
アイテムの魔改造は、あくまで準備運動に過ぎない。
俺たちの真の目的は、この重厚なファンタジー世界を駆け抜ける主人公たち自身を、「銀河の守護者」へと上書きすることだ。
「合成炉の結果を見る前に、まずは俺たちのパーティーメンバー(3人チーム)をおさらいしておこう」
俺はコンソールを操作し、現在のメインパーティーのステータス画面を呼び出した。
そこには、王道ファンタジーの世界観に違わぬ、三人の若き冒険者たちのデータが並んでいる。
・男(仮に勇者と呼称しよう)
【属性タグ】#闇 #剣 #誓い
【パッシブ】常時10%ダメージカット
【背景設定】ヒロインの護衛を引き受けた。理由は語らないが彼女を守ることに強い執着がある。
・女(仮にヒロインと呼称しよう)
【属性タグ】#光 #癒し #封印
【パッシブ】毎ターン味方のMAX HPの3%回復
【背景設定】癒しの力を持つ。真の意味をまだ知らない。力が暴走することがある。
・男(仮に魔法使いと呼称しよう)
【属性タグ】#火 #努力 #憧れ
【パッシブ】カードドロー+1
【背景設定】勇者に助けられ彼を追いかけて旅に出る。
『……こうして見ると、初期キャラクターの背景設定、結構しっかりと作り込まれているんですね』
ゼノンのホログラムが、画面を眺めながら感心したように呟いた。
「そうだな。俺も、自動生成された彼らの設定がここまで作り込まれているとは思わなかった」
闇を抱えながらもヒロインを死守する勇者。
強大な力を秘め、自身の宿命を知らぬヒロイン。
そして、勇者に憧れて背中を追う未熟な魔法使い。
これだけで一本の長編RPGが作れそうな、美しくも重厚なシナリオだ。
普通なら、この設定に感情移入して魔王討伐の旅を楽しむのだろう。
「だが、俺たちはエンジニアだ。手元には、教官たちからドロップさせた大量の『ギャラクシーチェンジドライバー』がある」
『……ゴクリ。マスター、まさか』
俺はインベントリから、三枚の光り輝く特別なチケットを取り出した。
キャラクターの職業を上位のものへと引き上げるためのシステムアイテム――『キャラクター進化券』だ。
「やるぞゼノン。ここからが本番だ」
俺の言葉に、ゼノンがペンライトを振るような激しいモーションで歓喜の声を上げた。
『うおおおおおッ!! 最高ですマスター!! これまで錬成してきた特撮素材と、この進化券を合成して、パーティーメンバー全員を「変身ヒーロー」へとクラスチェンジさせるんですね!!』
「ああ。重厚なファンタジーの主人公たちには悪いが、今日から彼らには『銀河戦隊』として宇宙の平和も守ってもらう。#闇の剣士も、#光の巫女も、#炎の魔法使いも……ドライバーの力で、全員『銀河戦士』へとトランスフォームだ!」
俺たちは、王道シナリオを根底から塗り替える次なる要件定義の構築へと、悪い笑みを浮かべながら取り掛かるのだった。
【後書き】
「設定がエモい? ならばそれに『特撮』を足せばもっとエモいだろう?」
という、ユーザーの暴走(笑)
次回、この3人がついに「銀河戦隊」へと進化・変身を果たします!
どんな熱い名乗りとぶっ壊れパッシブが生まれるのか!?
「主人公たち逃げて!」「特撮化ワクワクする!」と思っていただけましたら、
ぜひ下方の【☆☆☆☆☆】評価と、ブックマークをよろしくお願いいたします!
「設定がエモい? ならばそれに『特撮』を足せばもっとエモいだろう?」
という、ユーザーの暴走(笑)
次回、この3人がついに「銀河戦隊」へと進化・変身を果たします!
どんな熱い名乗りとぶっ壊れパッシブが生まれるのか!?
「主人公たち逃げて!」「特撮化ワクワクする!」と思っていただけましたら、
ぜひ下方の【☆☆☆☆☆】評価と、ブックマークをよろしくお願いいたします!




