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アナザーオブアス  作者: そらね
第6章 不穏な影
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20話 影

3日後、マーク、リオン、グンマの3人はとある洞窟に来ていた。ラグライズとオリスタのちょうど中間くらいにある洞窟は以前から危険視されていたのだが、ここ数日で洞窟に入って帰ってこなくなった冒険者が何人もいるらしい。


「そんな危険そうなとこ、3人だけで大丈夫かな?」


リオンがつぶやく。


「仕方ないよ。ユイとテレスは運動神経がその…良くないから戦うのは厳しそうだし。」


そう答える。


「シャドウだっけ?洞窟にいるやつ」


洞窟から逃げ出した人によると、洞窟の中にいる魔物が原因だという。力はあまり強くないが影に隠れて死角から飛び出して奇襲してくることがあるという。その上とてつもなく動きが素早いらしく、自分の身を守るのが難しいユイとテレスは不参加としたのだ。ちなみにその特性からその魔物は「シャドウ」と名付けられている。


「マークがそう言うなら仕方ないけどさ…」


「ユイは結界で自己防衛できるんじゃねーの?」


グンマが言ってくる。


「まずいよ。結界は弱いやつがたくさんっていうのには強いけど、強いやつにはあまり効かないらしいし。それに結界が破られたらどうすんの?」


「まぁ…そうか」


グンマも納得したようだ。


「なんとかフェルノだけでも連れてきたかったのに…」


今度はリオンがぼやく。


「まぁあのテレスの剣幕はね…」


テレスにフェルノだけ連れて行っていいか聞くと「ふざけないで!危ないでしょ!」と言ってフェルノとともに布団に引きこもってしまったのだ。


「あの親バカ…」


「あ、見えてきたよ。あの洞窟だよね?」


洞窟の入口にたどり着いた。草原にぽつんとある岩がむき出しになった直径2mくらいの入り口…うん、ここで間違いなさそうだ。


「じゃあ早速入ろうか」


そう言って入る。グンマとリオンもあとに続いて入った。



洞窟の中は思いのほか明るかった。コケがほんのり光っているらしく、ランタンは必要なさそうだ。幅3m、高さ2mほどの道が曲がりくねりながら続いている。とても静かで洞窟内には足音だけが響く。


「これ、どこまで続くんだろうね…」


もう500mくらいは歩いたと思うのだが。


「ん?あれなんか広くなってね?」


グンマがそういうのを見て曲がり角の先を見るとそこは大きな空洞になっていた。円形の空洞で、半径30m程だろうか。ドーム状の天井は透明に近い石でできているのか光が入ってきて外ほどではないが明るい。そしてその空洞にはもう一つ特徴があった。


「これ…石筍っていうんだっけ?」


空洞内の至る所に石筍がそびえ立っていたのだ。それぞれは高さが2m、直径1m程の円錐形で、2,3mおきにあちこちにたっている。壮観な光景に呆気にとられていると視界の端で何かが動いた気がした。


「今なんか動いた!」


素早く声を上げて警戒する。周りに意識を向けているとまた何かが動いた。だがそのあたりを見ても何も無い。3人で背中合わせになって周りを警戒する。


突如、「それ」は現れた。「それ」は石筍の陰からいきなり現れ、爪で切り裂かんと襲ってきた。大剣で咄嗟に防ぐ。更に力を込める「それ」と対峙する。身長1.5m程のやせ細った長身は真っ黒で、まさに影が立体になったような風体だ。

焦ったものの、やせ細った見た目通り力は弱く、すぐに離れる。


そして、文字通り影の中に()()()。シャドウが影に中に沈み込むようにして消えたあと、その影を触ってみたが、もう普通の影で何もおかしいことは無かった。


「影の中を自由に移動できる…って感じかな」


加えてこのスピード。これは厄介そうだ。



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