デスの章2
デス歴
この時すでに、タイムマシーンは発明されていた。1度もまともには使ったことはなかったが。攻撃されてすぐに、生き残った者たちは団結し、100年程前に戻り、襲われた100年後に向けて対策を建ててこれに臨んだ。人口は10倍に増やし、飛行機みたいな乗り物も作り、戦える装備をつけ、戦う訓練もして挑んだ。
デスたちはその日をデスの日と名付けた(無論、デスたちは自分たちをデスとは呼んでいないがわかりやすくするために)。デスの日の生き残りは死んでいたが、新しい時代に生まれてきた生き残り組の者たちは、生まれる前からこの戦いのリーダーであり、生まれた瞬間から戦いの訓練を受けている。
これならと、誰もが勝てると思っていた。誰もがそう思っていた。でも負けた。かなりあっけなく。それからデスたちの10000年近くこの侵略者たちと戦いが続く。そう、敗北を10回ほど繰り返し、負けては過去に戻り、毎回戻る時間を増やしていった。その度に戦った。だけど勝てなかった。原因は一つ。1度変えられなかった未来はもうその通りになる歴史になってしまうのだ。歴史を変えられるチャンスは1度きり。
10000年目でその事を察取ったデスたちは、その年にこの星を捨てた。一部のデスたちを残して。もはや、増えすぎたデスたちは全部が全部言うことを聞くわけではなかった。信じない者たちも当然いて、いまだに意味のない戦いを行っているのだろう。知る由もないし、知る必要もないが。ただ、その練り上げられた技術力は今になって役に立ってる。地球という星をこうも簡単に手に入れることができたのだから。
それでも、それを嫌う部隊もいるのだ。やられたやり方でほかの星を侵略する。もっとも下衆のやることだ。そう考えるデスもいる。あかきたちと初めに戦ったやつらはそれとも少し違って結構たちの悪い連中だった。地球を侵略する連中にも混じわらず、勝手に過去に行って過去の地球から自分たちのものにしようとしているのだ。・・・していたのだ。
惜しくもというとあれだが、あかきたちに寸でのところで阻止された。当然、そんなことがあっただなんて、未来のデスにも、ほかに過去に行ったデスたちにも知りえないことだが、もし知ったところで、「ざまーみろ」と言うだろう。増えすぎた文化はそれぞれの考えを生み、同時に統一感をなくしてしまったのだ。どことなく、よく知っている国を、星を思い出す。
だが、今、未来の地球を統一しているデスのボスは、圧倒的なカリスマ性を持っている。だから、その考えに賛同するものをそこまで統一できたのだ。というか、自身の星からの脱出を引率して、地球と言う星を見つけ、侵略の決定をしたのはそいつだ。そいつを殺さなくては、地球人とデスの戦いは終わらない。
話は戻って、今、時代は1980年代。この時代のアメリカ合衆国の上空にこの宇宙船はいた。そして退屈している。でも、この船が攻撃を開始することは絶対にない。一応のプライドは持ち合わせているのだ。しかし、全員が感じていたこと、それは退屈だ。
適当にキャトルミューティレーションをやっては、なぜ人間たちは牛をうまいと言いながら食うのかを研究している。それはデスたちにとっては本当にどうでもいいことだった。デスたちは、食べ物には困っていない。逃げようと考えた時からそこの問題はいの一番に解決させていた。もともと草ばっか食っていた連中だし。
ちなみにだが、デスたちの星にも動物・・・というか、違う遺伝子を持つ生き物は生息していた。ただ、(地球でいう)昆虫というような生き物はいなく、その生き物は動物っぽい生態をしていた。爬虫類のような生き物もいなかった。
そうそう、あまり関係ないがデスの星には夜がなかった。太陽のような星がいくつも存在していたからだ。星が焼かれなかったのは、うまい具合にそれら全部で地球ぐらいな環境を生み出すほどに、いくつもある太陽たちが一定の距離を保っていたのだ。いわゆる、奇跡だ。まあ、地球人たちにとってはどうでもいい、さらにいうとかなり迷惑な奇跡と言えるだろう。
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