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異世界ヤドカリ物語  作者: 村吏
33/161

3-8

閲覧ありがとうございます。

良ければお楽しみください。

獣人達が力を入れようと瞬間、

スラ子が宿殻の中から出てきた。


(ぷしゅ!)


スラ子の持っていた金属から音がする。


あ!あれは!!!


なぜか食料品の中に紛れていた

めっちゃ臭い缶詰!!!


冷蔵出来ないからスラ子に注意して持っておいて

もらったんだった。


缶詰から発生した悪臭は風で紛れるわけでもなく

むしろ缶詰のふたがさらに開いたことから

更なる悪臭が発生している。


そして周囲の獣人達の気配が一斉に消えた。


腕をつかんでいた二人と

偉そうにしていたやつは白目を剥いて泡吹いてる。


ってか手足の痙攣が凄まじい。


ちょ!


スラ子駄目!缶詰近づけて遊ばない!!!


でも助かった!ありがとうね。



・・・あ。



先ほどのお爺さんも気絶している。




結局失神していた獣人達はレガ君に頼んで

地面に頭だけ出して埋めてもらった。


レガ君の自信作らしく安心していいらしい。


お爺さんは放置する訳にもいかないので


ひとまず適当な物を敷いて地面に寝かせている。





辺りが明るくなり始めた頃

お爺さんが意識を取り戻した。



「っは!・・・う!っくっさいのう。」



あ、そっか昨日の缶詰のにおいがついているのか。


どうしよう?



「おぉ!昨日の!」



鼻をつまみながらこちらに頭を下げる。



「危ないところを助けていただき

ありがとうございますじゃ。

私はゲジャという旅の者じゃ。」



ほうほう。



「人探しをしておったときにあいつらに

絡まれての危ないところじゃった。」



懐から人相書きを取り出して聞いてくる。



「私の使える主様なんじゃが姿をくらまされての、

もし居場所を知っていたら教えてほしいのじゃ。」



人相書きは木炭で書かれた優しい美少年?

の顔で左眉毛に目立つ傷がついている。



んー今までで見たことないなぁ。



「そうか、まぁ見つけたら冒険者ギルドに

行っておくれ、依頼としても出しておるからの。」



こうしてゲジャと名乗る老人を見送ることとなる。



よし!なんかどたばたしてしまったが、

商業ギルドにいくとしますか。



まずピリカラを偵察に出して状況確認。


どうやら門と駐留所には既に相当数が

待ち構えているとのこと。


もちろん、今そこで地面に埋まっているような

ガラの悪い連中もたくさんいるらしい。


まぁ予想通り。


では当初の作戦を実行に移します!


各員無事でまた会おう!!!



こうして商業ギルド突入作戦が開始された。





「おい!昨日の鳥だ!あっちにいたぞー!!!」



ピリカラが商人集団の一人に見つかった。


その声を聞きつけ門の周辺にいた連中が

声のする方を確認する。


するとその方向からフーシェの力によって

私のデコイが遠くの別の門へ向けて飛ばされる。



「北門の方へ向かってるぞ!」



そのかけ声と共にガラの悪い連中のほとんどが

そちらに向かう。


残りは連絡係として待機している連中だ。


この隙に私は門へと近づいてゆく。


周りの連中は気づくまい。


このお手製モンスターボックスに!


私とスラ子が持てる技術の粋を集めて作った。


手押し車式モンスターボックス。


私が宿殻ごとは入れる大きさである。


連中もこんな大きさの物を昨日の今日で

用意してきたとは思うまい。


そしてがんばれレガ君!


門近くにおいてくれればいいから!


がんばって押してくれレガ君!!!


宿殻の中から等身大戦士君として

外に出ているレガ君。


ローブをまとっているので怪しさ満点。


あの門は大型モンスター検閲や防衛用の警備が

目的だから通れるとは思うけど

そこはなるようになれとしか・・・!



こうして門周辺に近づくことに成功した私。


レガ君もなんとか門を抜けたようだ。


後は依頼をして関係者をつれて帰ってきてくれれば!


ひとまず!ひとまず次ぎにつながるはず!





そうして待つこと1時間強。


何だろう?受付混んでいるのかな?


レガ君が門をくぐってからだいぶ経つ。


依頼を失敗してもいいから無事でいてほしい。


そう思っていると箱の外が騒がしい。



「いやー門番さん、この箱何ですけどね。

どこのやつの物かわからない上に

変なにおいがするんですよ。」


「う、確かに臭うな。」



っく!


そういえば臭いのこと忘れていた。


うちらのメンバーはみんな嗅覚疎いから

完全に失念していた。



「この箱の持ち主の方いらっしゃいますかー!」


「「・・・」」


「ふむ、仕方ないですね。中身を確認後

預かり所にて保管します。」


う、まずい箱が。



(ぎぎぃーーーバタン)



箱の外にいた皆様と目が合う。



「「いたぁーーー!!!」」



私をお捜しの皆様どうもカニ太郎です。


何人かが空に向けて魔法を放つ。


なんか遠方連絡用の信号弾みたい。


駐留所の方やデコイを飛ばした方からも

同じく魔法が放たれたのが見えた。


これはちょっとどうなるかわからないな。


そう思いつつ辺りを見回す。


みんな私の出方をうかがっている?


私を見つけてからの動きがない。


昨日の商人達のように商談の話をしてきたり

捕獲しようと仕掛けてくる連中もいない。



「お、お前いけよ。」


「い、いやあれはきついって。」



何か譲り合いが発生しているらしい。


というかそうですもんね。


臭いですもんね。


私は宿殻の中からスラ子を取り出す。


スラ子は昨日の缶詰を学習出来たらしく。


本物のきつさはないが類似した臭いを出している。


状況は一時膠着することとなった。



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