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noteの小部屋  作者: 小椋夏己
20260528(木)「炭酸のから始まる作品・シロクマ文芸部」

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8/8

サンダルで雨上がりの街に出た


晴れた昼下がり、中天から降りてくる光


道路のあちこちで鏡がピカピカに光っている


鏡の数だけ空と雲と木と鳥と街


無限の私を見たくて覗き込む


そこにあったのは水たまりだけ


近づくと映らなくなる不思議な鏡


鏡の世界に入れてもらえない私


ならば自分から入ってみようか


素足にサンダルの足で水たまりの上


途端に飛び散る無数の水滴


浮かぶ水滴に無数の私


素足の私


水滴はやがて地面に落ち


無数の私も消えていった


残ったのはただの水たまり


そして素足にサンダルの私だけ


子どものように


いつまでもいつまでも


水たまりを踏んで歩こうか

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