エッセイ「星は遠く」
星を見ることがめっきり少なくなってしまいました。
理由の半分ぐらいは引っ越したことじゃないかと思います。今の家、マンションなんですが、部屋の窓から空があまり見えません。
部屋の半分は掃き出しの大きな窓なんですが、そっち方向には林があって、引っ越してきた当時は全く空が見えませんでした。今は林をかなり削ったので多少は見えますが、それでも空が見えるというほどではない。
反対側は廊下ですが、ネズミ返しが付いていて半分ほどの高さまで視界を隠していることと、マンションの建物やご近所の家でやはりほとんど見えません。見上げると多少は見えないこともないことから、たまに月食や天体ショーがあって見える時にはちょこちょこ部屋から出て見てますが、廊下ですし、ずっとそこで見ているのもちょっと考えもの。
実家は前が県道で、その向こう側はかなり大きなため池なので、一歩家から出ると空がそれはもう広々見えてました。
「見てみ、今日の月すごい大きく見えるわ」
とか、よく父に言われて職場から見てたなあ。池の上の方に大きな月がまんまるに見えるんです。
職場の上にある妹の部屋の窓からも同じ光景が見えるもので、元旦には無精をしてそこの窓から初日の出を見たりもしてました。
今はマンションの建物から出て、さらに表通りの広い道路まで行ってやっと星を見られるという環境です。今の家に不満はあまりないんですが、星を見る時だけは他のもっと空がよく見える部屋だったらなあと思うこともあったり。
現在では星を見るというとアプリの星座盤か、もしくは明石天文科学館のプラネタリウムになります。展望会とかはほとんど行ったことがないんですが、それでも天文科学館のイベントで、望遠鏡から色々な星を見せてもらったこともあります。
そういうことを考えると、ちょっとだけ星が遠くなった気もして少しさびしい。天体ショーってやっぱり夜なので、一度部屋に入ってしまったら、もう部屋着に着替えて一歩も出たくなくなってしまい、知ってても見ないままになりがちです。
少々心を入れ替えて、流星群ぐらい見にちょこっと外に出て、色々なことをお願いでもしてみようか。そんな気持ちになってます。




