13.
勇者「僧侶ってどんな魔法が使えるの?」
僧侶「回復魔法の他にですか?」
魔法使い「あ、それアタシも気になる」
戦士「何か聖なる力ってのを使ってたこともあったよな」
僧侶「基本的に私の力は女神様の加護ですからね」
勇者「加護? 悪い物から守ってくれるの?」
僧侶「はい。特に死体や悪霊の魔物には強いんですよ!」
戦士「砂漠じゃ助かったぜ」
勇者「……でも僧侶って、オバケ苦手じゃなかった?」
魔法使い「そうなの?」
僧侶「苦手ではありません! 嫌いなだけです!」
戦士「一緒じゃねぇか」
僧侶「違いますよーっ! 女神様に疚しいことがあるから、悪霊になるのです」
魔法使い「ふーん。じゃ戦士が死んだら、悪霊決定ね」
戦士「バカ言っちゃいけねぇ、俺ほど清廉潔白な人間もそうはいねぇぜ?」
魔法使い「……路銀、酒飲み代に使ってるの知ってるんだからね?」
戦士「ちょっと待て! なぜそれを!?」
魔法使い「お酒の神様が教えてくれたのよー」
僧侶「お酒はほどほどに! 禁酒の魔法も使えるんですからね」
戦士「ウソだろぉ!?」
勇者「……じゃあ僕も、悪霊になっちゃうのかな」
僧侶「えっ、お二人まさか勇者様に強要を……?」
魔法使い「じ、事実無根よ!?」
戦士「どうしてそんなことを思ったんだ?」
勇者「だって、僕みんなの足を引っ張ってばかりだから……」
魔法使い「勇者……」
僧侶「――そんなことありませんよ。勇者様はいつも頑張っています」
僧侶「悪霊にだなんて、私が絶対にさせません!」
勇者「……えへへ。僧侶にそう言ってもらえると、何だか安心するよ」
僧侶「必ず昇天できる魔法も掛けてあげます!」
戦士「それは……いらねぇかもな」
死まで、あと88日




