社長兼学生の日課。その2
9話目バーン
もうちょいで10話
※開拓中の場所が西になってたので、南に修正…
「おはようーみんな」
ドアを開けるとお客さん用のカウンター奥にある席でデスクワークをしていたであろうリリィと顔を赤らめたシロがこっちを向いていた。
「あ、代表~。おはようございます~」
「クロちゃ…いえ、クロ様。おはようございます」
今絶対にクロちゃまって言おうとしてたよ、この人。
「ああ、おはよう。じゃあ、ミーティング始めよっか。今日の報告を」
ウチの日課だ。
僕が出社したら、まずはお互いの今日の予定の報告、それから各方面にいるメンバーからの報告の共有、諸々の共有事項をこの場でしてもらっている。
勿論、偶然会社にいたメンバーには参加してもらっているけと、だいたいがこの3人で行われてる。
シロの席の奥にある部屋、つまりは代表の僕の部屋で基本的にこのミーティングが行われる。
「では始めに、各支部の売り上げ報告からさせていただきます」
シロが各支部から送られてきたSNSの映像を写した用紙を僕達に配り始めた。
「まずは東支部からですが、先月よりも少しだけ売り上げのペースが落ちています。ただこれは南支部の設立に向けて人員を向かわせた分落ちているかと思われます」
「うん。ここは想定内」
「はい。では次に西支部ですが、ここは上昇傾向にありますね。先々月からですが売り上げが伸びてきています」
「そだね。ここはカノンがよくやってくれてるよ」
「私もそう思います。では、西は引き続きということで」
「うん。あ、東にはこっちからユリウスを行かせよう。彼、東出身みたいだし、東支部へも行きたそうにしてたし丁度良いタイミングだ」
「分かりました。ユリウスには私からでも伝えておきますね。確か今はアゼル達と冒険者ギルドからの依頼を受けてたかと。B級モンスター討伐の」
「おk。そこは頼む」
「御意。次にここ北の本部ですが、売り上げは相変わらずといったところです。まぁ各地区の中でトップの売り上げですし、黒字なので特に問題はないかと」
「了解。じゃあ最後に開拓中の南だけど、ここはリリィに管理を任せてたか。報告を」
「はい~。開拓中の南ですけど~、現状の売り上げはやはりまだまだ低いですねー。ただノームさん達の報告ですと、予約依頼が多く、高ランクの依頼も残ってるとかで今から伸びてくる予想です~」
「だね。個人的にノンから報告があった。今の依頼達成ペースだと問題なく全てこなせるみたい」
「なっ!?」
ん?なんだなんだ。
シロのヤツ、急にこっち見たりして。
「こ、個人的に?」
あ、これメンドクサイやつだ。
シロ、こうゆうところに敏感…
「あー、そんなんじゃないから。自己アピールの一貫でしょ」
「自己アピール!?!?」
うわぁ、変な方向にこじれた。
リリィ助け…あ、こいつ目逸らしやがった。
いつもは見もしない資料に目を通してるフリなんかしやがって!
「と、とりあえず。南もうまくいきそうだな。もう2ヶ月くらい様子見て、売り上げ的にも人的にも上手くいけば、南にも拠点を置こうか」
「わ、分かりました~」
「来月は僕も夏休み期間に入るし、その時にでも視察に行こう。シロも同行して」
「!?!?!?わっかりましたーーーーー!お任せを!!」
よし、機嫌取り成功。
こうゆうところはホントに扱いやすいなシロは。
あまりミーティングに長々と時間を取っても良くないしな。次いこう。
「よしじゃあ、次だ。シロ、現状の各ランキング発表を頼む」
ちょろちょろキャラ出してくよー
個性出すのは大変ね。