ハイパー合成特殊繊維
ハイパー合成特殊樹脂
ミラクルマン。
このような子供じみた名前をつけたのは、僕のじいちゃん。
こんなニックネームを付けられた男の体はスパイダーマンのように体に密着した衣服をまとっている。
そしてバットマンのようなマントを羽織っている。
そう、ミラクルマンは不死身なんだ。
その不死身の体を作っているのは体を覆う赤いコスチュームとマスク、そして黒いマントだ。
顔を覆うマスクとコスチューム、マントはハイパー合成特殊樹脂101号といわれる素材の物を使っている。
ハイパー合成特殊樹脂101号?って何?読者の皆さんはそう問いかけるのは分かってます。
説明しましょう。めんどくさいですが。
この素材は柔らかく、そして強く、しかも硬いんです。
言ってることがよく分からない?
その疑問よくわかります。
まあ、肌に付けてみれば分かるんですが。
まず、柔らかいのは当然ですよね。肌につけなければならないものですから。
強いというのはこれもある程度分かります。
特殊樹脂という言葉からして強い繊維が開発されたものと思われます。
あと残るのは硬い、という特徴。
これが新しく開発されたハイパーと名づけられる特殊樹脂の真骨頂で、鋼鉄の百一倍という硬さになるのです。
その一倍はなんだって?
詳細は僕のじいちゃんに聞いてください。
これは、普通の状態では柔らかいのですが、ある衝撃が加わるとその衝撃が加わった部分だけが硬くなるという画期的な素材なのです。
つまり、走り来る自動車、電車がコスチュームに当たったとき、その衝撃を一瞬で防御する役目を持った素材なのです。
そういう信じられない繊維を作ったのは、無名の今にも朽ちるような町工場の、今にも倒れそうな足腰の弱い年老いた僕のじいちゃんなんです。
爺ちゃんと言っても正確にはひい爺さんなんですけど…。
御年百一歳のハイパワー爺さん。
僕がこの世で最も尊敬する、そして最も近寄りたくないじいちゃんなのです。




