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どうするのか  作者: 一色 サラ


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3/7

03 沈黙と不愉快。

コテージの部屋を割り振られて、西田幸次と同じ部屋になった。こちらを見ることもなく、この人と3泊も一緒の部屋で寝たいといけないと思うと憂鬱になりそうだ。


 2階建てのコテージで、2階に2つの部屋に、女3人と男2人で分けられて、明日実の母親と西田の父親は1階の部屋で過ごすことになった。

 時刻は12時半を過ぎていた。荷物を置いて、すぐに、お昼ご飯にすると言われて、荷物を置きに、2階に上がることになるが、誰も話そうとしない。

 先に、来ていた明日実が部屋を案内してくれた。先に上がった西田が部屋に入って、「仲良くね」と明日実に言われて、「ああ」と少しイラっとしてしまった。

 部屋は手間にクローゼットあって、奥にベットが左右に置かれている。その先は窓がある。

 机のらしきものはなく、荷物はクローゼットに一旦すべて、入れた。

「西田くんって、どこから来たの?」

「それって、答える必要あるんですか?」

「別に、答える必要はないけど。3泊4日、一緒なんだから、会話くらいしてもよくない」

「必要ないです。」

「あっ、そう」

 何なんだろう。つれない奴だなと思った。このまま、3泊とも黙って過ごすことになるとしたら、滅入りそうな気もしてきた。すぐに食事と聞いたので西田に「先に、下に降りえてるわ」と言って、部屋を出て来た。

「早かったわね」

明日実の母親が、エプロン姿でこちらに話しかけてきた。

「まあ、会話がなくて、息が詰まりそうになったので」

「そうなんだ。仲良くしてね」

明日実のお母さんにまで、仲良くしろと言われて、西田の方にも言ってほしい。キャップって聞いて

「ママ~」

明日実も2階から降りてきた。

「ああ、竜也も来てたんだ。大丈夫そう?」

「無理そう」

「そうなんだ」と爆笑している。

「何だろうね。幸次くって人って、うまく会話できないよね」

明日実の母親がしんみりと言う。

「ママ、何でこんな企画したの?」

「何となくよ」

親子で会話をしている。

「でも、僕には関係ないですよね。」

「そうね。でも積極的に話かけてあげてね」

竜也は不愉快でしょがない。今日が初対面の人間になぜ竜也が積極的に話す必要性があるのか分からない。

「僕には関係ないので、話したいなら西田の方に言いてください」

「そんな、批判的言い方したらダメだよ」

 この明日実の母親が何が言いたいのか、竜也には分からなかった。批判的ではない。竜也は別に西田と話したいとは思っていないので、明日実の母親の言葉と共に人として違和感を覚える。

「ママ、ご飯にしよう。お昼って何作ったの?」

 明日実が話を割り込むように言った。

「かつ丼とお味噌汁」

「じゃあ、食べよう。」

「みんな、そろってからね」

怪訝な顔になっていく。15分経っても、他の3人は降りてこない。

「幸次たちは?」

「まだ見たいよ。ねえ、そこの2人、呼んできて」

「なんで、ママが呼んできてよ。人を待たせてるのに」

「お願い。」

明日実も竜也もお腹が空き過ぎてイライラしていた。

「わかった。竜也、行くよ」

「えっ」というと、明日実に睨まれて、行くことになった。

明日実と目の合図をして、部屋に入ると、西田がベッドに寝そべっていた。

「なあ、お昼だから、下に降りてこいよ。」

「食べない」

「はあ!?何それ?」

「聞こえないの?食べないって、言ってんの?」

「食べないなら、自分で言いに来いよ。俺には関係ないから、昼ご飯ができたことは伝えたから。」

竜也は苛立って殴り気持ちを抑えて部屋を出て、1階に降りた。

「どう?」

明日実の母親に言う。

「降りてこいって言いました。」

明日実も怪訝そうに降りてきた。

「2人に無視された。もう、お腹空いて、限界なの。私、子守りしに、ここに来てないから」と明日実は怒鳴る。

「わかった。2人は先に食べて」

明日実の母親と西田の父親は、それぞれ2階に上がっていった。


明日実と、向き合って、かつ丼を食べることになった。

「ママって、なんで、こんなことするんだろう...」

「どういうこと?」

「なんか、ここ最近、急に、引きこもりとか、社会的に積極性がないっていうか、そいう若者を支援したいって言いだしてるの。」

「そうんなんだ。明日実のママも大変だね。で、なんで俺を誘ったの?」

「ママに、男1人誘って来って、言われて、竜也、暇そうだったし、何となく竜也が良かったの。」

「なんか、微妙だわ」

「そう、でもいいや。来てくれて、ありがとう。かつ丼、おいしいね」

そんな、会話をしている間も、誰も降りてくる様子はなかった。

2人とも、食べ終わったのに、2階からは音沙汰がない。

「どうなるんだろうね?」

「俺に聞かれてもね。」

「そうだよね。」と明日実は2階を睨んでいる。


誰かが降りてきた。西田の父親だ。

「竜也くん、迷惑なんだよ。幸次と仲良くしてくれないか?」

「仲良くって?」

「なんか、幸次が喧嘩売られたって言ってるのだよ。」

「知りませんけど、甘やかすなら、そちらでしてくださいよ」

「なんだ。大人に向かって、その言い方するもんじゃない」

「あぁ」

 明日実がため息をついた。

「明日実ちゃんも、僕の前でため息は失礼だよ」

 ダメだこの大人。竜也は本当にここに来なきゃよかったと思えてくる。

「はいはい、すみません。竜也行くよ。」

「どこに、外、」

「分かった」

 竜也もさすがに、ここにいるのはきつかった。

「明日実ちゃん、その言い方も謝ってくれないかな?」

 明日実はその言葉を無視して、竜也を引っ張って、コテージを出た。



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