いじめられっ娘とばんゆういんりょく
いじめを払拭した釧沙耶は平凡に学校生活を送っていた。
「おはよう、少年」
「だから年上ぶるな」
登校中に、上から目線で有に話しかけて呆れられながら返答される。これが普通になっていた。
「む、ちょっと先に行け」
校舎に入る直前で沙耶がいきなり言う。
「いや、なんで命令口調なんだよ」
ため息をつきながらも有は沙耶の言うことを聞いて、先に校舎に入る。
沙耶は有が遠ざかっていくのを確認しながら、校門のほうへと戻る。そこには柏木亜里がいた。
「よう、釧路沙耶。どうした?私を見つけて急にこっちに来るって」
「いや、言い忘れたことがあってな。沙織にも伝えておいてほしいんだが」
「前置きかなげぇよアホ」
言うことを少しためらう沙耶に亜里はデコピンをする。
「む、痛いじゃないか。しょうがない、結論を言うぞ」
沙耶は少し言葉を止める。
「助けてくれてありがとう」
沙耶の言葉に少し、亜里は戸惑うがため息をつく。
「沙織からはお前から言え。じゃねぇと意味ねぇよ。んじゃあな」
亜里はそのまま教室に入っていった。
そして、時は進み昼休み。沙耶は一人で視聴覚室に向かう。
「あら、珍しいですね。いつも二人でいるのに」
くすくすと笑いながら視聴覚室の中に机に座っている沙織がいた。
「助けてくれてありがとう。ただこれが言いたかっただけだ」
「なるほど、そういうことですか。ならひとつ、有を頼みましたよ」
「いや、どういうことだ?」
笑顔で言う沙織に、沙耶は首を傾げる。
「自分で考えてください」
このときの沙織の笑顔はいつもと違い、本当に心の底から愉快そうにしていた。
「沙耶も有もこれからはちゃんと生きていけそうだな。ま、私もあまり無茶はするのは止めるか」
視聴覚室のドアの前で亜里は呟いた。
有も沙耶も何事もなく卒業したようだ。とくにいじめが再び起こることもなかった。
ここから先の物語は未定!ご想像にお任せします!
今までありがとうございました。




