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拒絶
その日の放課後、有がボロボロの姿で下校中の沙耶の前に現れた。
「なんでそんなにボロボロなんだ!?」
沙耶は驚いて急いで駆け寄る。
「うん、まあな。気にすんな」
有はそっけなく返す。しかし、沙耶にはわかっていた。沙耶を助けたからこそ有が被害にあっているのだと。
そして、沙耶は無言で学校に戻ろうとする。
「おい、なにする気だ」
有は沙耶を呼び止める。
「……答える必要があるか?」
「考えなしの勇気を振るうなって言ったよな」
「うるさい。何をしようと私の勝手だろう」
「頼むからやめてくれ」
有の声はいつもよりも弱々しかった。
「なぜだめなんだ」
「そういう行動をとったやつの末路を何回見たと思ってんだ……なんで俺はこうもそういうやつに会うんだ……」
有は呟くように言ったあと、沙耶のほうを改めて見る。
「やっぱり、俺はお前に関わるのをやめる。沙織にはそう言っといてくれ」
有は、そう言って沙耶に背を向ける。
「なぜ、世界はこんなにも理不尽なのだ」
沙耶は小さく呟く。
「それはお前が理不尽な部分しか見ないからだよ。それに理不尽のない世界だからこそこの世界は成り立っているんじゃないかな」
有は沙耶の呟きに答えてから、逃げるように去った。




