表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/110

77. 絵画部


ペラッ


正直、結構覚えてきた。

もう読解だけなら、凄く出来ると思う。

俺の記憶能力はいい方なんじゃないだろうか。

魔族語の本も友人みたいに感じてくる。


「これは?」


「ウォ゙グニー。」


「ありがとう。」


そして、嬉しいことに管理人の女性は魔族語が話せるらしい。

俺は早急に発音も覚えるべく、質問をしまくっている。 

嫌そうな顔をしているが、見て見ぬふりだ。


ゴーン


「鐘が鳴りましたよ。もう終わりです。」


「感謝する。」


管理人の人が疲れたような顔をしている。

申し訳ない。


ワイワイガヤガヤ


体育館に来た。

今日は全生徒が集まっている。

凄い人数だ。

そして、この人数を入れられる体育館の広さは凄い。


生徒会長を決めるらしい。

正直な所、誰でもいい。

ここで魔族語を覚えられないのが残念だ。


「あっ、レオー!」


「セルロス!」


セルロスがいた。

そりゃあそうだよな。

全生徒がいるんだから。

楽しい時間になるかも知れない。


俺はセルロスの隣に座った。

列のようなものが見当たらないため、みんな適当に

座っているのだろう。


「生徒会長って誰でもなれるのか?」


「ああ、レオもなれる可能性はあるぞ?だけど、人望がものを言うからな。厳しいだろう。」


「俺は別にならねえよ。気になっただけだ。」


「この学校って、何年生まであるんだ?」


「...7年生。」


ということは、やっぱり7年生が人望を沢山持っていることだろう。

でも、こんだけの人がいるから、学年の人全員を味方に付けるだけで生徒会長になれるかも知れないな。


「みんないるよな。では、生徒会長選挙を始める。」


舞台の端から人が続々と出てきた。

その中にはヘレナの姿もあった。

白い長髪の女だ。

アルシアを思い出させてくる。


1人だけ白い髪の毛だから、いい感じに目立っている。 

特別な人って感じだ。ちゃんと王族してるな。


生徒会長に立候補したのは10人のようだ。

これからアピールをするのだろう。

選挙だからな。

俺達に自分の良さを知ってもらう必要がある。


「では、端の人から話してけー。」


両端の人が顔を見合わせて手を動かした後、俺から見て、左の人から話し始めた。

ホント適当な司会者だな。


「私が...」


くだらない話が始まった。

せめてふざけてくれたらいいのに。

それが面白くなくても、その姿勢が大切なんだ。

真面目に10人も聞ける体力はない。


セルロスも早々に爪を見ている。

自分の爪を見るほうが面白いと分かったようだ。

せっかくだし、俺も爪を見ようかな。

普段はあまり爪を見ない。

今日だけは見てやろう。


爪を見ていてどれぐらいの時間が経っただろう。

気づいたら俺は寝ていた。

今、起きたけど。

それでも選挙は終わってなかった。


一生懸命話しているのに寝るのは酷いよな。

聞かなければ。


あ〜、爪を見よう。

やっぱり駄目だ。

俺は演説より自分の爪の方が好きなんだ。

すまない、未来の生徒会長。


「......」


誰かが、話し終わるとまだ話す人が残っているのに

静かになった。


ん?なんだ?まだ終わってないよな。

俺とセルロスが気になって舞台を見た時、ヘレナが

話し始めた。


「私はヘレナ・キングです。私は...」


ヘレナが話している時、皆はヘレナの話を真剣に聞いていた。

さっきまでの雰囲気とは全然違う。

前もそうだったよな。

なんでだ?

魔法でも使っているのだろうか。


内容は別に悪くはないが、そこまでいいと言えるものでもない。

だが、なぜだか皆は真剣に話を聞いていた。


「...なので、是非とも私を生徒会長にしてください。」


パチパチパチパチパチパチッ!


大勢が拍手をした。

そんなに良かったか?

でも、生徒会長は決まりだな。


そして、全員が話し終わった。


「あ〜、終わったな?それでは生徒会長を決める。

その人の前に並んでくれ。舞台には上がるなよ。」


え?

それでいいのか?

0人だった時の悲しさが視覚的に分かって可哀想だろう。

残酷な手段だな。

楽だとは思うけど。


俺は適当に真ん中にした。

セルロスや他の大勢はヘレナの方へ行った。

幸い、0人の人はいなくて、立候補した全員に人はチラホラといた。

だが、ヘレナが圧倒的だった。


「あ〜、ヘレナだな。生徒会長はヘレナだ。じゃあ、解散。」


ワイワイガヤガヤ


セルロスがこっちへ来た。


「まさか1年生が生徒会長とはな。前代未聞だろ。」


「まあ、そうか。」


それぐらいヤバい事だよな。


「なあ、ヘレナってなんなんだ?」


「ヘレナはな、キング家の王族なんだ。クイーン家のライバルで、この学校でもキング家とクイーン家で

戦っているんだ。今は知っての通りキング家の圧勝

だな。」


「クイーン家...」


アルシアがいるのだろうか。

でも、生徒会長に立候補すらしてないぞ。

なんかイザコザがあるのだろう。

アルシアだったらいいな。


「キング家って男じゃないんだな。」


「ああ、今までは男だったんだ。女は活躍出来なかった。でも、それが今できているんだ。つまりヘレナは超優秀って事だよ。」


「なるほど。」


革命してるのか。

マジで凄い人だったのか。

でも、それに知っても好きにはなれないな。

これは理屈じゃないのかも知れない。

もっと本能的な何かなのか?

よく分からないが、感情の問題だな。

王族ってだけで駄目なのかもな。


その後、風流の授業を受け、昼になった。


「セルロス、絵画部に所属してみないか?

絵画は楽しいぞ〜。この世界を平面で表すんだ。

面白いだろ?」


「とても面白いとは思うが、やめておくよ。

俺はする事があるんだ。」


「そうか...じゃあ、しょうがないな。」


セルロスは絵画に興味がないらしい。

一回、皆を素敵なカナン国へ招待してやりたい。

きっと考えが変わるだろう。


昼が終わると、一線流の授業に参加し、自由戦を今回はE組と合同で行った。

正直それは関係ない。

また俺はステラ先生と戦った。


「何の絵を描いているんだ?」


「あっ、イケメンの絵です。」


楽しい楽しい絵画の時間だ。

俺はリトルドラゴンを描いている。


「なにこれ、下手っぴだわ。」


サクナの野郎が俺の芸術を馬鹿にしてきた。

お前はどうなんだよって話だ。


チラッ


サクナの絵を見てみた。

そこには、素晴らしい風景が描かれていた。

湖と木の風景だ。

湖の反射まで描いている。

なんてことだ。


「どうやればいいんだ。サクナさん。」


「ふんっ!自分で考えないと、成長しないわよ。」


「そうだな。俺もそう思います。」


護衛の人が笑顔になっている。

主人が褒められて嬉しいようだ。

これは、怒らせたら面倒だな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ